透明なシールドの向こう側に〜Snow Manに感じたジェラシー?〜

ジャニオタのお墨付きいただきました!

前回私がどのようにSnow Manの沼に落ち、どうしてブログを書くという行為に至ったかを簡単に書いた。そしてそれを読んだ他グループ担の友人から「立派なジャニオタブログになってる(笑)」というお褒めの言葉を頂戴した(私にとって「ジャニオタ」は褒め言葉)。
たしかにすっかりSnow Manのトリコとなった私は、まるで10代の女の子のような熱狂と情熱と一途さを以って彼らの一挙手一投足を見つめ、追いかけ生きている。その意味では立派な「ジャニオタ」であり「スノ担*」なのかもしれない。しかし私がSnow Manを好きな感情の中には、いわゆるジャニオタやスノ担の人々とは異なる少々複雑な感情が混ざっている。

Snow Manにジェラシー?

私がSnow Manを好きな理由は大きく分けて2つある。(細かく言ったらそりゃあ星の数ほどあるが割愛!)
まず、前にも書いた通り圧倒的なパフォーマンススキルだ。歌、ダンスなどアイドルの本業はもちろんのこと、滝沢歌舞伎でみせるエネルギッシュな演技(尋常じゃないほどの体力も)、そしてテレビやYouTubeなどで見せるバラエティー対応力。どれをとっても観ているものを飽きさせない力があるところだ。

そしてもう一つは先に述べたような理由では説明のつかない、抗いがたい魅力……単純に理屈ではなく「好き」という気持ち。
突然だが、ここでカミングアウトしよう。
私は箱推し*、且つ、ひーくん担*である。
えっ、彼のどういうところが好きなのかって?
いっぱいありますよ、魅力は。でももうこれはね、理屈じゃないんすっよね。好きなんだからしょうがないんっす!
また厄介なことにSnow Manって自担*以外のメンバーもほんっとに魅力的で「あなたのことはそれほど(苦笑)」って人がいない。平たく言えば好感の持てる人々の集まりなのだ。
まあこういった気持ちは他のスノ担さん達も共感してくれる部分だと思う。私もSnow Manに対する気持ちのうち、98%ぐらいはこういった感情が占めている。

しかしある時Snow Manに対する気持ちの中に、ほんのささやかではあるが「好き」というのとは異なる感情が湧き上がるのを感じた。
自分でも最初はよくわからなかったのだが、ふとした拍子に気がついた。
これは「ジェラシー」ではないかと。

透明なシールドの向こう側で

学生時代、劇場で舞台を観ることが好きだった。
それこそ演劇、コント、コンサート、歌舞伎や落語など、時間とお金の許す限り興味があるものに足を運んだ。
生身の人間が舞台の上で表現する姿は、テレビやスクリーンで観るものとは全く違う。照明、音響、美術など観客をある世界へ誘うための仕掛けが施された舞台、その上で演者が発するエネルギー。それらに触れる度、私はその世界観に浸り、高揚した。そうした観客の心の動きと、演者の熱演やみなぎるエネルギーが合わさり生まれる、その日、その時にしか味わえない一体感。それが舞台の醍醐味の一つだ。
しかし幕が下りると必ず一抹の寂しさが残るのだった。
結局舞台と客席は分断されている。
エンターテインメントを提供する側と提供される側とに。
終演後、客電が点くと急に舞台と客席の間に透明なシールドが張られているように感じられ、なんとも言えない気持ちになった。
そしていつしかこのシールドを越えた向こう側の人になりたいと願うようになっていた。
でも向こう側で私は一体何がしたいのだろう?
一体何ができるのだろう…?

そんな昔の記憶をSnow Manが呼び起こしたのだった。
透明なシールドの向こう側で、水を得た魚のように活き活きと動き回る彼らの姿。一見するときらびやかでただただ美しく楽しい世界だけれど、今ならわかる。その世界は観客を楽しませるために、数多の課題と向き合ってきた彼らの「努力という名の土台」の上に成り立っているのだと。そして彼らがエンターテインメントの持つ素晴らしい力を信じてパフォーマンスしているからこそ、観ている人の心を震わせることができるのだと。

透明なシールドの向こう側で、私はこういう仕事がしたかったのだ!
エンターテインメントの力を信じ、力の限り最善を尽くす。
エンターテインメントによって多くの人と楽しさ、喜びを分かち合う。
こういう舞台に携われたらどんなに幸せなことだろう!
そんな羨望と軽い嫉妬とが入り混じった感情でSnow Manを見つめる自分がいたのだった。

幸運なことに、現在私はささやかながら、エンターテインメントの世界に携わっている。アイドルのキラッキラな世界とはかけ離れているけれど、Snow Man同様に、観客を楽しませるため自分の限界を設けず、常に果敢に前進し続ける素晴らしい演者と仕事をさせてもらっている。
Snow Manに嫉妬はしたが、よくよく自分の状況を振り返ったら恵まれているじゃないか。あんな大きなステージに関われることはまず無いけれど、人々の心を震わすための仕掛けはもっといろいろ考えられるのではないか。ほんの少しでも誰かの人生を豊かにするお手伝いがもっとできるのではないだろうか…などと改めて考えるようになったのである。

こうして私はまたSnow Manに新しい扉を開いてもらった。
こんなイイ大人になっても「本物」に出会うと瑞々しく心を震わせたり、いろんな感情に出会えるんだ。たとえそれが楽しさや喜びだけじゃなく羨望や嫉妬だったとしても、人生のスパイスにできるなら幸せなことではないだろうか。
本当にSnow Manは観るたび新しい感動や気づきを与えてくれる。
これだからエンターテインメントはやめられない。
そしていま私の心は「スノしか勝たん!!」状態 なのである。


〈ジャニオタ用語解説〉
オタじゃない人のために文中の用語を簡単に解説します!
*スノ担…Snow Manファンの総称。
*箱推し…グループ内の特定の人だけではなく、グループ全体が好きで推し ていること。
*ひーくん担…岩本照くんファンのこと。
*自担…自分が推している対象のこと。私の場合はひーくん。

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