細胞に宿る艶

言葉で明確に表すのは難しいけれど、世の中にはどこか惹きつけられる(いや引きつけられるかもしれない)、艶のある人がいる。それは本の作家、音楽の作曲家、画家などの表現者はもちろん、直接的に関わる人にもいる。前者は作家であれば言葉、作曲家であれば音などを使って受け取る側に何かを訴えかけてくる。しかし今回は後者の方に着目して話をしたい。

こういった人の話す言葉や行動、所作にはどこか丁寧で魅惑的なものがある。その中でも特にものや人に触れる時、顕著にあらわれる気がするのだ。
その人がわたしに触れたとき、手指の繊維その細胞までにも気を遣ってますということをわたし自身の細胞にまで訴えかけてくるような感覚。もし途中で邪魔物が入ろうともそれがなかったかのように、純粋にそれらは訴えかけてくる。


そして、わたしは細胞に宿るその艶にまた魅了される。

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