DJにおける五度圏

今回はDJが曲を繋げる際の手法の一つとして、五度圏についてフォーカスした内容を書いていきます。
※途中、音楽の楽典用語にも触れていきますが、あまり難しくないようにざっくりと書いていくようにします。。

Amキーの曲から次の曲に繋ぐのに、一番相性の良いキーは何でしょうか?

答えは簡単で、同じAmキーの曲が綺麗に繋がります。
しかし、Amキーの曲ばかりで手持ちの曲を固めるのって割と至難の業ですよね。

異なるキーの曲を繋げるのに今回取り上げた五度圏の考え方が重宝されると思います。

「五度圏ってなに?」って思っている人も多いかも知れません。。
こちらの表が五度圏です。

五度圏 -Circle of 5th-

いきなり出されても難しいですね。
見方としては、ざっくり一言で言うと「隣り合った音(キー)は相性が良い」ということです。

rekordboxにはキーシンク機能があるので、事前準備段階では特にこの五度圏の知識無くても不便することないかもですが、現場の機材にキーシンク機能は無いこともあるかと思います。
(CDJ-3000には搭載されているとかなんとかですが、そもそもCDJ-3000って現段階ではそんなに置いてないですよね…)
現場にてその場でキーミックスするには、やはり知識として持っておく必要性あるかと思います。

この五度圏ですが、Cを起点とした場合時計回りに見ると完全5度の関係性で進んでいきます。
C → G → D → A → E・・・といった具合ですね。
(ちなみに反時計回りでは完全4度の関係性で進みます)

「完全5度って何なん??」という感じる人も多いかと思います。
音楽における「度」は音と音との関係を表す際に用いられます。


音度関係は下記のように表現されます。

音度関係表

「完全」「長」「短」と数え方にありますが、起点の音(主音)から見てそれぞれ完全音程、長音程、短音程という関係性です。
①完全音程: 1・4・5番目の音です。
②長音程: 2・3・6・7番目の音です。
③短音程: 長音程音階の半音下の音です。
※①と②は#と♭を入れずに数えます。
※長音階と短音階という2つのスケールの進み方や、増音程と減音程なんてのもありますが、それはまた別の機会に…。

ここで言う完全5度は主音(ここではド)からドレミ…と数えて5番目の音(ソ)です。
「なぜ最初が1度なの?0度じゃないの?」という声も聞こえてくる気がします。。
諸説あるようですが、インドでゼロの概念が定義され、世界に広まる前からこの数え方が音楽では採用されていたためではないかと言われています。

Cから見てGは完全5度
Gから見てDは完全5度
Dから見てAは完全5度 etc...

五度圏に当てはめて見てみるとこんなところでしょうか。

今回は完全音程の関係性だけ理解しておけば大丈夫かと思います。
暗記に近いものがありますが、瞬時に出てくるようになるとそれだけで選曲する際の戦略幅が広がってきます。

フロアのお客さんの様子を見ながら、次の曲何をかけようかという時に、どんな曲なのかをその場で確認してなんてことをやってると時間が無くなったりしますよね。
手持ちの楽曲全部を全部どんな曲か把握されてるDJの方もいるとは思いますが、そうでない方も多いかと思います(自分もそうです…)
機材ディスプレイに楽曲リストが表示された時にキーの親和性がある曲を瞬時に選び出すのにも使えます。
事前準備段階で曲名に何のキーか入れて変更しておくと良いかもですね。


次回、機会(需要?)があれば長音階と短音階についてと、平行調について触れたいと思います。

需要があれば…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?