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第1146回 黒いからカラス?

①https://note.com/furukawasei/n/n3303d5ced648より引用のカラスのイラスト

   カラスのイメージって言いますと、やっぱり黒くて、他の野鳥より大きく、ゴミをあらして、なかの残飯など、自分たちの好物を見つけて、漁っている姿や、食べ終わって後はリクレーションの如く、ゴミの中から光り物のプラなんかを集めて、知能の高いところを伺わせます。でもやはりカラスのイメージは真っ黒な身体にあると思います。いま、私たちの身近にいるカラスと言えば、圧倒的に②の写真のハシボソガラスが多く、続いて野山にいるハシボソガラスの二種だと思います。

②https://note.com/hiho2351/n/ncfed8e6148e8より引用のハシボソガラス(左側、体長約50㌢)とハシブトガラス(右側、体長約56㌢)

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   ②の写真の手前のハシブトガラスと奥側のハシボソガラスが仲良く並んで歩いています。ハシボソガラスは非常に縄張り意識が強くこのように喧嘩もしないのは珍しいのです。クチバシが太く、オデコがでっぱっているのがハシブトガラスです。さて、この二種が最も身近なカラスですが、ほかには渡鳥のカラスとして、ミヤマガラスや一緒についてくるコクマルガラス、北海道にやってくるワタリガラス、高山に生息するホシガラスが、日本における黒いカラスだと思います。

③https://kotobank.jp/word/ウミウ-35145より引用の日本のウ

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   ③のイラストは日本のウの種類を示したイラストです。私の街で身近なウはカワウです。このウの漢字表記は「鵜」が一般的ですが、また「烏」という漢字も当てはめられます。そしてカラスの漢字表記は「鴉」が一般的ですが、やはりカラスももうひとつの漢字を持っており、それが「烏」なのです。「烏(ウ)」と「烏(カラス)」大変珍しい当て字ですが、種類の異なる二種の野鳥に同じ漢字は初めてです。理由は遠くから見た二種は黒くて見間違えたのかも。コウノトリをツルのように。

④-1.黒くないカラスの仲間のカケス(体長約33㌢) 

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④-2.尾羽が長いカササギ(体長約45㌢)

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    一時期、このように違う種類の野鳥なのに、同じ漢字何当てはめられていました。今のウの漢字表記は「鵜」です。同じく黒い故のことでした。黒い鳥はカラスという日本のカラスは六種でした。しかし、本当は黒だけがカラスの仲間ではありません。カラスの知能が高いという遺伝子を引き継いでいる黒一色ではないカラスの仲間は④-1.の別名カシドリことカケスがいます。そして、④-2.の別名カチガラスコウライガラスの非常に尾羽の長いカササギオナガと三種がいます。

⑤-1.黒っぽいカラスバト(体長約40㌢)

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⑤-2.河辺の忍者カワガラス(体長約22㌢)

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   カワウウミウの例でも示したように、昔の人はは黒いものを一色担に考えて「鴉」という字をカラスとウの名を授けました。しかし時代は流れてカラスのように黒いものを『カラス〜』とか『〜ガラス」と呼ぶようにしました。黒いけど本当はカラスではない野鳥を紹介しましたら、⑤-1.は鳩の仲間のカラスバトです。他には⑤-2.のカワガラス、そして千鳥の仲間のウミガラスチシマウガラスの四種です。鵜と烏の二つがつくチシマウガラスは、カワウウミウと同じウの仲間です。

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