四倍速で歩く
今月の半ばにうちの天使が17回目の誕生日を迎えました。うちに越してきてから3回目の誕生日。
よく人にいぬの話をすると「そんな昔から飼っていたっけ?」と聞かれるけれど、母方の祖母が身体を悪くしてしまってから引きとったので共に暮らしているのは2年と少し。
と、ここでちゃんと数字にして気付いたけれどまだ2年弱しか一緒に居ないんだ…今とても驚いております…
それ程この子は私にとって(或いは私ら家族にとって)おおきなおおきな存在である。なんだか言葉にすると稚拙に聞こえるのがかなしい…
それまでは私は“犬を飼う”ということに対して、毎日もふもふに触れストレスが軽減される くらいの印象で、確かに動物はとても好きだけれど飼いたくて堪らない!とじたばたしてしまうほどではなかった。
きっとこんな機会がない限り動物とはこれからも母の実家に帰省したら撫でるくらいの距離感だったと思う。
本当にご縁だなと思っている。
いまでは“犬と暮らす”ということが、わたしの日常を健やかにしている。犬と暮らす、というかこの子と暮らすことが。
思えば2年前、うちにこの子が越してきてすぐにもう何年も悩んでいた昼夜逆転生活がなおった。いまではほとんどの日7時頃に目が覚める。眠れなくて、眠るのがつらくて、何を試してもすぐ逆転してまって、もはや夜眠るというひとの認識すら疑っていたのに。
どうしても一緒に朝のお散歩に行きたくて、毎日7時に起きているうちになおった。無理に頑張ったことなど何も無かった。
この子が家にいると思うと、どんなつらい事があったとしても、心の揺らぐ季節であっても、まるっと大丈夫になれた。とりあえず家に帰れば大丈夫になれる、魔法も使えるよう。
わたしはあなたに何ができているだろうか。
一日一日が大事。
誰かのために生きる。
日めくりカレンダーに書いてありそうな今まで陳腐に聞こえていたそれらの言葉が鮮やかな色を纏って聞こえるようになった。
わたしがこの子にできるだけ長く生きてほしいと思うように、わたしが長く生きるべき理由は他の誰かにあるのかもしれないとすら思う。日々楽しくそしてできるだけ長く、ね。
そんなあなたも人間でいうと84歳前後。わたしたちの四倍速で日々を駆けてゆく姿をみていると 身が引き締まったり、2年前の写真をみてその老いのスピードにすこし寂しくなったりもするけれど、
ご飯をもりもりたべて、るんるんでお散歩して、
日々すこやかに 一緒に生きてゆこうね。
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