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元中卒引きこもりがアラサーで年の差&スピード婚した話

生涯未婚率という言葉があります。
文字通り一生結婚しない人の割合を表しているもので、男性は28.3%、女性は17.8%となっています。
※令和4年版 少子化対策白書 より

ちなみに生涯未婚率とは言うものの、実際は50歳の時の未婚率を元に計算しているらしいです。

個人的には50歳どころか生涯結婚するつもりはありませんでした。しかし、今は結婚しています。それもスピード婚&年の差婚。

この記事は結婚しないと決めていたアラサー男である私が何故結婚し、結婚してみてどうかを書いた記事です。

結婚はしたい人だけすれば良い思っているので、これは結婚を勧めるものではありません。
また、『結婚する方法!』なんて書ける程の知識も経験も、書くつもりもありません。

なのでこの記事を読んで頂く場合は「そういう人もいるんだ。」くらいの娯楽として読んで頂けると幸いです。

注意!!結婚という性質上、惚気や自慢に聞こえる部分もあるかもしれません。当然そのつもりはありませんが、もし気に障る方が居られましたら「うざっ!」と心の中だけで呟き、読むのを止めて頂ければと思います。

結婚した時、私は30代前半でした。 冒頭でスピード婚&年の差婚と言いましたが、付き合ってから結婚に至るまでの期間は約3ヶ月。年の差は10歳くらい妻が年下です。

初婚の平均年齢は男性が31.0歳で女性が29.4歳。結果的にはちょうど平均年齢くらいだったわけですが、私が結婚できたことは割と奇跡に近かったと今でも思っています。

生涯未婚率も初婚の平均年齢も2020年の調査を元にしたデータです。10年前(2010年)は生涯未婚率男性が20.1%、女性が10.6%。初婚の平均年齢は男性が29.9歳、女性が28.8歳なので、10年前と比べると未婚化、晩婚化が進んでいます。

ひと昔前には『結婚しない人は何か問題がある人だ』そういう風潮もまだ残っていたものの、そんな偏見も大分薄れたことが数字を見ても分かります。

そういう世の中の流れと、両親も結婚をして欲しそうではありましたが、うるさく言ってこなかったので、結婚に対して焦りもストレスもありません。

私が結婚をしないと決めていた理由は、簡潔に言うと「自信がないから」でした。過去にいじめられたり、ひきこもったりした影響もあり、自己肯定感が極端に低くなっていました。

仕事では難なく外出できるが、プライベートでは人の目が気になって外出がかなりしんどい。
そんな、ある種の恐怖症に似たものを抱えていた私は「きっと自分は妻子のために何も出来ない」そんなダメ人間だと自分を決めつけます。

加えて中卒という学歴。大卒と比べると生涯で稼げる賃金がかなり違います。

2019年の調査では男性の大学・大学院卒が2億6,910万円、そして中学卒が1億9,870万円。約7千万円の差です。※ユースフル労働統計2021 より

お金で結婚を諦める人は多く、少し古い情報ですが、結婚しない理由の第三位に挙がるほどです。
※平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査 より

こういった理由から、振り返ると恥ずかしい話ですが、自信のなさを隠すために「結婚なんて絶対せぇへんから。」「一人の時間を大事にしたいねん。」当時はそう吹聴していました。

今まで何人か付き合ってきたものの、自信の無さが主な原因で誰とも結婚を考えられませんでした。

しかし!そんな人間にも転機は訪れます。それが運命の人との出会い!…ではなく、部署の異動でした。

正確に言うと、働いていた介護施設が変わる、勤務先の変更です。勤務先変更後に昇進した事が大きく、自分に自信が出てきました。

通信制大学でも勉強を始め、学歴コンプレックスも克服しようと向き合います。

更に異動から一年程して、外出が苦手なことを克服する意味もあり、一人暮らしを始めました。

頻繁に外出せざるおえない状況に自分を置いてみると、徐々に外出が苦ではなくなってきます。ただ、医者やカウンセラーではなく我流で行った克服法なので、他人にはオススメしない方法です。

少しずつ、少しずつ自分の自信の無い部分を見つめ直した結果は…
それなりに自己肯定感のある人間の誕生です。自信満々というわけではなく、前よりは自信のある自分になれました。 
そんな状態の時に奥さんと付き合うことになります。

奥さんと出会ったのは職場で、介護施設の職員でした。
奥さんが入職した時に一目惚れしてすぐ付き合う…という感じではなく、入職してから期間が空いて付き合います。

付き合うきっかけは職場の飲み会で、少し話してみると共通点が多く、もっと話したいと思ったことを覚えています。

実際に話してみると凄く価値観が合いました。後で分かったことなのですが、奥さんと私は育った地域、両親の性格、家庭環境、経済面などが似ており、そういう部分が大きく価値観に影響しているのだなと感じます。

