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BOSE Wave Music System の持病とその修理、対処法
対象機器と注意事項
この記事で書かれている対処法の対象機器は
初代のBOSE Wave Music System(AWRCCB,AWRCCC,その他海外版等)となります。
Wave Music System III,IV 等は今のところ当てはまりません。(症例がないし 試してないので)
修理は完全に自己責任でお願いします。
一切責任を負いませんのでご了承下さい。
故障の主な症状、原因
①CDの読み取り不良、音飛び、異常なシーク音(カチカチ音)
電源付けた状態で30m~1hほど置くと正常に再生できる
②リモコン操作すると、リセットがかかりPLEASE WAIT表示になる
(VOLUME操作は正常に反応する)
初期の未アップデートWMSはPLSWAIT表示はされないようです。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/20061016/bose.htm
![](https://assets.st-note.com/img/1703577032881-3OtxN5Zauq.jpg?width=1200)
③VOLUMEをいくら上げても音が出ない
①、②の症状は基本的に基板に実装されているSMD(表面実装型)のコンデンサの不良が原因です。
③の症状は基板のパターン損傷が原因です。
現在正常に動作しているコンデンサ未交換のWave Music Systemでもいずれこれらの症状が発生すると思われます。
コンデンサは秋月電子等で1つ10から20円で手に入ります。
200個入りのものを買うと安く買えます。
①、②の修理
不具合のあるコンデンサを交換します。
分解方法はプラスネジを外すだけです。
超単純だが、ネジ受けが割れやすいので注意
基板が上から見たときに2つあるのですが、下側(CD基板)
![](https://assets.st-note.com/img/1703577125151-dbxUbYDw5X.png)
269837-001 もしくは291428-035と記載されている基板が対象です。
基板表面に9個、シールド内に6個あります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703578293944-2LVRKnGxPH.jpg?width=1200)
シールド内の22μf 6Vのコンデンサ上側1つを交換するだけで正常動作します。
もちろん、全交換しても正常に動作します。
劣化を考えたら全交換の方がいいかもしれませんが、
最低限の予算で修理したいのであれば22μfのみ交換でも修理できます。
SMDコンデンサの置き換えに普通のコンデンサを使用することをお勧めします。SMDは取り付けが少し難しいです。
容量(μf)があっていれば耐圧(V)は大きい物でも問題ありませんが、大きすぎるとコンデンサ自体がでかいため、CDドライブやシールドに干渉する可能性があります。ご注意ください。ただ、耐圧は多少大きめの方が良いと思います。
コンデンサ交換後、リモコンに正常に反応、音飛びが解消されていれば修理成功です!
CD基板コンデンサ一覧(269837-001)
22μf 6V ×2
47μf 6V ×3
47μf 16V ×1
47μf 低ESR ×1
10μf 16V ×4
33μf 10V ×1
1μf 50V ×1
220μf 16V ×1
100μf 6V ×1
③音が出ない場合の修理
この症状は上側のメイン基板(291619-003、283027-001)が故障しています。
この修理には焼けたパターンのジャンパと
場合によってはTDA7376Bパワーアンプの交換が必要になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703579236130-QNsK6qHJik.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703577407743-c1twkPIBVR.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1718626144545-Eapb1nLcd0.jpg?width=1200)
高確率で画像の箇所が焼損してるため同じ場所をジャンパすれば直ります。
(はんだ汚くてすみません...)
TDA7376はamazonやアリエクで売っています。
配線ジャンパ後、音が出ていたら修理成功です!
メイン基板(291619-003)コンデンサ一覧
0.47μf 50V×17
1μf 50V×4
220μf 16V×2
100μf 16V×3
47μf 16V×2
22μf 6.3V×2
22μf 16V×2
3.3μf 50V×1
10μf 16V×5
2.2μf 50V×1
おまけ:FM,AM周波数の修正
たまーになぜか周波数がずれているWMSが出回っています。
原因はほぼ前所有者が可変抵抗をいじったからと思います。
画像の通りに修正すればだいたい修正できると思います。
うまくいけば海外版WMSの周波数変更もできるかも?
![](https://assets.st-note.com/img/1718626320665-W1aAT1tw3o.jpg?width=1200)
あと黒いプラスの部分
まとめ的なやつ
この1台でBOSEの製品に対する作りこみが良い意味でも悪い意味でも分かりますね
分解時、ネジ受け、スピーカーケーブルを保護するスポンジも高確率でボロボロになってます。
ネジ受け割れたら接着剤で補修するしかありません。
これでOK出した設計者は㊗㊗㊗BOSEはスピーカーだけ作ってろ
まともに基板すら設計できないならこんな粗大ごみ作るな
最新のWMS IVも生産終わってるのでジャンクで買ってコンデンサ交換して使うのが一番コスパいいかもしれません。
故障抜きで見たら初代とIVの違いは見た目と電源ONOFFがタッチでできるかくらいしかないです。(あとワイドFMが聞けるか)
コンデンサは消耗品なのでいずれWMSIII、WMSIVも壊れるんじゃないですかね
基板見た限りでは22μfのやつなくなってるんで若干改善されたかも?
私が修理したときに、このサイトを見つけました。
https://jestineyong.com/audio-restoration-repair-bose-wave-music-system-awrcc1-awrcc2-awrcc7/
↑のサイトの方が詳しく書かれています。
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