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ちょっと不思議なお話⑤…(④の後半)


 前回のあらすじ。

《ある日。家族が突然、地球に来る前にいた場所の絵を描き始めた。驚いたわたしは、せっかくだからと、家族にその時の様子をいろいろ聞いてみた。話してくれたり、してくれなかったり。表情も大人びて、口調も目の感じも違う。

そして、さらに不思議な事を話し始めた》



 「ここ(絵の場所)は、ここ(地球)にくる子たちがいる場所なの」

なかなかな事を話し始めたぞ!さぁ、聞こうじゃないか。ワクワクする。



 そして、その絵の場所を離れた後の話に続いた。


「最初、みんな集まってるの」

はっきり、なんて話してくれたか覚えていないが、その絵の場所からあの不思議な箱でどうやら時が来ると(生まれくるタイミングになったら)地球に生まれてくる子たちが集まる場所に移動したようだ。

「いっぱいいて」

「いっぱいいたんだ」

何かを一生懸命思い出している感じ。とても集中している。

「そのあと、真っ暗な空間に行く。それが大切」

大切か重要か……とにかく、その部分をゆっくり噛み締めるように言っていたのが印象的だった。

「あのね、真っ暗な空間には一人で行かなければいけないの。たった一人で。そこが大切なの。そこでずっと一人でいる」

「そうなんだね。そこで一人でいる時間がとても大切なんだね」

「そうなの」

とても真剣な表情。


 まだそのタイミングでは体内ではないなと感じた。

もし体内なら、双子ちゃんとかは一人ではないし。

だから、体内に入る前に、その大切な場所で一人、地球に来る準備をするんだなと。



 何か大切な儀式のようだ。

ピラミッドの内部で行われていたと言われている古代の儀式。真っ暗な空間でたった一人で数日間過ごす。

どこかの国の生き神様になるための儀式もそのような内容を聞いた事がある。

怖がらず、動じず。そこから生還したもの(心が乱れずに戻って来れたもの)が認められる。


でも、それを覚えてくるってすごいな。



♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪



 急に動きが変わる。表情も変わった。

何事もなかったかのように突然カバンを持つ。

そして玄関に向かう。

マジかぁー、すごい!!



「忘れものない?」

「大丈夫!行ってきます」

「行ってらっしゃーい!気をつけてねー!」



 不思議なもので、帰ってきて「間に合った?」と聞くと「うん!」と元気に答えた。

時間調整がなされるんだろう。

すごい日だ!!



 帰ってきてからは、いつもの感じだ。

きっと必要な事は教えてくれるし、そうでなければ話さないだろうと思い、必要以上に聞くのは……と思ったが、やはり続きは気になる。

ちょっとだけ聞いてみよう!!


 「ねぇ、朝さあ、すごい大切な話してくれたでしょ?」

「何の話し?」

「あの、ここに来る前の話し……」

ちょっと間があってうなずく。覚えてるんだ。

「それで、その真っ暗な空間の後は……」



 その時は、それ以上の話はしてくれなかった。でも、それで全然よかった。

でも、その後。ある事をきっかけにまた話しはじめてくれた。



 「お母さんを決める」

キッパリ!ハッキリ!キリッと。そうなんだ、お母さんからなのね。

「決まったら?」

「次にお父さん」

そうなんだね。

「それで、(地球に)くるの」


 他にも、自分以外にも何人か同じタイミングで来たかった子がいたけれど、自分が来れることになったんだと言っていた。


 いろんな場所から来ている魂がいるから、記憶は違うだろうけれど、とても興味深い話しだなと思う。

それから、一年くらいしてその時の話を聞いても覚えていないと言われ、その後、その話しが更新されることはなかった。


 家族とはお付き合いがもともとあると思っていたので(笑)何を言われても驚かないけれど、いわゆる前世的なものとかではなくて、ここに来る直前の話をしてくれるとは思っていなかった。

とてもいい経験をさせてもらった。


また会えた事に心から感謝している。




 そして、それはすべての人に。

 覚えていないだけで、どんな人もどこかを通って、自分でガイドさんたちと一緒に決めて、今ここにいる。



 『来てくれてありがとう。

 生まれてきてくれてありがとう

 出会ってくれてありがとう』










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