見出し画像

自己流「グラン・タブロー」応用編②

 この記事で紹介している「グラン・タブロー」は基本的なやり方ではありません。完全な自己流アレンジの解釈ですので「そういうやり方もあるんだね~」と楽しんでいただけたら幸いです。
 また本家はいわゆるライン読み、ハウス読みといった解釈があります。私はライン読みを基本に、主人公のカードの周囲と四列・四隅・枠外の意味合いを独自にアレンジしています。

まず3つのポイントを押さえる

 ではリーディングしていきましょう。「グラン・タブロー」の一番の特徴で主人公(シグニフィケーター)のカードを決めます。本家ルノルマンカードでは女性だったら「淑女」、男性だったら「紳士」のカードを主人公にします。今回は違うカードを使用するので、

その名も「Self(セルフ」

 この「Self(セルフ)」を主人公に設定します。(男女ぽいカードは、「Anima(アニマ)」と「Animus(アニムス)」というカードもあるのですがどちらかというと「男性の中の女性性」、「女性の中の男性性」という解釈なので、「Self(セルフ)」が主人公の方がしっくりくると思いました)
 では主人公のカードの位置をチェックしつつ、重要なカードの3つのポイントを押さえます。

大事なポイントは①~③の3つのポイント

①「主人公」のカード

 ここに「Self(セルフ」のカードが配置されたので、ここが軸になります。絵画だと絵のメインですね。ポイントは全体像から見た位置、さらにその周りを囲む8枚のカードで大まかな運勢や心理状態がわかります。

②四隅のカード

 4つの角に配置されるカードが質問に対する全体像、ドラマやストーリーを生み出します。この4つのカードが①の「主人公」に影響し、つながっているようなイメージです。4つの位置それぞれに意味があります。

③枠外のカード

 外に配置された4枚のカードが最終結果になります。こちらにもそれぞれ意味があります。本家では下段に4枚並べますが、私は「額縁」をイメージして枠外に配置しています。

※今回はすべて正位置で配置しています。(例えばタロットで正位置・逆位置の両方を合わせるとよりドラマチックな展開になります)

「主人公」を囲む8枚のカード

「主人公」

 今の自分です。

「武器」

 向かって右が未来の自分(希望)、向かって左が過去の自分(経験)です。それぞれの手に経験と希望を手にしているイメージです。自分の強み、生かすべき長所であったり、具体的な解決方法になります。ラッキーアイテムやモチーフはここのカードで読みます。

「克服すべき悩みや問題」

 試練のゾーンです。左が過去、真ん中が現在、右が未来です。真ん中を今とすると、左側が過去、右側が未来の時間軸になります。
 過去の試練は昔あったことや経験したことですから、場合によってはイヤな思い出やトラウマにもなります。
 現在の試練は今まさに起きていること。でも頑張れば解決できる問題です。
 未来の試練はこれから起きること。トラブルの暗示かもしれないし、逆に良い知らせかもしれません。

「協力者・キーパーソン」

 力を貸してくれる人、応援してくれる人、また支えとなる存在を意味します。
 過去の人は霊的な存在で、特に先祖や一族のルーツ、また前世の影響とも判断します。
 現在の人は今まさに協力してくれている仲間や家族、パートナー。
 未来の人はまだ出会ってない人、またこれから生まれる縁を意味します。
 こちらも良いカードならばストレートに協力者と判断しますが、悪い暗示のカードの場合は敵対者、足かせや犠牲にしなくてはいけない存在とも解釈します。

横四列A~D

 さらに全体を読んでいきます。

Aの横列「開放」

 一番上の横列は「自分も他人も分かっている部分」です。つまり開放されて表に出ている部分・目に見える部分です。単純にA1(始まり)からA8(完成)の横列までを連動すると、目で見える範囲の始まりから終わりまでのストーリー展開を読むことができます。時間軸は左が過去、右が未来なので、真ん中あたりのA4~A5は目で見える範囲の現在、さらに進んでA6~A7は目で見える範囲の近い未来になります。

