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第1708回 共生と強制の鳥

①Twitterより引用のノドグロミツオシエ(体長約20㌢)

   この世の中には色んな生き物がいて、その中にいつも記事にしている鳥たちがいるわけです。どんな野鳥でも自分が生きていくためや、また次の世の中に子孫を残すべく種族で頑張っています。その鳥の中には自然にそうなったのですが、他の生き物と共存するために「共生」を試みて生きている野鳥に大型哺乳動物の皮膚を掃除するキバシウシツツキやワニの歯の掃除するワニチドリもいます。また繁殖のために、他の鳥に托卵を「強制」するコウウチョウズグロカモ等もいる訳です。

②-1.https://wikiwiki.jp/kf-animalia/ノドグロミツオシエより引用のノドグロミツオシエ

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②-2.https://peco-japan.com/14485より引用のラーテルことミツアナグマ(体長約55〜77㌢)

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   その両方の『きょうせい』をする野鳥の一つに総称としてミツオシエがいます。仲間に①や②-1.のノドグロミツオシエがいます。中央から南アフリカの熱帯雨林に生息し、主食は特にハチ類の幼虫や蛹、ハチの巣の蜜蠟を好んで食べます。しかし、ハチクマのような強靭な羽毛を纏っているわけではありませんので自分では好物である蜂の巣の蝋膜を摂りにいけないので、蜂蜜を大好物とする②-2.のラーテルことミツアナグマに蜂の巣の位置を教え巣を破壊させ蜂の子を食べるのです。

③-1.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/072500045/?ST=m_newsより引用の人と共生するノドグロミツオシエ

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③-2.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/072500045/?SS=imgview_smart&FD=1074201895より引用のミツバチの蜂の巣の蝋膜

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   このミツオシエが行う「共生」は怖いもの知らずで、蜂蜜が大好物のラーテルだけに収まらず、この鳥が二つ目に共生するのは③-1.のように人間と「共生」関係を築きます。ノドグロミツオシエの場合は、人間やラーテルの近くへやってきて、尾羽や翼を開き、尾の白斑や翼の黄斑をみせながらやかましく鳴きたてて、相手の注意をひくような行動をとります。そして人間までも蜂の巣のある場所まで案内し、③-2.の蜂の巣の蝋膜や蜂の子を頂くと言うなんとも人馴れしたミツオシエです。

④-1.https://okavangomoremi.web.fc2.com/birds_of_africa/Honeyguide/Honeyguide.htmlより引用のコミツオシエ(体長約13〜15㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2021/04/09/81931/より引用のコゲラ(体長約15㌢)

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   このミツオシエは漢字表記が「蜜教」で、なおかつ英名も“Honeyguide“と内外通じてミツオシエです。そのほかに④-1.のコミツオシエ、インドミツオシエ、ウロコミツオシエタテゴトミツオシエアイゼントロートハシボソミツオシエヒメミツオシエの七種です。人を案内するのは、ノドグロミツオシエタテジマミツオシエの二種となります。またミツオシエを検索してみると④-2.のコゲラなどキツツキの仲間でありもう一つの「強制」の托卵を同じ仲間のキツツキにもします。

⑤-1.https://okavangomoremi.web.fc2.com/birds_of_africa/BeeEater/BeeEater.htmlより引用のルリムネハチクイ(体長約17〜19㌢)

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⑤-2.https://www.birdfan.net/2021/04/09/81931/より引用のミツオシエの托卵

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   一方でラーテルや人と「共生」し、色々と協力しているものと思いきや、他の鳥には自分では子育てせずに托卵を「強制」するという二面性です。⑤-1.のルリムネハチクイは蜂を主食にするブッポウソウの仲間です。ミツオシエは托卵した卵が孵ると、なんと⑤-2.のように孵化してすぐのミツオシエのヒナは産まれてくる宿主のヒナをなんと、自分の尖った鋭いクチバシで、次々にヒナを突き刺し殺してしまいます。一方で「共生」し、またもう一方では残忍な托卵の「強制」の二面性。

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