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第914回 日本にしかいない野鳥

①https://www.lancers.jp/work/proposal/4053718より引用の侍姿の鶏

   日本には約500〜550種の野鳥が生息しているといいます。50種の増減があるのはなぜなら、鳥だからどこにでも自由に飛んで行くことが出来るからです。よく日本固有種の野鳥は十二種もいると言いますが、その中身はとても少なく感じます。本当の意味での鳥好きからすれば、身近な野鳥が日本固有種であって欲しく思います。ヤンバルクイナアマミヤマシギヤマドリノグチゲラアオゲラセグロセキレイカヤクグリアカヒゲアカコッコメグロルリカケスキジ

②日本というより沖縄の特別な野鳥というべきヤンバルクイナ(体長約30㌢)

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   この日本固有種十二種のうち②の写真のヤンバルクイナは沖縄固有種。アマミヤマシギは奄美諸島と沖縄諸島。ノグチゲラは沖縄本島のみ。アカヒゲは奄美大島、種子島、徳之島など。③の写真のアカコッコは伊豆諸島とトカラ列島。メグロは母島など、小笠原諸島の一部。ルリカケスは奄美大島、加計呂麻島、請島と十二種中の七種が『島』に生息しています。島は、隔離された環境だからです。鳥類に限らず、生き物は、隔離されて長い時間が経つと、新種に進化することが多いです。

③日本特産種で文化財保護法(文化庁)指定種のアカコッコ(体長約23㌢)

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   五種には入っていませんが、アオゲラにしても、本州にもいますが、屋久島などの島に多く生息しています。ウグイスの仲間のカヤクグリは四国以北の高山で繁殖し、秋冬は低山の藪中に生息しています。まさにウグイス同様に見かけにくい野鳥ともいえます。またキジの仲間であるヤマドリキジより大きな身体ですが、深い林を好み、山地の斜面のある林の地上にすみます。この種もまた見かけにくい野鳥といえます。その分にしてみれば、河川の中流に住み、石の河原を好むセグロセキレイ、草地、農耕地などにるキジは身近です。

④日本創設の立役者のセグロセキレイ(体長約21㌢)

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   日本神話に登場する鳥といえば、多くの方が「八咫烏(ヤタガラス)」を思い出す気が致します。日本サッカー協会のシンボルマークでもありますので、知名度は高いです。しかし残念ながら、この三本脚の八咫烏はこの世の中には存在いたしません。その日本神話にはもう一種の野鳥が登場いたします。日本神話の「国生み」のイザナギ、イザナミの夫婦神に性行為を教授しました。日本書紀には「鶺鴒」としかありませんが、分布などを考えると、ちょこちょこ歩くセグロセキレイです。

⑤桃太郎のお供であり、日本の国鳥でもあるキジ (左側がオス体長約80㌢、右側がメス体長約60㌢)

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   そして我が国の国鳥であるキジが日本固有種に挙げられます。セグロセキレイの「鶺鴒」には身近さで言えば及ばないものの、あの昔話の「桃太郎」は余りにも有名で、今でも子供たちに受け継がれ語られています。そういう意味ではキジも立派な身近過ぎる野鳥だと思います。話の中でも勇敢な姿を見せていますが、実際のキジもつがいやヒナを襲うヘビなどに対して、身体を張って立ち向かう姿などはやはり国鳥と認められることがあります。繁殖期には「母衣打ち」も披露します。


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