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第1387回 ミツオシエはジギルとハイド

①https://www.afpbb.com/articles/-/3094878?cx_amp=all&act=allより引用

   ミツオシエといえば、人間にハナバチの蜂の巣を教え、人間に蜂蜜を供給する傍ら、ミツオシエは人間が蜂の巣の蜜を取り出す際に、壊した蜂の巣の蝋や蜂の幼虫を頂くという、世にも珍しい野鳥と人間の「共生」を持っています。アフリカの人々は何世代もの間、ハナバチの巣と蜂蜜を見つけるために、ミツオシエと呼ばれる野鳥と手を結んできたが、この珍しい親密関係を世界で初めて科学的に分析したとする研究結果が、発表されました。今まではその事実だけの報道でした。

②https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/072500045/?ST=m_newsより引用のノドグロミツオシと人の共生

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   このミツオシエの正確な名前はノドグロミツオシエ(学名:Indicator indicator、英名:ハニーガイド)と呼ばれるアフリカの野鳥は、人の声を聞きとり、その意味を理解できることが、最新の研究で初めて確認されました。研究結果は科学誌「サイエンス」に掲載されました。この②の写真を見る限り、かなり人慣れをしている野鳥だと思われます。男性が声を特殊な音を出し、ミツオシエを呼び、男性は蜂蜜を求めて、ハチの巣を探しそうとしていたら、その彼を巣の場所まで案内します。

③https://www.google.co.jp/amp/s/www.gizmodo.jp/amp/2015/11/post_20031.htmlより引用のノドグロミツオシエ(体長約20㌢)

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   この③の写真のノドグロミツオシエは日本の野鳥でいうなら、モズくらいの大きさで、ミツオシエの仲間はアフリカ大陸、インドネシア、インド北部、タイ、ネパール、パキスタン北東部、ブータン、マレーシアに生息し、モザンビークのヤオ族集落のハンターたちが特定の呼び声を使うと、ミツオシエが人を蜂蜜へ誘導する可能性が大幅に上昇することを確認したみたいです。人を見つけるために人がこの特別な鳴き声に対して「ブラララーフン」と音を震わせると反応するようです。

④http://first-rg.net/ratel/より引用のラーテル

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   この伝統的な特別な鳴き声の『ブラララーフン』の呼び声を使うことで、ミツオシエが人を誘導する確率が33%から66%に上昇したらしいです。そして「誘導に従ってハチの巣が見つかる全体の確率は、対照実験用の音との比較で、16%から54%に上昇もしました。人間との間にも簡単な鳴き声の応酬で共生関係を築くことが出来るのですから、蜜が大好きなミツアナグマと呼ばれるラーテルを鳴き声で、蜂の巣へ誘導して、蜂の巣を壊させ、ラーテルは蜜を食べ、自分は蝋を頂きます。

⑤https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/072500045/?ST=m_newsより引用のノドグロミツオシエのメス

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   またミツオシエはまた、自らの利益のために他種の鳥を利用し、自分の卵を孵化させ、育てさせる托卵鳥です。ミツオシエはキツツキの仲間やゴシキドリの営巣に⑤の写真のメスが卵を産みつけ、ミツオシエのヒナが孵ったら、そのヒナは先端が鉤状の鋭く尖った自分のクチバシで、育て親のヒナ達を次から次へと殺していきます。日本のカッコウホトトギスと同じです。一方では人間やラーテルと共生し、一方で、他の鳥のヒナを殺し、自分のヒナを育てさせる。ジギルとハイドです。

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