年齢が近いことよりも、境遇が近いことの方が、良いのかもしれません。

1回目、2回目とデートを重ね、3回目で告白する覚悟を決めました。
マイナビウーマンが行ったアンケートによると、男性の39.1%が3回目で告白したい。女性の39%が3回目で告白されたい。と回答しており、どちらも最多の回答結果になっています。

アンケート結果も出ているように、やはり3回目は正念場!ということで、自分なりにお洒落をして少し高めのイタリアンのお店に行きました。

美味しいディナーを食べて、二人だけでの帰り道。最大の告白のチャンス!!ですがビビってできません。
一度態勢を立て直すため、カラオケに行くことになりました。そしてそれからもビビリ倒し、日付も変わり、朝が近くなってきた頃、ようやく告白し付き合うことになります。

良い年齢の男がビビって告白できないまま朝になる。情けないのと、付き合えた嬉しさで感情がぐちゃぐちゃになりました。

実は付き合う前から「結婚するならこの人かな」と感じてはいましたが、すぐ結婚するつもりは全然ありませんでした。

結婚に至るまでのイメージとして、2〜3年付き合って、お互いのことを良く知ってから結婚。これが理想だと思っていたからです。

ひとつの調査結果として付き合ってから結婚するまでの平均期間は3.6年だそうで、同じ考えの人が多いことが分かります。
※ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ より

ただ、何回も会っているうちに、「すぐ結婚するんだろうな。」という感覚になってきて、結局は付き合って2ヶ月半くらいでプロポーズしました。

ありがたいことに返事はOK!

付き合う前と後で価値観の相違があまり無かったことが、すぐ結婚した大きな要因だと思います。

そして結婚準備が始まります。宣伝みたいになりますが、結婚準備はゼクシィに頼り切りでした。結婚に必要なあれこれが、すごく分かりやすく解説されています。

プロポーズ前に、結婚準備のための予定は立てていなかったのですが、プロポーズ後すぐに親への挨拶その後、両家顔合わせ。そして婚姻届提出という、1ヶ月足らずで全て終わらせるような超高速の予定を立ててしまいました。

奥さんの親へのドキドキの挨拶。お義父さんに殴られることも圧をかけられることも無く、優しく迎え入れてくれます。

中卒、元ひきこもりということを事前に奥さんが話してくれていたみたいなのですが、「すごく頑張ったんやね。」そう言って下さいました。

両家顔合わせは緊張することなく、終わりました。

顔合わせの後はいよいよ婚姻届提出。時間外だったので守衛さんみたいなおじさんが、「あ、おめでとう。」と言いつつ受け取ってくれました。

次は結婚指輪を作りに行きます。おそらく一生に一度のことなので、時間をかけて選びました。今では指から抜けなくなっていますが…

結婚準備が終わると新婚生活!!
ただその前に絶対にしなくてはならないことが引越し。

両方とも一人暮らしだったので、どちらの家電、家具を使うかをしっかり話し合いました。
実際に引越して生活を送った感想としては、「迷ったら捨てない!」が正解だと思います。

あったら以外と使うものや、捨ててしまって後悔したものが多かったです。例えば室内用の物干し。二人分あると雨の日や掛け布団などの大物を洗濯した時に大活躍します。
足りないものはAmazonや楽天などの通販が大いに役に立ちました。

引越が終わると新婚生活スタートです。家事は分担しないと揉めるという情報を諸先輩方に頂いていたので、分担していたのですが、何故か逆に揉めました。

我が家の場合は分担を辞めてから家事が上手く回りだしました。今はできる時にできる方ができる家事をするシステムです。
おそらくは分担することで協力意識が薄れたことが原因だと思います。

家事の話だと、リクルートの新婚生活実態調査2023によれば、『家事は自分と配偶者もしくはパートナーで協力して行うものである』というアンケートに対して、71.7%の人が「ややあてはまる」もしくは「とてもあてはまる」と答えています。

女性が家事担当という価値観は、古いものになったことが分かりますね。(調査対象は18歳〜49歳の新婚の男女)

また、夫婦歴20年近い男の人から「自分は神経質なので、結婚当初相手にきっちりすることを求めていたが、相手に求めた分、いつ何時も自分もきっちりしなくてはいけなくなり、夫婦ともにしんどくなった。」

そんなエピソードを聞いていたので、なるべくきっちりしないように心がけました。

二人とも疲れている日は冷凍食品を使ったり、掃除を翌日に回したりして、ストレスが溜まらないようにしています。

先ほどと同じリクルートの調査でも、『ある程度できていれば、家事は完璧でなくても良い』というアンケートに「ややあてはまる」「とてもあてはまる」と答えた人が71.8%もいます。

