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トランプの秘策QFS大解説!問題点についても独自考察!気をつけないと破産するかも!?

さて、今回は、前回の続きとして、QFSについて解説していきたいと思います。

QFSとは、アメリカの大統領選挙で勝利したドナルド・トランプ大統領によってつくられた、米国連邦政府による米国経済のための新通貨発行制度のことを指します。このQFSが誕生したことにより、米国の財政事情は大きく改善したといわれております。

そもそも、なぜこのような画期的な法案が成立したのかといえば、それは、米連邦準備理事会(FRB)および財務省が、かつてない巨額の赤字を抱えてしまったことに起因するのです。つまり、お金を借りまくりすぎて、その返済に追われている状況だったわけですね。

こうしたなかで、FRB議長であるジャネット・イエレン氏は、国債などの資産を大量に売却し、市場に大量のドルを供給することで問題を解決しようとしたのです。

ところが、このとき、すでに市場には膨大な量のドルがありました。そこで、さらに大量にドルを放出したところ、今度はインフレを起こしてしまい、かえって政府債務が増大してしまうというジレンマに陥ってしまったのです。

そのため、もはや打つ手がなくなり、途方に暮れていたところに、トランプ大統領があるアイデアを提唱したのです。それが、QFSと呼ばれるものでした。

FRBには、これまでも民間銀行などから借り入れた資金を、中央銀行が保有する形で管理してきた歴史があります。しかし、今回、FRBはこのQFSを通じて、民間の金融機関に対して、自由に資金を貸し付けることができるようになったのです。

そして、FRBはそのQFSにおいて、自国通貨であるUSドルではなく、米国政府が発行しているアメリカ・ダラーを発行しようと考えたのです。これがQFSです。

実は、このQFSが誕生する背景には、旧ソビエト崩壊時に、旧ソ連の紙幣が大量に市場に出回ったことが関係していると言われております。これによって、それまでソ連ルーブルと呼ばれていたものが、米ドルにとってかわられていったのです。

また、ユーロの誕生にも似たような現象が起きています。フランスやイタリアといった国々では、自国の通貨よりも国際通貨としてのドイツマルクのほうが信用されておりまして、その結果、自国通貨の価値が著しく下落してしまいました。すると、その国にとっては困ったことになるため、やむを得ず、ドイツマルクを基軸とした欧州統一通貨を作ろうという話になったのです。

こうして誕生したのが、現在のユーロなのですが、これもやはり、ギリシャ危機のときに、ギリシャ政府は、ユーロより自国通貨のほうがいいといって、自国通貨を乱発してしまったことが大きな原因となっています。

だから、今回のQFSについても、同じような流れがあったのではないかと思うんですね。

実際問題として、当時のFRB議長はジャネット・イエレン氏であり、彼女は、いわゆるケインジアンと呼ばれる経済学者なんですよ。彼女がQFSを提案したということですから、実際にQFSを生み出したのは、彼女の責任だと言ってもいいかもしれないくらいですよ。

QFSについては、いろいろと問題があることは事実ですが、少なくとも私は、QFS誕生の経緯を詳しく調べていくうちに、これは画期的な仕組みだと感心しました。

たとえば、日本のようなデフレの国においては、QFSは非常に有効な手段になるかもしれません。日本では、日銀は一九八六年からずっとゼロ金利政策をとってきていて、一度も利上げをしたことがないんですけれども、それでも、実質金利が非常に低い状態が続いているわけですね。

そうなると、住宅ローンを組んでマイホームを買うような人は、すごく得をするということになるわけですが、それはつまり、QFSを利用して、FRBにお金を借りて、それで家を買っているようなものなんですね。そうやって、どんどんお金を使っていけば、やがてインフレになりますから、結果的に、借金が返せるということになります。

日本の場合、とくに低所得層の多い地方都市などでは、この方法で、非常にうまく回っている部分があるんじゃないかと思います。こういうやり方もあり得るんだということを、ぜひ知っておいていただきたいと思います。

一方で、QFSによって、FRBにお金を借りた人たちは、FRBに毎年利息を払う必要があります。その金額というのは、二千億ドルに達いたします。つまり、二兆円以上のお金を借りたという計算になります。

このお金を借りるときに、FRBに担保として差し出すものは、自分の持っている株とか土地とか現金などなんですが、それを担保にしてお金を借りるわけじゃなくて、FRBに預けるという形をとるわけです。FRBに預かったお金の中から、FRBがQFSによって発行されたアメリカ・ダラーで払ってくれているので、実質的には、そのお金が戻ってくるということになってくるんです。

そういう意味で、FRBにおカネを借りることによって、事実上利子が付いてしまうという仕組みになっている。これがQFSの欠点の一つだと思うんですね。

QFSには、ほかにも問題点がありまして、

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