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第1321回 不思議な野鳥 ⑴

①https://hiyoko.tv/torimono/news/eid580.htmlより引用のイラスト

   珍しい野鳥もいますし、今回のように不思議な野鳥もいます。鳥なのに飛べないとか(キィウイヤンバルクイナ)、水中を潜水するとか(ペンギン)、走るのが速いとか(ダチョウ)、冬眠するとか(プアーウィルヨタカ)、ヘビを主食にしているとか(ヘビクイワシ)、屍肉しか食べないとか(コンドル)、鳥なのに泳いで渡るとか(マゼランペンギン)、また歩いて渡るとか(コウテイペンギン)、一年中渡りを続けているとか(キョクアジサシ)、蜂蜜の在り処を人に教えて共生するとか(ミツオシエ)などなど…

②-1.https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/komiti/2008/12/post-f8b0.htmlより引用のモズの速贄

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②-2.http://danshireview.com/archives/2265より引用のモズ(体長約20㌢)の早贄

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   皆さんは秋口になって、公園の茂みや田んぼや畑の畔の木の枝なんかにバッタやカエル、トカゲなんかが突き刺さっているのを見たことはありませんか。これはモズの早贄(速贄、はりつけ)と言い、モズが捕らえた獲物をわざと串刺しにしています。当初は誰もがモズが食糧不足になる冬に備えての貯食だと思っていました。食べるのを忘れたのか、他の野鳥に食べられたり、翌春にも残っていたり、貯食だけの目的とは思えません。縄張り誇示なのか、繁殖のためか謎となっています。

③https://ikimono-matome.com/hachikuma/より引用のスズメバチが大好物のハチクマ(体長約57〜61㌢)

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   ③の写真のスズメバチを捕食しているのはハチクマです。漢字表記は「蜂熊」「八角鷹」「蜂角鷹」で、蜂を食べるクマタカのような猛禽類が名前の由来だと思います。タカと言う猛禽類ですが、蜂を主食としています。他には小鳥やカエル、トカゲなども捕食しますが、蜂を主食とするのが不思議です。魚を主に食べる猛禽類は鷹の仲間のミサゴや、鷲の仲間のオオワシフクロウの仲間ではシマフクロウといますが、昆虫のスズメバチが大好物というハチクマは不思議な鳥です。

④https://www.pinterest.jp/pin/486951778449189309/より引用の海水を飲みにやってくるアオバト(体長約33㌢)

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   いま、街中では当たり前のように、毎日会えるのがドバトキジバトの二種です。しかし、以前はキジバトと同じくヤマバトと呼ばれた④の写真のアオバトはやはり不思議な野鳥です。間近なハトは雌雄同色で派手な出たちはしていませんが、アオバトはオリーブグリーンの綺麗な身体です。また主食が果実で樹上での採餌が多いのも、街中で地上採餌の二種とは違います。アオバトは果実では取れない塩分やミネラル補給のために夏になるとわざわざ危険を冒し海水を飲みに行きます。

⑤-1.ミソサザイと遠縁のカワガラス(体長約22㌢)

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⑤-2.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の川底を歩くカワガラス

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   私はこの⑤-1.のカワガラスは不思議と思う前に、忍者みたいな鳥だと思います。ご覧のようにカワガラスは渓流の流れに駆け上がるように逆流するように、苔が生えてつるつる滑りそうな岩肌を駆け抜けています。また⑤-2.の写真では見えづらいと思いますが、川底を流れに反して歩いています。もはや忍者の動き、水遁の術かとも思えます。その理由は岩肌や川底にいる水よう生物を食べるようです。その生き物は一年中いますので、カワガラスの繁殖も年がら年中行われます。

⑥-1.キツツキの仲間のアリスイ(体長約17㌢)

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⑥-2.https://note.com/hiho2351/n/nea5995273c81/editより引用の爬虫類に擬態したアリスイ

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   ⑥-1.の写真のアリスイはキツツキの仲間です。しかしキツツキの名前の定番の〜ゲラと言う名前でなく、漢字表記がわかりやすい名前の由来の「蟻吸」です。どうやら蟻を主食にしているみたいです。また他のキツツキの仲間と違うところは本州北部から北上地域では夏鳥、本州中部から南下する地域では冬鳥とされています。キツツキの仲間に入るのはどうやら木の幹の皮の下に潜む蟻をキツツキ特有の長い舌で吸いとるからです。また⑥-2.の写真のように天敵のヘビに擬態します。

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