『考えないようにする』を考えてみた

はじめに

この記事は乃木坂46の33枚目シングルに収録されている5期生楽曲『考えないようにする』のMV感想を踏まえつつのお話になります。
MVを見ていない人はまずは先にご覧下さい。

ご本人様へ感想を伝える前に気持ちと言葉を整理させたいということで、こちらの記事を書いています。MVを見た直後なのでだいぶ感情的になっているかもしれませんが、ご了承ください。

あと、毎度言いますがめちゃめちゃ推しメン全肯定盲目オタクしてます。

考えないようにする

全ての関係者様へ

まずは、MVをこうして制作していただけたことに全ての関係者様に感謝しています。寝てる合間に出来てるものでもありませんし、たくさんの人の協力があってやっと出来上がるもの。
5期生楽曲のMVは今まで4作連続で作られていたので、今回作るかどうかはきっとボーダーラインだったことでしょう。それでも貴重な1枠を推しメンのセンター楽曲に当ててもらえたこと、それがどれだけ有難いことかを忘れずにこのMVこの楽曲を大切にしていきます。

では、MVのお話に移ります。

語りパート

まずMVが公開される前、色んな世界観予想を各々していたかと思います。私も勿論頭の中でこうだったら良いなというのは思い浮かべていましたが、語りパートがある可能性については全く考えていませんでした。
しかも楽曲だけ見たら片想いソングです。そんな曲のMVが同調は美しく同調は苦しいで始まるなんて、一体誰が予想出来ただろうか。

だけど、これだけでこのMVがどのような世界観で作られているのか分かるんですよ。出だしでまずはこういうものだと表してくるの、この楽曲でもう1つありますよね。
そう、歌詞です。歌詞も、最初に主人公の主観で始まります。この楽曲の主人公はこういう子だというのを、まず最初に出してくるんですよ。

そういった点では全く歌詞と違うことが起きているとは言えず、だからこそ私はこの後がどのような映像になっているのか期待が止まりませんでした。

語りパートのセリフは、個性が求められるアイドルとしての立場と同調が求められる言わばただの人間としての立場、そのどちらにもなり得る冨里さんの心情を監督さんが考えたのではないかと思いましたがどうなんでしょうかね。
今回の監督さんは冨里さんの個人PVである『My Rabbit Jump』と同じ監督さんです。このPVはまさに冨里さんのアイドルとしての苦悩などからくる心情を表現しつつ背中を押すようなPVですし、最後の語りを含め監督さんから冨里さんへのエールなのかもしれませんね。

それはそれとしてもう1つ。
前回の記事で歌詞だけ見るとこういう解釈もできるというお話をしました。単刀直入に言うなら同性愛の可能性についてのお話でしたが、この語りパートもその解釈が出来るんですよね。

周りに合わせるのは心地好いというのはまさに同性愛を隠して"普通の人"でいることに繋がりますし、シンクロ運命偶然あたりは恋心が本物かどうか吟味しているとも取れます。
そして、あの子

先の話ですが、同調とバラバラを表現しているMVの中でも中西さんが池田さんへ特別な感情(恋愛感情とは言い切りません)を向けているような描写もあります。

ただ、曲が終わったあとの語りパートは完全に先に話した方の監督さんからのエール解釈寄りですし、全体的に同調とバラバラをテーマにされているのは衣装を見るだけでも明らか。
なので私は前回の記事でも話した通り、あくまでも本編ではなくアナザーストーリーとしてこちらの解釈をしています。

考察と見せかけて妄想のお話は一旦ここまでにしておいて、推しメンのお話はさせていただきます。
まず褒められることが多いから声を使ったお仕事がしたいと言っていた冨里さんのセンター楽曲MVが彼女の語り声で始まるの、もうこれだけで1本の映画になりますよ。全米が泣きます。

冨里さんの声って、柔らかいけど実は高いわけではなく芯もあるんですよね。だからちょっぴりダークな雰囲気がある今回の語りも合ってる。

にしてもPVも結構喋らせていたし、監督さんは冨里さんの声が好きなのかもしれない。気が合いますね。

1番

現状、1番(というか緑衣装パート)は私の中で2つの説があります。
1つは同調を表してる。もしくは、本の世界の中を表している。

2番からはそれぞれバラバラの衣装を着ているので、こちらは同調を表しているのかなと最初まず思いました。最後の語りパートでも、同調的な言葉のときにこの衣装の映像が流れますし。
可能性としてはこっちの方があるのかなぁと思いつつ、本の中解釈でも美しくて好きだなという単純に私の好みの話になります。

