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第755回 サギという鳥

①https://torinote.net/久慈川のサギのコロニー(1)/より引用の「サギ」のコロニー

   ①の写真は「シラサギ」のコロニーで、第750回のカワウの項で語らしていただいたように、この『サギ』の仲間はサンカノゴイヨシゴイミゾゴイを除きコロニーを結成し、集団繁殖を行います。集団の方が外敵が来た時に防衛が容易にできるからです。コロニーを結成する前に、最初の段階では、オスはメスを追い払い、このことは、オスによるメスの選択を示唆しています。集団繁殖する野鳥でよく見られます。つがいになるとオスが巣材を運びメスが組み立て雌雄で抱卵します。

②http://saitama-nature.image.coocan.jp/miwakekata.htmより引用の「シラサギ」と言われる左からダイサギ(体長約89㌢)、チュウサギ(体長約68㌢)、コサギ(体長約61㌢)右端三羽はチュウサギ

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   ②の写真に収まっているのが、一般的に「シラサギ」と言われる「サギ」の仲間です。一次的に白くなるアマサギムラサギサギとか、後で語りますクロサギは名前通りだとすると白くはないので省きます。ダイサギは獲物を狙うとき、水面に対し頸を24~25度の角度に保ちます。図鑑によって、コサギチュウサギと、またはアオサギと同属とする図鑑があります。チュウサギはかつては白鷺三種の内、最多の個体数でした。コサギは冬にに飾り羽が出て、冠羽は長さ16㌢で二本です。

③https://pet-dictionary.net/archives/2841より引用のアオサギ(体長約93㌢)

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   ③の写真のアオサギは夏季に北海道で繁殖のため飛来する夏鳥、冬季に九州以南に越冬のため飛来する冬鳥、本州・四国では周年生息する留鳥とされています。日本では最大級の大きさです。メスよりもオスの方がやや大型です。漢字表記の「蒼鷺」の和名の由来(蒼はくすんだ青色のことも指し、中国語名と同一)となっています。河川、湖沼、湿原、干潟、水田などに生息し非繁殖期には単独で生活しますが、本種のみや数羽が集まり、また「シラサギ」たちとコロニーを作ります。

④ずんぐりしたゴイサギ(体長約58㌢)

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   この④の写真の眠そうでずんぐりした身体付きのゴイサギは、かつては醍醐天皇より宣旨に従い捕らえられたため「正五位」を与えられたという故事が和名の由来になっています。この仲間にはサンカノゴイヨシゴイミゾゴイといて、この三種は「シラサギ」のようにコロニーは作りませんが、このゴイサギだけは他の「サギ」に混じって参加します。また昼間に眠たそうなのは採餌を夜に行うからです。このゴイサギの幼鳥時代の名前はホシゴイと言い、幼鳥から「正五位」です。

⑤https://ja.m.wikipedia.org/wiki/クロサギ_(鳥)より引用の白黒両方ともクロサギ(体長約62㌢)

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   ⑤の写真のクロサギは本州以南に生息し、南西諸島では白色型も多いです。干潟や海岸に近い湿地で見ることもあります。他のサギよりくちばしが太くて長く、黄色味のある足はコサギよりも短めで、体もがっしりとした感じがします。南西諸島では白砂や白化サンゴ礁を背景に生息し、九州以北では岩礁地帯に生息してきたことに由来するのではないかといわれています。白地に黒斑が散在する中間型は少数いますが、灰色の個体は見つかっていません。まだその謎は解明されません。

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