前のめり紙飛行機

私は紙飛行機を飛ばすことが下手くそなんだと思う。

苦手なこと、あんまりなくて何をやっても人並み以上にできてしまう自分が好きだった時期もあったけど、最近それってつまらないことだなあと気づいた。もっと前から本当は気づいていたのかもしれないけど。

でも苦手なこと、あった。紙飛行機飛ばすこと。

上手に作れるのになんだか私の紙飛行機はうまく飛ばない。
何がダメなのか、紙飛行機本体に問題はないのだけど、なんだか上手く飛んでくれないのだ。

あっちまで飛ばしたいのに。そっちまで届けたいのに。

飛ばした紙飛行機は私の近くに律儀に先っちょから着陸する。


何度やっても同じ。前のめりなんだと思う。気張りすぎ？
丁度よくができてないんだと思う。悔しくて何回も作り直しては飛ばしてみるんだけどやっぱりだめ。あ〜、私ってダメだなあって落ち込んでた時、君は颯爽と現れて私の紙飛行機を拾ってくれる。ちゃんと届いてるよって言って渡してくれる。安心する。私の紙飛行機でもちゃんと届けられるものがあるって嬉しくなる。

また明日も飛ばしてどうせまた律儀に私の目の前に着陸した紙飛行機を睨んでうんうん言うんだろうけど、君が拾ってくれるってわかるから私明日も紙飛行機懲りずに飛ばすね。