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第1068回 身近な鳥を知る(季節の鳥)

①春先になると帰ってくるツバメ(体長約17㌢)

   春先の三月中旬になると、編成風に乗って生まれ故郷に帰ってくるのが、①の写真のツバメです。写真の頃は、ゴールデンウィークも終わった五月中旬の頃、繁殖相手を見つけ、つがいで作った巣に新しい家族と一緒に過ごしている一枚の写真です。あなたも何処かでこんな光景をご覧になっておられると思います。ツバメは春先から九月半ばくらいまで、生まれ故郷の日本で子育てをして、エサである昆虫がいなくなる冬を南の暖かな台湾やフィリピンなどで越冬。また春に帰ります。

②春先には「ホーホケッキョッ」ウグイス(オス体長約16㌢、メス体長約14㌢)

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   ②の写真のウグイスは渡鳥ではありません。ウグイスは皆さんもご存知のように、早ければ早春のまだ寒さの残る二月中旬十日くらいから鳴き始めます。「ホーホケッキョッ」はあまりにも有名で、鳥好きでない方もこのさえずりはご存知のはずです。ウグイスは決して渡鳥ではありません。区別でいうと留鳥です。春先になると縄張りを確保する為に何時もは藪中に潜んでいますが、繁殖を機にここぞとばかり「ホーホケッキョッ」と朝から夕方まで鳴き続け、存在を誇示いたします。

③初夏にやってくるアオバズク(体長約29㌢)

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   毎年、ゴールデンウィークの頃にはなると「ホーホー、ホーホー」と裏の樹木の茂みから、夜になると聞こえてきます。毎年この鳴き声を聞くと、ツバメに次いで、またひとつの夏鳥が日本に帰って来たと嬉しくなります。我が家のマンションの裏にはすぐ下に綺麗な水流が流れる河川があり、その川辺には樹木が生い茂り、その並びには小さいですが防風竹林があります。野鼠やトカゲ、ヘビなんかも生息し、アオバズクにとっては、食料豊富な生息地となり、繁殖にも持ってこいです。

④秋になると高鳴きのモズ(体長約20㌢)

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   この④の写真のモズも渡鳥ではありません。秋の風物詩といっても良いくらいこのモズは活発に動きまわります。モズの高鳴きはとても有名です。高鳴きというくらいですから、そのいる場所の一番高くて見晴らしの良いところから、縄張り宣言をします。この時期の縄張りは同種のメスをも対象にして、縄張りに侵入すれば容赦なく追い出します。「キィー キィー キチキチキチ」見晴らしの良い場所からの威嚇です。そして高鳴きのあとはあの不思議な早贄(はやにえ)を行います。

⑤口をつぐむ冬鳥のツグミ(体長約24㌢)

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   「達磨さんが転んだ」こんな遊びをしてくれるのが⑤の写真のツグミです。本当は凄くさえずりが上手いのに、冬鳥として日本に越冬のために飛来しますので、繁殖期のようなさえずりは望めません。和名は冬に飛来した際に繁殖期に聞こえた鳴き声が冬になると聞こえなくなるから、口をつぐんでいると考えられたことに由来するという説があります。

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