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第1345回 翼でコオロギのように鳴く鳥

①https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120515/308844/?ST=m_wallpaperより引用のキガタヒメマイコドリ(体長約9〜16㌢)

   「鳴く」と言う漢字があります。『鳥』が『口』でさえずったりすることを「鳴く」と記述します。犬や猫、ライオンや虫が鳴いてもこの『鳥』が付いてきます。『口』で「鳴く」のは哺乳類と鳥類です。昆虫のセミは鳴き袋をつかい、コオロギやキリギリスは羽を擦り合わせて「鳴く」のです。鳥類はクチバシで「鳴く」のが当たり前なんですが、この①の写真のキガタヒメマイコドリは羽を擦り合わせて、コオロギのように「鳴く」のです。『口』を使って「鳴く」ことも出来ます。

②https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10950928377.htmlより引用のキガタヒメマイコドリのつがい(左がオス、右がメス)

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   ②の写真がキガタヒメマイコドリのつがいです。ご覧の通り左側がオスで、右側がメスと言う性的二型です。キガタヒメマイコドリを漢字表記しても「黄肩姫舞妓鳥」と長ったらしい名前です。コロンビアのアンデス山脈の西側斜面とエクアドル北西部の雲霧林に生息し、翼から不思議な音を出して求愛するのはオスです。バイオリンの音だともっと似ます。キガタヒメマイコドリはコオロギドリなんていう別名を持っています。これらの虫との共通点、それが羽を擦り合わせて鳴きます。

③-1.http://www.ybird.jp/cgi-bin/db/ybird.cgi?do=data&msg=1414399140_02736&P=&S=&T=&A=&N=1より引用のオナガセアオマイコドリの求愛ディスプレイ

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③-2.http://zare.blog.shinobi.jp/Entry/283/より引用のオレンジマイコドリ

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③-3.http://zare.blog.shinobi.jp/Category/3/より引用のアラリペマイコドリ

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   羽を擦り合わせて鳴くのはキガタヒメマイコドリだけです。マイコドリには沢山の仲間がいます。上記の三種以外にもたくさんいます。マイコドリの特徴は新熱帯区の中南米の熱帯地区で、ただしカリブ諸島を除く地区に生息します。全長9〜16㌢の小型の群です。性的二型で、オスは鮮やかな羽色をしています。求愛の際にオスが複数羽で集いダンスを披露することから、マイコドリの名が付きました。また尾羽が長いことで有名なタイランチョウの亜科として、マイコドリがあります。

④https://news.livedoor.com/lite/article_image_detail/4607422/?img_id=958858より引用の世界最速の翼

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   キガタヒメマイコドリが羽を擦り合わせて鳴くのは繁殖期に於いての求愛ディスプレイの一環として行います。④の写真のような体勢で左右の羽を擦り合わせて、音を奏でます。ヴァイオリンで曲を弾きながらメスを獲得するとか、マイコドリは色んなディスプレイで、メスを惹きつけます。キモモマイコドリはムーンウォークをし、キノドマイコドリは木から離れる瞬間に、背中で手拍子をするように、背中側で左右の翼を打ち付けてぱちっという音を鳴らします。個性溢れています。

⑤https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10950928377.htmlより引用のキガタヒメマイコドリの羽

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   キノドマイコドリは左右の羽を打ち合わせて音を鳴らすといいますから、キガタヒメマイコドリに似ています。しかしパチンとだけでなく、キガタヒメマイコドリは音を奏でるのです。正確にキガタヒメマイコドリは、1500Hzで共鳴する羽を持つ恐らく世界で最も完璧に仕上げられた性淘汰(性選択)の例らしく、その羽を一秒間に107回振動させ一秒間に1500回振動させた時に羽の共鳴は突然大きくなり、それより多くても少なくても大きくはならなかったらしいですが、ロマンチストです。

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