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外来リハビリ終了のすゝめ

病院のリハビリを大きく分けると、
入院リハビリと外来リハビリがあります。
どのタイミングでリハビリを終了するのか悩む事はありませんか?

私は非常に悩みます。
良くなったので、
"リハビリ終了でいいですよ。"
は患者にも療法士にも1番いい形だと思います。

入院リハビリの終了は退院時ですので、
問題は外来リハビリです。

そこで、外来リハビリについて情報を整理し、
外来リハビリ終了(卒業)の方針考え方アイデアに繋げたいと思います。

・リハビリ算定期限
 ・脳血管リハ  180日
 ・運動器リハ  150日
保険診療下のリハビリには
算定期限があります。
算定期限内のゴール設定や
患者への説明が重要です。
算定期限まではリハ継続できますよ
って考えです。
ここで継続か終了かを悩む症例がいます。
介護保険を持たない神経難病や
若い身障のリハビリ継続を希望する患者です。

・入院リハビリと外来リハビリの違い
 ・入院早期加算と減算項目
  ・30点、75点が基本疾患別リハビリ料
   に加算される
  ・入院運動器初期加算
   (185+75)=260点
  ・維持期外来運動器 158点
 入院リハビリと外来リハビリで、
 収益に差があります。
 経営上、儲かる入院リハビリをやってよ。
 って話になっちゃうんです。

・外来リハビリ縮小の流れ
 ・医療保険から介護保険サービスへ移行
  国策として在宅医療の充実がテーマ。
  維持期のリハビリは介護保険で
  実施して下さい。という流れがあります。

・外来リハビリに代わるサービス
 ・介護保険
  ・デイサービス、デイケア
  ・訪問リハビリ
 ・自費診療
  ・自費リハ
  ・自費訪問
 介護保険サービス利用者は、医療保険での外来リハビリは不可能となりました。今後、療法士の可能性を広げるには自費リハ分野に期待したいと思います。外来リハ終了となった患者さんの受け皿や選択肢が増えることは患者さんにもいいことです。

・外来リハ終了の方法
 ・リハゴールの設定
 ・リハ総合実施計画書の利用、説明と同意
  計画書で同意を得る際、リハビリの終了や 
  目標設定を提示する
 ・リハ頻度
  ・開始時2.3/w→1/w→隔週
  ・少しずつリハ頻度を減らし、
   リハの無い生活に慣らしていく
 ・リハ時間
  ・2単位→1単位にする
   1回のリハ時間を短くする
 ・症例検討
  ・外来リハ継続に必要要因を提示
  ・良くなった患者の症例検討では無く、
   変化の無い症例を検討会で報告
 ・リハ評価
  ・効果、変化の有無
 ・担当を変更してみる

・コメディカルとしての役割を理解する
 ・腱板断裂、OAなど変性疾患の保存療法は 
  積極的にオペを進める
 ・保存療法やリハ患者は、
  パンクする整形外来の一要因となりうる
 ・リハの立場から医師の診療補助、
  業務補助をするって大切です。
  田舎の病院ってやたらと整形外科が
  混んでいて、
  外来診療がパンクしてるって
  結構あるあるです。
 ・医師から外来リハの終了が下手、
  リハ依頼出すと余計に長くなり、
  整形外来を逼迫するって
  思われてないですか。
 
・テクニカルな視点
 ・徒手的介入のみ:リハ依存
 ・徒手+運動療法:リハ終了
  
なんとなくの印象です。

・患者の時間とお金の話 
 ・ムダに外来リハを継続する事は、
  患者の時間お金を奪います。
 ・時間は有限です、無駄に時間を奪う事は、
  言い換えれば命を奪う事です。
 ・リハ以外の楽しみを進める
  ・趣味活動ランチ美味しいもの

・外来リハ終了のメリットデメリット 
 ・単位ノルマへの不安
  外来リハビリを終了すると
  患者がいなくなり、単位が取れない。
  仕事なくなる?という不安がある。
 ・良くなった外来患者を終了し、
  新規患者を受け入れる。
 ・リハ評判、口コミ
  納得いくリハの終了は評判は上がります。
 ・リハ終了と新規受け入れで、
  良い循環を作りましょう。
 ・外来患者の終了は長期的には
  メリットしかないと考えます。

・マインドセット
 ・療法士自身が時間や
  お金の知識をつけましょう。
 ・診療報酬の改定や時代に適した、
  運営方法を探りましょう。

・まとめ
 ・外来リハを多角的に見る視点
 ・外来リハビリは医療保険から介護保険へ
 ・職域拡大のためにも保険診療下から
  保険外診療へ
 ・病院内の役割やコメディカルの役割を
  理解する
 ・外来患者の適切な終了と
  新規患者の受け入れ。
 ・療法士の認識を時代の変化にあわせ、
  アップデートする。
 ・外来リハをやるなと言う話しでは
  ありません。
  必要な患者には必要なサービスがあって
  当然です。
 

・療法士自身も患者さんもどちらにも
 メリットがあり、
 双方にいい効果があるといいなと思います。
 リハビリの価値を向上できるのは、
 我々臨床家です。
 診療報酬という制度の中で少しでも
 良い道を探って頑張りましょう。
 

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