まずメンバーは葉っぱをイメージされてるのかなと思いました。衣装が緑っぽいんですよね。映像で見るのと実物で結構色が違うなんてこともあるので、絶対にそうとは言えませんが。
あとは、『植物だって話したり』の所で一ノ瀬さんと池田さんがちゃんと話してるんですよ。微妙な所ですが、その前の冨里さんと井上さんも向き合ってお互いを拾うような振りがあります。向き合ってるからそうなるだけとは言え、そう見えるように向き合っている可能性も捨てがたい。そして緑の衣装のとき全員1枚ずつ葉っぱを持っているシーンもあります。

冨里さんが持っている本って『シンクロの森』ですよね。緑衣装の皆んながいる館のような場所も森の中にあります。

もしも本の中、そしてメンバーで葉っぱを表していると考えたとき、美術館で踊っているシーンはこの本を読んでいて色々考えてしまっている冨里さん(主人公)の脳内はまるで入り組んだ葉脈みたいだね的な感じだったら面白いな〜と。

このことから本の中解釈も良いなって思いました。思っただけです。

構成の考察と見せか(ry、また一旦推しメンの話をさせてください。
冨里奈央さん、やはり私は貴女の表情管理の大ファンです。どこまで無意識でどこまで意識してるのかは相変わらず全く分かりませんが。

特に好きなのは『苦しい苦しい苦しい』の所です。1回目の苦しいは微笑んでいるのですが、2回目でその微笑みは消えてしまいます。1回目は強がり、2回目で本心が見える、3回目で無理やり自分自身を誤魔化す。そんな風に、私は見えました。
まぁ恐らく流石にここまで意識はしてないと思いますが、あまり深く捉えていなかった同じ言葉が3回繰り返されることの意味を、MVを見てようやく感じました。

ダンスは彼女が前回のアンダラで習得した長い手足の使い方が存分に発揮出来る振り付けで拍手が止まりませんし、指の先までやっぱり丁寧に優しく踊るんですよねこの方。
振付師さんやダンサーさんへの敬意にも見えるそんな踊り方が、私は好きです。

2番

2番になると、3人1組になってのシーンが続きます。MVとなると一貫したテーマをついつい考察しがちですが、ここは人の数だけストーリーがあると言った感じかと私は思います。

通ずるものは思い悩んでる人のそばに誰かがいる
五百城さんと川﨑さんは悩みながらも友達と大きな認識のズレが恐らく起きていないから結果的に同調という形で悩みを和らげているそれに対して中西さんは友達2人とは違う感情を抱いていてバラバラが起きてしまっている。

尺的にも2番は全体的に最後の語りパートに繋がってるんだと思ってこう解釈しました。

サビでは単純にバラバラでも良いじゃないかということを表してるのかなと思いましたが、そうなってくるとサビまでの五百城さん川﨑さんが救われた理由が分からなくなるんですよね。
ダンスパートはダンスパートとして切り離して考えるべきなのか、何か繋がってるのか…。

さてここで構成の考(ry、お話させてください。

サビの『カップルだよね』のだよねの所で抜かれてる冨里さん、良すぎやしませんか。楽しそうに踊るところは全力で楽しく踊ってくれるの、見ていてとっても気持ちが良いです。
あと髪の毛の流れ方もめちゃくちゃ好き。

2番は冨里さんの出番が少なくダンスシーンもセンターが分かりにくいですが、それもまた冨里さんっぽいんですよね。他のメンバーにもフォーカスが当たっていることの話については後でブログを引っ提げてお話します。

ラストスパート

2番では悩んでいる人のそばに誰かがいたけど、主人公的存在である冨里さんの周りには誰もいないんですよね。
私の解釈としては誰かといることで同調やバラバラが起きることに疲れて1人になりたかった、が1つあります。無難ですけど。

本を読んでいるのも一旦自分だけの世界に入りたかったのかもしれません。だけどその本で考えることや人との出会いの美しさかなにかを知ったのかなと。

冨里さんが館から出ていくシーンは、最初に話した本の中解釈で言えば冨里さんが本を読み終えたってことではないでしょうか。
そして葉っぱたち(メンバー)がいなくなるのは、本を読んだことで冨里さんの中の悩みが解消されたのかなって。

