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第1332回 野鳥の別名 ⑶

①https://www.google.co.jp/amp/s/tonton-animals.com/about-summer-birds/%3famp=1より引用のイラスト

②羽角が長いトラフズク(体長約38㌢)

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   フクロウの仲間は複雑です。この分類は大きく分けて、羽角の無いフクロウと、羽角のあるミミズクに分かれます。②の写真はミミズクのトラフズクです。ミミズクの中でも長い羽角を持つので別名は『トラミミズク(虎斑美美都久)』。猛禽類で小さな部類に入るツミは良く鷹狩に使われました。別名で、雌は『スズミダカ(雀鷹)』雄を『エッサイ(悦哉)』です。日本では珍しい紅い野鳥のベニマシコの"マシコ"は「猿子」と表記し、紅い猿の顔です。その別名は『テリマシコ(照猿子)』です。

③https://r.nikkei.com/article/DGXMZO40409030U9A120C1000000より引用のニッポニアニッポンことトキ(体長約76.5㌢)

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   ③の写真は"Nipponia Nippon"ことトキです。国鳥ではないですが「日本を象徴する鳥」です。その別名はシーボルトが名付けたと言う『シュロ(朱鷺)』または『トウカチョウ(桃花鳥)』です。その昔に肉が食べれなかったころに四つ足でない野鳥は食肉の対象でした。ナベヅルはその通りの鍋の鶴でした。別名は頭巾を被ったようだから『キヌカツギ(修道女)』。「斑点のあるカワセミ」「山のカワセミ」の異名のヤマセミの別名は、顔の冠羽が顕著な『カノコショウビン(鹿子翡翠)』です。

④色んな文献に出てくるホトトギス(体長約28㌢)

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   今でこそ「托卵」の印象が強い④の写真のホトトギスは「特許許可局」のききなしとか「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」の俳句とか有名すぎます。その別名は『アヤナシドリ(杜鵑)』『アヤメドリ(文目鳥)』。猛禽類の「森の物知り博士」「森の哲学者」などとして人間に親しまれているフクロウの別名は『イイドヨ』『イイトヨ(鵂鶹)』難しい漢字です。古来の文献にも登場するイカルは「イカルコキー」と鳴くからの名付けと伝わりますが、別名は『マメマワシ』や『マメコロガシ』。

⑤日本の創設に携わったセグロセキレイ(体長約21㌢)

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   ⑤の写真は日本創設時に携わったセグロセキレイ です。セキレイは総称で、ほかにハクセキレイキセキレイが馴染みあります。総称の別名は『イシクナギ(石婚ぎ)』『イシタタキ(石叩き)』『イモセドリ(妹背鳥)』『イワタタキ(岩叩き)』。やはりお寿司の発祥と言われた魚を主食とするミサゴは『ウオタカ(魚鷹)』。アイヌ語で「くちばしが美しい」という意のエトピリカは絶滅を心配される野鳥です。名前の通り橙色の大きなクチバシは縦に平たい特徴的な顔ですが『花魁鳥』と言います。

⑥鳰の湖で有名なカイツブリの親子(体長約26㌢)

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   日本では古くから琵琶湖で見られ、滋賀県の県鳥に指定されている⑥の写真のカイツブリ。趾に付いているひれ状の弁足が特徴的です。そんな子育ても雌雄揃って水上生活するカイツブリの別名は『にお(鳰)』です。一日の大部分を飛行して過ごし、地上に降りることは無く岩場に爪を引っ掛けて休むハリオアマツバメ。飛行ばかりしているので、別名は『カザキリツバメ(風切燕)』です。フクロウの仲間でも鷲鷹の仲間でもない夜行性のヨタカは蚊を食べるので、別名『カスイドリ(蚊吸鳥)』

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