Bの横列「秘密」

 上から二番目の横列は「自分は分かっていて他人に隠している部分」です。つまり秘密、明かしてない内緒の部分です。この秘密を明かせば賛同者を得るきっかけにもなるし、逆に反感を買ったり敵を作る原因にもなります。「表に出したほうがいい」「言わない方がいい」はカードによって判断します。恋愛系の場合は告白するか、別れを告げるか等の決め手はこの列で判断します。
 AとBの二列は相談者が「分かっている・自覚していること」が大前提なので、あるあるネタでは無いですが「そうそう、その通り!」と共感が得られるように展開します。

Cの横列「盲点」

 上から三番目の横列は「自分は分からないけど他人は知っている部分」です。盲点なので、本人が気付いていない弱点だったり、無自覚の改善すべき点だったりします。
 あまりC列を深くえぐると傷ついてしまう場合もあるので、場合によってはスルーしたり、オブラートに包んだ言葉でやんわりと伝えたほうが良いです。

Dの横列「未知」

 一番下の横列は「自分も他人も分からない部分」です。ここは未知なるゾーンなので、「誰も知らない」という設定が大きなポイントです。才能であればまだ開花していない、前世や守護神の影響など、より神秘的なイメージが強くなります。

主人公のカードの位置

 例えば主人公のカードがA列に配置されると、「克服すべき悩みや問題」が存在しません。これはシビアに、現実的に相談内容に取り組んでいると解釈します。
 逆にD列に配置されると「協力者・キーパーソン」が存在しません。この場合は相談内容に対して一人で、孤独に対峙していると解釈します。
 ではD列に配置されると協力者は得られないのかというとそうではなく、四隅の右下のカード(D8)は「手助け、サポート」となっています。つまり時間軸が進むにつれて、自分自身が一番の協力者になる・または誰かの協力者になることで大きく道が開かれると解釈します。
 (この四列は「ジョハリの窓」を参考にしています)

四隅のカード

 四隅のカード(ピンカード)は、いわば全体像の輪郭を描きます。ですからまずこの四隅を見て、相談内容がどのようになるのか大まかなストーリー展開を決めます。
 そして主人公のカードは右(未来)に向かっている・進もうとしているイメージでリーディングします。ですから主人公のカードが右上(A8)に出た場合は右下(D8)の要素に気づくことで、目で見えない部分の弱点が補われ、またサポートが得られます。
 逆に主人公のカードが右下(D8)に出た場合は右上(A8)に上がることで現実化すると解釈します。

左上(A1)「始まり、動機」

 スタートの位置です。どんな思いで取り掛かったのか、またどのような気持ちや心構えで占いを依頼したのかがこの位置で分かります。単純に良いカードなら幸先のよいスタート、逆に悪いカードだと波乱の幕開けと判断します。

右上(A8)「完成、結末」

 ゴールです。ここも単純に良いカードなら円満な結末、悪いカードならバッドエンド的な終わり方と解釈します。ですからここの位置に望まれないカードが出てしまうと、相談者の方もガッカリしてしまう……しかし占いの醍醐味は、今から対策を取ればそのような未来予想も転換できる点です。隣接するカード、また枠外のカードが悲劇を切り換えるキーワードになります。

左下(D1)「運命、因縁」

 隠された背景を意味します。運命的な、因縁めいた「なぜその質問をしたのか」という、因果の原点(原因)を示します。より霊的な色が濃く、右上(A8)のカードとは対極に位置づけられます。
 先祖や守護神、また前世といった目では見えない力の影響を暗示し、ここに悪いカードが出ると、輪廻のように繰り返される悲劇や過ちと判断し、右上(A8)のカード同様に隣接するカード、また枠外のカードで打開策を見出します。

右下(D8)「手助け、サポート」

 問題解決や願いをかなえるための手助け、未来への展望です。単純にキーワードとも考えます。悪いカードが出た場合はそれを克服すること、改善することで道が開かれると解釈します。

枠外のカード

 枠外の4枚のカードを「額縁」とします。その絵自体の価値をグッと高め、そして何より「題名(タイトル)」がこれらのカードで定まります。
 それぞれ左上が「思考」右上が「感覚」左下が「直感」右下が「感情」と意味づけていますが、そこまで重要ではありません。この4枚のカードの意味を連想ゲームのようにつなげてイメージリーディングすることがこの「グラン・タブロー」の肝になります。

 では次回、お題の質問内容にそってリーディングしていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?