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第814回 凄い眼力の鳥たち

①https://wallhere.com/ja/wallpaper/878329より引用の鷹の眼

   ①の鷹の目は「鵜の目鷹の目」のつもりで載せました。辞書でひくと『鵜や鷹が獲物を求めるように、熱心にものを探し出そうとするさま。また、その目つき』とあります。鷲鷹はどの種も鋭い眼付きをしています。しかし鵜の眼は何故かトロンとしか、私には見えません。しかし、両種は昔から凄い視力を持っていて、鷲鷹なら、哺乳類や鳥類を、また鵜なら魚という獲物を逃さないことから、このことわざが生まれたのだと思います。さあ鳥はどんな眼を持っているのでしょう。

②http://www.uchinome.jp/nature/animal/2016/animal26.htmlより引用のスズメの眼のアップ

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   ここでは鵜の眼のことは後で語るにしろ、鷲鷹の猛禽類はそんなに眼が良いのかを語っていきます。鳥類の研究者によると、人が100m先に確認できる物をノスリは3.5kmで確認できるらしく、
また猛禽類は網膜にある視神経密度が人の8倍あり、本当なのでしょうか、東京から富士山の山小屋が見えるらしいです。アメリカチョウゲンボウ は、18m離れたところから、体長2mmの虫を発見できます。鳥の眼の解像度が高いのは、眼球が大きいため大きい画像を結ぶことができます。

③https://wallhere.com/ja/wallpaper/873395より引用のフクロウの眼のアップ

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   また③のフクロウの眼は人よりも、光受容体数(1mmあたり)が四倍も優れているため、真っ暗なところでも夜行性ゆえに見通せるわけです。また視神経の桿体の光感度は錐体の光感度より千倍高いようです。それでは②の写真のスズメたちのような陸上の野鳥はどうかと言うと、スズメの中心窩にある錐体の数(一平方mmあたり)は、人が16万個に対して、スズメは40万個です。これだけでも鳥類の眼のほうが優れています。それに加えて鳥類は人には見えない紫外線の識別も出来ます。

④http://blog.livedoor.jp/web247/archives/52742106.htmlより引用の鶏の眼のアップ

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   多くの鳥は長波長紫外線も感知でき、チョウゲンボウはネズミの尿を感知し、待ち伏せします。
ハチドリは蜜蜂の様に花の蜜の在りかがわかります。ソウシチョウでは320nmまでの波長を網膜に届きます。カラスなど雌雄同色の鳥たちはこの紫外線を感知して識別します。人には同色に見える鳥でも、紫外色で性的二型が存在し、雌が雄を選ぶ際の重要要素になるのです。じゃあ鳥目(夜盲症)は人間だけなのかということになりますが、野鳥より、家禽の鶏なんかは『鶏眼』なんです。

⑤https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/kawasemi2030/entry-11916606818.htmlより引用のカワウの眼のアップ

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   では最後に残った「鵜の眼鷹の眼」の⑤の写真のカワウはどうして、鷲鷹と同じように鋭い視力なのでしょう。鵜の仲間すべては鳥だから飛ぶことはもちろん、全蹼(水掻き)なのに歩行も、木の枝にだってとまることができ、水の上も泳げ、また鵜の得意な潜水も難なくこなします。潜水できる野鳥たちは眼球の筋肉を調整して、レンズの遠近調節を行ないます。ペンギンなど水中で魚を追う鳥は水中調節が主なので、陸上では近視眼ですが、レンズを突出させ至近視出来るから凄い。

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