ここまで来るとやはり気になるのはラスサビ前にペアダンスまである井上さんの立ち位置。初めからまるでMV内の冨里さんが言っている"あの子"に当たるような存在。
曲が終わると軽いドラマシーンがありますが、井上さんが来て隣りに座ったときの冨里さんの表情。めちゃめちゃ緊張してますよね。そっぽ向いちゃってるし。

知らない人にいきなりタメ語であんな近づいて話しかけるなんて(ないとは言えないけど)ちょっと違和感がありますし、友達とは言えないけどクラスメイト的な関係なのかなと私は考えました。
後から来た一ノ瀬さんと川﨑さんも顔見知りのような反応をしていますし、ここは4人知り合いなのかな。

知り合いだとして改めて井上さんが隣りに来た時の冨里さんの反応を見ると、同調とバラバラで悩んでいたのも含めやっぱり何かしら特別な感情は抱いていそうと解釈しました。
本を読んで自分の世界に入っていたとしたら、緑衣装シーンに井上さんとのペアダンスがあるのは願望みたいなものでは。

となると最初の語りシーンで突然謎に可愛いと言われるのは嬉しいが入ってるの、もしかしたら井上さんに言われると嬉しいってことなのかもしれませんね。運命とか偶然とか言ってるのは、井上さんとの出会いのことでしょうか。
まぁ何にせよあの子が井上さんであるのは間違いなさそうです。恋愛感情かどうかは別としてね。憧れとかも有り得ますし。

そうなってくると、アウトロで3人1組ずつアップで抜かれるところで中西さん井上さん冨里さんだけ笑ってないのも何かあるのかな。

まぁ最終的には冨里さん(主人公)は本を読んで価値観が変わり、あの子とも仲良くなれて新しい出会いなんかもあって前向きになって終わりって感じですかね。MV内のお話としては。

このラストスパート、その名の通り怒涛に進んでいきますので推しメンの好きなシーンなんて挙げだしたら本当にキリがなくなってしまいますが総じて表情がやはり好き過ぎる。
なんと言っても『苦しい』の所ですよ。たまたま1番と同じ所の話になってしまいましたが。

あの角度で撮ったの大優勝過ぎる。切なさを噛み締めてこらえるような表情、グッと掴まれました。

考えることって美しい

MV全体を通して一言で感想を言うならやはり"美しい"ですね。美術館で踊っているのもありますが、人はみんな悩むこともあるけど悩んだり考え込むことは悪いことじゃなく美しいものなんだよと言われてるような気分です。

さて、今まであくまでもMV内のお話をしてきましたが最後に現実世界の冨里奈央さんとこの楽曲の関係性についてのお話を少し。

これは先程MV公開後に更新された、冨里さんのブログになります。
楽曲にかける想いを綴ってくれていますが、その中にそれぞれソロパートがあったりと5期生1人1人にフォーカスが当たることを喜んでいる文章があります。

そこでようやく気付きました。
苦しくてもそばにいたい、その感情は冨里さんだって抱いているんじゃないかって。

アイドルという世界は物凄く残酷で厳しい世界です。仲間と言っても同期同士で日々比べられる。仕事量の差なので苦しむことだってきっとある。
それでも、冨里さんは5期生のことが大好きなんですよ。自分がセンターの楽曲で、みんなにもフォーカスが当たることを喜んでるんですよ。

そう思うとこの楽曲、冨里さんから5期生へ向けた特大級のラブソングにも思えてきませんか。
歌詞の主人公が物凄く冨里さんっぽいと思ったのは、こう言う所だったのかもしれません。

勿論歌詞を書いたのは彼女ではありませんしただの結果論ですが。それでも、私はやっぱりこの楽曲が誰よりも似合うのは推しメンだと改めて感じましたね。

今回初めて推しメンが真ん中に立っているMVを見ましたが、こんなにも推しメンへ愛を持ってくれているのが伝わってくる方が監督でオタクはもう感無量です。
個人PVの縁がこうして繋がっているのも素敵ですし、繋げることができる冨里さんはやっぱり自慢の推しメンです。

センターというポジションは計り知れないプレッシャーがやっぱりあるんだろうけど、少しずつでも真ん中に立つことへ自信を持てるようにたくさんたくさんこの楽曲を愛してゆきます。


冨里奈央さん、5期生のみんな、関係者の皆様。

素敵な作品を本当にありがとうございました🧸


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