エンジェルラウンドにて総額700万円のファイナンスを実施しました

「農業はもっとおもしろいと証明しよう」をミッションにかかげる株式会社ひじかたはこの度、エンジェルラウンドにてエクイティとデットファイナンスを合わせて700万円を調達しました。

ちょっとプレスリリースっぽく書いてみました。笑
一度やってみたかった。笑

冗談はさておき、今回は複数の個人の方からのエクイティファイナンスと金融公庫と宮崎第一信用金庫の協調融資による資金調達を実施しました。

実施したと言っても完了したのは2022年7月周辺のことなので、少し前のことにはなります。

農業生産の現場でもエクイティストーリーを作れるだと証明したい

今回のエンジェルラウンドは突発的なものではなく、そもそも会社を大きくしようという前提のもと会社設計をし、タイミングを見計らって踏ませてもらったラウンドになります。

上場企業の取締役の方々とお話しさせていただく機会が増え、「農業」に対する熱視線をやんわり感じる今日この頃ですが、農業生産のど現場でエクイティストーリーをつくっていくのは稀な会社なんじゃないかなとじぶんでも思っています。
特別視してるわけじゃなく、通常はDXやテック系になるからです。

イノベーションはDX・テックとは限らない

しかし、私たちは農業生産のど現場で戦い抜くことを掲げています。
なぜか?

1つは、農業は機械化が手段なのか、目的なのかわからないものが多く散見されるなと思ったからです。

確かに、農業は機械化することで飛躍的に生産効率が向上します。
特に人口減少ニッポンは、今後、労働力が激減するから早めに機械化にベッドするのは合理的です。

しかし、採算がとれるのか?に対しては、まだ懐疑的な目でみてしまっています。
どこまでいっても野菜は野菜。ズッキーニが1本1万円になったりはしない。

なので、大幅な初期投資がどのタイミングで黒字化するのか?はなかなかにシビアな計算が求められる。
そして、実際にやってみて思ったことは栽培技術がないと機械化しても意味がないということ。

ズッキーニで言うと、技術力がないと1株から大量に収穫できないので機械化する前に技術力を磨いた方がいいと言う話になってしまう。

なので、私たちは、栽培技術に全ベットし、高度なマニュアル化・教科書づくりを進めています。
どんな土地でも安定的に栽培できる教科書作りをして、技術力が落ち着いてきたら機械に目を向けても遅くないのではないかなと。

実際に収量は去年の1年目に比べて5倍程度になっています。
大幅に技術力が向上した証拠でしょう。確かな実感もあります。

なのでイノベーションはテックやDXだけとは限らない。
農業は成長産業ではなく再編産業ですが、まだまだ余地が多く残されているなとも思います。

これからの展望

農業生産のど現場でイノベーションを起こす。
その第一弾として、作物栽培にあり方にフォーカスしています。

例えば、液肥。液肥とは、ようは水に肥料を溶かしたようなものです。
通常の農家さんの考え方は、樹体が弱くなってきたら液肥をあげる。そうすると液肥が効いて、樹体が元通りになる。

こう考えます。
しかし、植物生理学的に考えていくと、間違っている考え方です。

樹体が弱くなっている=土中から栄養を吸えていない、となります。
なぜ栄養を吸えないのか?は光合成がうまくできてないから、とか色々理由はありますが、その1つに土中の水が動いていないから、が挙げられます。

なぜ水が動かないと栄養不足になるのか?は、簡単に言うと土中の栄養素は水の動きに従って動けるようになります。

つまり、水が電気的に動ける状態にないと、栄養は移動していきません。

そして、樹体が弱っていると言うことは地上部(樹体)の濃度は薄い状態ということ。光合成ができてないから栄養が薄い状態です。

そんな時に液肥を上げても、濃度が地上部<地下部の状態では樹体は栄養を吸収することができません。
いわゆる濃度障害です。

なので、この管理の際に適切なのは「水だけをあげること」もしくは「非常に薄い液肥をあげること」が正解です。

それによってまず水を吸わせてあげて、光合成ができるようになり樹体が強くなったら、液肥をあげる。
そのことで土中も水が行き渡った後なので動きやすく、動きやすいと言うことは栄養が行き渡りやすくなるわけです。

話が大幅にズレましたが、我々がつくろうとしている、イノベーションを起こそうとしているところはこんな植物生理学を用いない農業生産の現場です。

こういったことはDXするだけでは解決できないので、我々は現場にいながら実証しつつ進めています。

そうなると、小さい面積で大量に高栄養のものが取れるので省力化にも寄与します。

ただ、日本の農業が果たして、生産力をあげた方がいいのか?にはまだ確信を持てていません。
なので第一弾が完了したら第二弾に進もうと思っています。
と、言っても第二弾は何か?など今は全く見えてませんが。笑

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