【映画】「僕と頭の中の落書きたち」を分析

高校最後の年に精神疾患と診断された、才気あふれる少年。シェフになるという夢を胸に、故意と完ぺきな自分のイメージを両立させようと葛藤する


・幻覚表現でCG多用

・精神科医(一度も映らない)とのカウンセリングで話している設定でナレーションが多い


幻覚に出てくる人物

・レベッカ 良心的にアダムを手助けする
・常にバットを持っている殺気だった用心棒
・薬中のようなスケベな男 ホアキン
・アダムを困惑させる幻聴

いろんな薬を試した演出

大量の薬を雑にテーブルの上に出す
お菓子でも食べるかのように薬を飲む
テンポよくカットを割ることで今までの薬が全く効かなかったことがわかる

新薬の治験

新薬の治験をしないように説明したつもりが、その興味深さで承認されてしまう

ポール

登場からアダムに対してあえて鬱陶しそうにしているように演出しているが、後半のメールでポールとアダムの関係は解決する

幻聴が聞こえる

背後からトラックイン
目へのクローズアップ

主席のマヤ

家庭教師としてアダムの家に
博識で家庭教師としての資質を示すため、受賞歴やこれまでの経歴などを口をはさむ間もなく話す

迎えに来ないマヤの親

そろそろ帰宅の時間になるが、真矢を迎えに来る気配がないので自宅に送り届けることに。
このとき送った場所は自宅ではなく、父の仕事先だった。

副作用

幻覚も幻聴もなくなる。手の痙攣が起きているが、マヤとも良い関係が気づけており、順調と思わせる。

明らかな変化

早起きして料理をしているアダム。母親に対する態度も良く、明らかに改善しているように見える

精神科医との会話

精神科医との会話が母親に筒抜けだたことにショックを受けるアダム。筋肉のけいれんのことは言わないようになる。

元同級生との遭遇

ケガをさせてしまった同級たちと遭遇する
バスに乗るとなぜこんな目に合うのか説明するように迫るマヤ。

副業がばれるマヤ

いつも通りトイレに行くと校長先生が待ち受けていた
副業ができなくなる

マヤの家を訪ねるアダム

以前送り届けた家に行くが、知らないという。
本当の家に行くとケガをしている父親。
マヤが帰宅するころにはアダムが料理をふるまっていた

優しい父親

アダムを受け入れ、食事の際にもたくさん話を振ってくれるよき父親

悩むマヤ

校長に副業が見つかり、できなくなってしまったことを明かす。
父親はケガで働けなくなってしまったため、生活費に困る

副作用

マヤのバイト先で料理を作るアダム
薬の副作用で筋肉のけいれんが起きる
必死にけいれんをごまかすうちに収まるが、
味覚が変わっており、味付けがうまくできていなかった

授業中も目がかすむ
夜母親と話している最中も同様の副作用

意識がもうろうとする

演出としてアダムのPOVでブラー、声がこもる、2重3重に見える

副作用について知る

副作用を知ったアダムは以降薬を捨てるようになり、幻覚が戻ってくる

幻覚の演出

ペンで書く音や、人の席、貧乏ゆすりなど些細な音が大きく聞こえる。
クローズアップ、テンポよく繰り返す

薬を捨てたことがばれる

映画鑑賞を終えた翌日、出かけようとすると母親が後ろ向きに立っている
振り向くと捨てた薬がテーブルの上に載っている
薬から母親の顔へパンアップ

口論

口論のシーンでは役者が動く範囲が広くなるから?ニーショットめの少し広いカットバックになることが多い
ヒートアップするとバストアップなど寄りの画に切り替わる

両親の口論

口論の声、住宅の外観、アダムの部屋

メールを隠すポール

ポールのメールを覗き見ると校長へ宛てたものだった。
少しバツが悪そうに隠すポール。
「ごみを捨てて」といったポールだが、アダムには「ゴミめ」と幻聴が聞こえる
映像上、「ゴミめ」といった時のポールの表情を怒っているように見せる
どんどんポールが悪役に見えていく

校長に呼び出される

校長に呼び出されると、薬を辞めたことを問いただされる。
昨日のメールが告げ口のメールだったと思いこむアダム

斜め構図で何か悪いことが起こる予兆

大量に薬を飲む

幻聴で薬を全部飲むように差し向けられる
既に向かっているアダムと部屋で幻聴で悩まされている様子を交互にカットを映す

混乱して逃げるアダム

アダムが走る様子を顔トラッキングすることで緊迫感を生む

幻覚に話しかける

幻覚はアダムにしか見えていない
幻覚が話しているときはアダム目線で、アダムが幻覚に向かって話しているときは他社目線で映すと異常さが伝わる

面会に来た神父

精神病院に移されたアダムに面会に来た神父。
自分の罪を認めることで道が開かれる。自分を信じろ
容体が落ち着いている

メールの内容

校長に送ったメールの内容は退学処分を考え直すように説得するものだった
内容を知ったアダムは決意して学校へ行く

告解するアダム

アダムは卒業式の最中突然登壇し、自分の罪(統合失調症であること)をみんなの前で告白することで幻覚から解放される

完治はしない

自宅で生まれた赤ちゃんを抱きながらも幻聴が聞こえるアダム。幻覚が聞こえた方を見ていると、察して扉を閉めるポール。
完治はしないが理解でき切る人がそばにいることで何とかやっていける





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