生活を共にすると色々ありますが価値観が合うというのは凄くありがたいものです。
お互いの譲れないポイントが違うことが多いので、今のところは大きな喧嘩なく暮らせてます。

結婚生活を続けている間に、以前は考えてなかった結婚式をすることになりました。
理由は単純で「双方の親に見せてあげたいから」でした。

結婚式の平均総額は292.3万円。※ゼクシィ 結婚トレンド調査2021調べ より
対して小さな結婚式は7.7万円から結婚式ができるという触れ込みです。

まさか7.7万円で292.3万円の規模の結婚式ができるとは思っていませんでしたが、私達は小さな結婚式を選びました。理由は結婚式の目的である、
●家族だけに見せたい。
●写真として思い出に残したい
この二つのポイントを押さえつつ、できるだけリーズナブルに挙式したかったからです。

結果を先に言うと、私達の場合は結婚式代に30万円程かかりました。ただ、あらゆるものに拘らず、安く済ませようという強い意志をもってスタッフさんとの打ち合わせができる方は7.7万円で済むと思います。

ブーケや靴など基本プランに含まれない物もあるので、それらにもお金をかけたくない場合は持ち込みが必要です。

会食は無しのプランだったにも関わらずなぜ30万円もしたのか?
その大きな要因は二つ。衣装のランクアップと写真の修正(美肌補正)です。基本プランの中には衣装も含まれてはいます。

しかし、率直に言えば一生思い出に残る晴れ舞台で着るには、少し質素過ぎるように見えます。
衣装合わせの際は複数のドレスを着ても料金はかかりません。この為、複数のドレスやタキシードを選ぶ人が大半です。というか何着か選ぶことをおすすめされます。

そして、実際に着てみて良かった方を式でも着たくなるのが人情です。この原理でアクセサリーなどもランクアップし、結果的に結構な額になります。

写真の補正もほぼ同様です。むしろ、こちらは一生残ります。 式場では撮影が自由なので、「これで良いや」と思える人は料金が上がりませんが、

プロに撮影してもらい、自然な修正をかけてもらったものにはとても敵いません。ちなみに写真関係でプラス10万円くらいしました。

後は打ち合わせの際に色々おすすめしてきてくれるスタッフさんをどう躱すかだけです。
「お金をできるだけ搾り取ってやろう」みたいな感じではなく「出来るだけ良い式を挙げてもらいたい」という感じで色々とすすめてくれます。

説明が巧みなので、ついつい「そのオプションも追加してください。」そう言ってしまうこともあります。控えめの料金でいきたい人は注意が必要です。

結婚式の内容については、とてもシンプルでしたが、指輪の交換や誓いの言葉など必要なポイントを抑えた式でした。

スタッフさんの対応も良く、良い思い出になりました。奥さんも両親も義両親も喜んでくれたので、結婚式をやって良かったです。

最後に子供についてです。
奥さんが妊娠していることが分かったのは結婚式より少し前でした。
正直に言うと、初めて聞いた時は、驚きと喜び、そして不安がありました。

自分なんかに子供を育てられるのだろうか?そういう不安です。
不安は今でも消えませんが、奥さんのお腹が大きくなるにつれて楽しみも大きくなっていきます。

つわりの際はとてもしんどそうで、出来るだけ家事等をしているつもりですが、仕事でいなかったりして、中々できないこともありました。

幸い双方の両親もそんなに遠いところに住んでいるわけではなくサポートも得られそうなので、二人だけで抱え込まずに子育てしていこうと思います。

また、諸説ありますが、子供1人を大学卒業まで育てるのに必要なお金は2千万円。夫婦二人に必要な老後の資金も2千万円。

計算法や時代によって大きく必要金額は変化するものの、夫婦二人でこれからも稼いでいかなくてはいけません。

ただ、お金は大事で、いっぱい給料をもらうためには馬車馬の如く働いて、出世する必要もあるかもしれまけんが、今はほどほどで充分。仕事に対する向き合い方も変わりました。

以前は仕事を全力でできれば、家で倒れていても良い。それくらいの気持ちで働いていました。今後は家で倒れたら、奥さんと子供にも迷惑がかかってしまいます。

せめて家事をする余力は残して帰宅したいものです。
現在一番大事なことは家族のために使える時間が多いこと。

特に子供が『赤ちゃん』の時期は一瞬だと、諸先輩方にも教えて頂いたので、その時間を大事にしていきます。

一人暮らし、結婚、出産と30代になってからの人生は大イベントだらけで、環境は目まぐるしく変わっていきました。

そしてまた未経験の大イベント『子育て』が来ました。
本当に学ぶこと、学びたいことばかりです。

状況について行けず、心が折れそうになる時もありますが、『誰かのために生きられる』その喜びを噛みしめて踏ん張ります。

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