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第592回 相互羽繕い

①http://river-walk.co.jp/?p=8825より引用の仲良しハシボソガラスの羽繕い

   「相互羽繕い」というのは、つがいになった野鳥が相手を思いやる好意として行うものであります。単体で羽繕いをする野鳥は全ての野鳥がそうですが、つがいとなって自分の子孫を残してくれる相手に敬意を表して主にオスがメスに対して行います。では「鴛鴦夫婦」と呼ばれるオシドリはなぜここに登場しないかというと、つがいになる前は繁殖行動としては行うだけのもです。

②https://serai.jp/hobby/302864より引用のメジロのつがいの羽繕い

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   春先一番に街中に堂々とつがいで現れるメジロ。本当に身近な野鳥と思われる繁殖期にまるで新婚旅行にでも来ているように、雌雄揃って民家の庭の梅の木や椿の花、公園の桜の花に集まって美味しそうに辺り構わず、花の蜜を吸っています。それにつられて、食いしん坊のヒヨドリスズメ、時にはシジュウカラなども桜の花に集まってきます。その中で愛の相互羽繕いを行います。

③https://yamagara22.blog.ss-blog.jp/2018-06-17より引用のソウシチョウのつがいの羽繕い

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   ③の写真はソウシチョウです。ソウシチョウの漢字表記は「相思鳥」です。読んで字の如く相思相愛のソウシチョウです。「特定外来生物」として、邪魔もの扱いされています。それ故につがいの結束も固いということでもないのでしょうが、前出のメジロ以上につがいの仲は良いです。そのつがいはお互いにさえずりで、お互いの居場所を確認し会って、相互羽繕いで愛を確認します。

④https://enaga.exblog.jp/tags/ドバト/より引用のドバトのつがいの羽繕い

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   もう皆さんは④のドバトがこんなにつがいのメスに寄り添って、この写真のようなイチャイチャをご覧になったことはおありだと思います。そうです。街中の寺社仏閣や公園の人が集まるベンチ、駅のホームで餌をねだり、また地面のなにかを突っついているだけでいいのに…その上そんなに必要以上に仲良しを強調しなくてもいいほど…相互羽繕いのすぐ後に交尾はしないで欲しい。

⑤https://blog.goo.ne.jp/corvus-corax-common-raven/e/968266464b6ab561220aed9dd4fa47d7より引用のハシブトガラスのつがいの羽繕い

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   ⑤のこのハシブトガラスも街中のあちこちでかならず見られる身近な野鳥のひとつです。御近所の主婦の方にとってはやっかいものであるに違いありません。ご存知のようにゴミを食い散らす憎らしい野鳥です。でもハシブトガラスの夫婦の絆はできています。実行犯は必ずメスが行い、それを近くの屋根や電線で偵察するオス。その仕事の後写真のようにたまにメスが相互羽繕いします。

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