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第1239回 赤い鳥と青い鳥 ⑵

①https://azukichi.net/season/month/march0043.htmlより引用のイラスト

②-1.オオルリ(体長約16㌢)

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②-2.コルリ(体長約14㌢)

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②-3.ルリビタキ(体長約14㌢)

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   日本に生息している青い野鳥と言いますと、漢字表記に「瑠璃」と言う仏教の七宝の一つです。その「瑠璃」の付く野鳥は日本には夏鳥としてやってきて「青い鳥」御三家の一つであり、日本三鳴鳥の一つの②-1.の写真のオオルリ(大瑠璃)、やはり夏鳥で、オスの成鳥は上面は暗青色、下面が白い羽毛で覆われています②-2.の写真のコルリ(小瑠璃)、四国以北で繁殖し、冬季になると本州中部以南で越冬する漂鳥であるルリビタキ(瑠璃鶲)と宝石の「瑠璃」の色合いの三種はオスのみ青いです。

③-1.オナガ(体長約36㌢)

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③-3.ルリカケス(体長約38㌢)

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   カラスと言えば、ハシブトガラスハシボソガラスの二種だけのように思われますが、カラスは黒いと言うのは、この二種が私たち身近な野鳥だからであって、カラスの仲間にも黒くはないカラスもいるわけです。猛禽類のツミの営巣の周りに数組で営巣して、カラスの襲来から家族を守る尾羽根は青灰色の③-1.の写真のオナガ、頭部から頸部にかけての羽衣が紫がかった濃青色(瑠璃色)の日本固有種で、カケスの仲間でもある③-2.の写真のルリカケスと、カラスの仲間は雌雄共に同色です。

イソヒヨドリ(体長約25㌢)

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   私が一番驚いたのが、私の住む街は海に近いのか、山に近いのかと尋ねられると、山に近い街であると思います。その私の街に十数年前に、突如として、その青い野鳥は現れました。海辺に生息しているはずの、青い色したその鳥は今では私が住むマンションのベランダにも毎日現れ、夜明け前から済んだ声で雌雄共にさえずります。④の写真がイソヒヨドリです。本来なら磯に生息しているから漢字表記も「磯鵯」なのにわざわざ街中に進出してきています。青いのはオスだけです。

カワセミ(体長約17㌢)

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   私は④の写真の街中に進出してきたイソヒヨドリや日本の三鳴鳥のひとつであるオオルリよりも、クチバシが長くて、頭が大きく、首、尾羽、趾(あしゆび)は短かく、オスのクチバシは黒いですが、メスはクチバシの下が赤いのでオスと区別できる雌雄同色の⑤の写真は青い構造色のカワセミが初めての綺麗な青い野鳥でした。カワセミの漢字表記で代表的なのは「翡翠」「翡翆」で、特に「翡翆」の『翡』はオス『翆』はメスを表します。水辺に生息し、鮮やかな構造色の青が美しいです。

ブッポウソウ(体長約28㌢)

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   ⑤の写真が「清流の宝石」で宝石の「翡翠(ヒスイ)」の名前の由来ともなった神秘的な構造色を持つ青い野鳥のカワセミに対して、日本には夏鳥として飛来し、雌雄同色で、頭部は黒褐色、尾羽は黒色です。喉は群青色で、胴体は光沢のある青色の羽毛で覆われ、この羽毛は光の加減により緑色に見えることもある「森林の宝石」と言われる⑥のブッポウソウが私にには、幻想的な青い野鳥の代表格に思えます。ブッポウソウは「仏法僧」とは鳴かず、コノハズクが鳴く、それが幻想です。

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