薄野小噺 #49 『パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない?』というわけにもいかんのですよ、人ってのは。
必ず起こる何かが足りない問題。
世間では何かしらブームというものがありますね。
とりあえず流行ると関連の店がポコポコ出来たり、それ目当てに行列が出来たりするわけですよ。
とまぁ、
酒の世界でもそれはあるわけで、自身がススキノの住人となった10ウン年前は焼酎ブームの真っ最中でした。
特定の銘柄などはプレミア価格が付けられ、今では1000円ちょっとで買うことが出来るものも3倍の値段が付けられ、仕入れた先から飛ぶように売れていったわけです。
昨今は、
まだまだウイスキーブームが続いており、特に日本のものは品薄状態で様々な思惑を持ったお客様がワタクシの勤める酒屋に足を運ばれております。
そんな中、思わぬものが品薄になりました。
それは
ヴーヴクリコ。
シャンパンですわ。
ちょっと理由はわからないのですが、最近、その事実を知ってびっくり。
ちょっとお高めのお姉ちゃんの店の定番、ヴーヴクリコですよ。
とはいえ、今の所群を抜いてお客さんから問い合わせがくるのが
イエローラベル。
ヴーヴクリコといえばイエローなくらいド定番。
これまでは電話先で『ヴーヴ1本』という注文は色など聞かずイエローラベル持ってきゃいいんでしょ? というくらいこの銘柄の顔なんですよね。
だがしかし、
それが無い。
と、きたもんだ。
そうなると心配なのが転売ヤーなのですが、今さっき(11/30現在)とあるフリマサイトを覗いてみたところ
特に動きは見えず。
これはちょっと意外でした。
シャンパンなんてモエもあるしマムもある。
当酒屋で扱っているものでちょっとマイナーですがローラン・ペリエだってあるんです。
シャンパン飲みたきゃ黙って別の銘柄を飲んでおけば……なぁんていかないのが
人の性。
『シャンパンが飲みたいんじゃない! ヴーヴのイエローが飲みたいんだ!』という声が聞こえそうな気がします。
無いとなると欲しくなる。それは仕方のないことですね。
とはいえ、ウイスキーにしろシャンパンにしろ、
常に何か品薄。
という酒業界、何とかならんかなぁと思うわけですよ。
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