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ローカルスタンダードな間取りとは?

週末にとなりまちを訪ね、多くの古い建物を見てまわった。長い期間残ってきた建物は、その場所や生活になじみ、手垢や歴史を感じるとともにその間取りの豊かさにビックリさせれらる。そこで何が語られ、どんな生活が繰り返されてきたのかを想像するのが楽しい。僕たちはそれを超える空間をつくれているのだろうか?

グローバルな住宅観を考えたときに、よく言われる話として『プライバシー』の話がある。海外の住宅が玄関からもっとも遠いところにプライベートな空間(主寝室など)を置くことが多いことに対して、このルールを逸脱し南面にリビングを置き玄関にもっとも近いところに寝室が置かれる。日本の住宅は海外の一般的な住宅から見ると気持ちの悪い間取りに見えているのではないかと思われる。この間取りの呪縛によって最近の日本の住宅は、意識の上で玄関を外に開くことができない。

ここ数年家のまわりの古い建物が壊されよくある新しい建物に変わっていく。もともと持っていた家の配置や間取りは、今の分かりやすく、どこにでもある形にすり替えられて、僕たちがここに住む意味はどこにあるんだろうと立ち止まる。もてなし好きの千住だから何か他とは違う風景が見えてくる。場の歴史や地域とのかかわりを求めたときに、何か新しいプランが生まれるかもしれない。


北千住島プロジェクトnote上でお届けしている島プロ ライドオン。今年のテーマは『今だからこそ1010宅論』です。 その4は、2020年10月7日にアップされました。

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