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「見守るってなんだろう?」-うみのこ井戸端会ギ Vol.1,2

うみのこ井戸端会ギとは?

うみのこでは、気持ちのすれ違いやケンカ、もやもやしたことがあったりすると、子どもたちと日常の中で対話の場を持ちます。

  • 自分の生活する場やコミュニティーで起きている物事を自分ごととして「考える習慣」

  • 「私だったらどうだろう?」を考えることによる「自己理解」

  • 「あなたはそう考えるんだ」という友だちに対する「他者理解」

が対話をすることで育まれ、それによって『一人ひとりが安心していられる、居心地のいい土壌が耕されていく』のではないか、と考えているからです。

そして、これは大人にとっても大切なこと。そこで、大人だって同じように考えたり、おしゃべりできる機会があるといいなと思い、大人のための【うみのこ井戸端会ギ】を開いてみることにしました。

共に子どもを見守る保護者やスタッフが一緒に対話をすることで、より“私たちの子どもたち”として、一人ひとりの子どもを大事にできるコミュニティになっていくといいなという願いもあります。

初回のテーマは、「見守るってなんだろう?」

初回は、うみのこが大切にしていることの1つでもある「見守る」をテーマにすることにしました。

入園説明会の資料より

というのも、うみのこが開園してから今までのあいだ、この「見守る」のラインにスタッフも悩むことが多かったり、保護者からも「どこまで、どう見守ればいいんでしょうか?」と相談されることがあったからです。

こうするのが正解!という答えはないけれど、対話をし、他の人の意見も聞くことで、自分の考える「見守る」が少しでもアップデートしたり、大事なテーマを集合知にすることでコミュニティが育っていくきっかけになるといいかも・・・と思い、このテーマに決めました。

また、当日の思考や対話のヒントになるように、森のようちえん「やまぼうし」園長のブログを事前読書にしました。

https://ujitawarayamaboushi.com/principal-answers-3/

「見守る」をテーマに開催したVOL.1,2には、合わせて12名の方が参加してくれました。

当日の様子  -「わたし」ワークシート-

当日は、やまぼうしのブログを輪読してから、「わたしはどんな基準で見守るを考えているだろう?」と、自分と対話をする時間を設けました。

VOL.2で使ったワークシート

その後のグループで対話の時間では、こんな意見がでました。

▷いつ見守る?

  • 子どもが「やりたい」という気持ちを持っているとき

  • 一生懸命自分で何かにチャレンジしているとき

  • 楽しそうに遊んでいるとき

  • 集中しているとき

  • 相手の親との関係性が築けている友だちとのケンカ

  • 最後にはとめるけれど、見守ると子ども自身に何か発見がありそうなとき
    (シャンプーを出し続ける、コップに入った水で遊ぶなど)

▷いつ見守らない?

  • 公共の場で迷惑がかかりそうなとき

  • 子ども自身の身に危険がありそうなとき

  • 知らないや自分の子どもより小さな子とのケンカ

  • 友だちにいじわるをしているとき

見守らないの話では、「本当はとめなくないけれど、周りの目を気にしてとめてしまう」、「見守らないのではなく、見守れない」というような言葉も。

どこまで見守っていいのか、どこまで教えるべきなのか、どこまで援助をするべきなのか。いやぁー、悩みますよねぇ。

うみのこでもケンカは日常茶飯事。

▷見守る上で大切にしていることは?

  • 「あなたのことを信じて(見守って)いるよ」ということを言葉でも態度でも示す

  • 距離感が結構大切そうな気がする。
     ー手を出さずに見守りたい時や大人も冷静に見守りたいときはちょっと距離をとる
     ー何をどう楽しんでいるのか知りたい時は気づかれないような距離で
     ーちょっと危ないかも、でもチャレンジを応援したいときは、すぐ手助けできる距離 など

  • 麹町中学校の工藤前校長が行なっている「見守り的介入の仕方(どうしたの?→どうしたいの?→私にできることある?)」が隣にいる大人として、いい在り方だなと思う

工藤校長参考記事:https://resemom.jp/article/2020/09/16/58137.html

またここでは、「そもそもなんで見守るんだっけ?」「見守るってつまりは、子どもとどういう状態や関係でいること?」という新たな問いがうまれたり、「やりたいことにチャレンジしたり、自分らしく生きる大人の姿から子どもが感じ取ることって、子どもを見守ることと同じくらい大切だよね」という気づきがありました。

ケーススタディ 「〇〇くんが△△したぁー!」

このあと、VOL.2ではケーススタディとして、具体的に困ったエピソードを共有し、みんなでどんなことができるか話し合いました。(時間の関係で残念ながら1つだけ。また別のエピソードでもやりたいなあー)

「今日〇〇くんがいじわるしてきた」「●●ちゃんが、イヤって言ってもやめてくれない」と保育園で嫌だったことを話してくれる。
でも、子どもが言っていることだから全部事実かどうかも分からない。
どうしたらいいだろう?
  • まずは、最後まで話を聞く

  • 「△△されて、イヤだったんだね」と気持ちは肯定する

  • 先生にこんなことを話していたと共有。必要があれば対応してもらったり、一緒に連携する

  • やりかえすのはよくないと思うけど、抵抗は示せるといい
    (イヤと言葉で伝える、それでもやめてくれなかったら逃げてもいいよ)

  • 気持ちを受けとめた上で、嬉しかったことや楽しかったことも聞く(イヤだったことのほうが具体的に話しやすかったりする。楽しいや嬉しいも言葉にできるようになるといいな)

今回は、自分(親)自身がその場にいて見守ることができることではないので、先生(その場にいる大人)との共有や連携もキーになりそうなケースでした。

きっと他にも見守り方があると思います。あなたなら、どうしますか?

わたしにとって「見守る」とは・・・

最後に、「わたしにとって見守るとは・・・」を一人ひとり書いてもらいました。

VOL.1
VOL.2

答えはないけれど、自分の軸や大切にしたい価値観みたいなものが見えてくると、他者と気持ちよく関係を築いていけるのかもしれない、とみなさんの「見守るとは」を聞かせてもらいながら思いました。

また、別のテーマでも「うみのこ井戸端会ギ」開催できればと考えています。改めて、ご参加してくださったみなさん、ありがとうございました!

いただいたサポートは、noteに書きたくなるような「心が動かされる日常」を過ごすために、大切につかわせていただきます!