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第1029回 身近な野鳥にもことわざ ⑴

①http://contest.japias.jp/tqj2004/70237/a/ugounosyu.htmlより引用の「烏合の衆」のイラスト

   ⑴烏賊の甲より年の劫(いかのこうよりとしのこう)→豊富な人生経験がある年長者は、いろいろな事を知っていて役に立つということ  [類義語] 亀の甲より年の劫  ⑵今鳴いた烏がもう笑う(いまないたからすがもうわらう)→今まで泣いていた子どもが、すぐに機嫌を直して笑うこと  ⑶烏合の衆(うごうのしゅう)→カラス の集まりのように、規律も統一もなく集まった群衆のこと  ⑷鵜の真似をする烏(うのまねをするからす)→自分の能力をわきまえず、人の真似をして失敗することの例え。鵜は水に潜って巧みに魚を捕るが、烏が真似をして魚を捕ろうと水に潜っても溺れるばかりであるということから=「鵜の真似をする烏水に溺れる」「鵜の真似をする烏水を呑む」ともいう  ⑸烏有に帰す(うゆうにきす)→すっかりなくなってしまうこと。特に火事ですべてを無くしてしまうことをいう  補足:「烏有」は漢文で「烏(いずくん)ぞ有らんや」と読み、全くないこと  

②https://japaneseclass.jp/trends/about/烏鷺より引用の「烏鷺の争い」

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   ⑹烏鷺の争い(うろのあらそい)→碁を打つこと。黒い烏と白い鷺を碁石に見立て、黒と白の石で勝負を争うことから  ⑺屋烏の愛(おくうのあい)→人を愛すると、その人に関する全てのものが愛しくなるということのたとえ。嫌いな烏でも、愛する人の家の屋根に止まっていれば  ⑻烏に反哺の孝あり(からすにはんぽのこうあり)→親に対する孝養の大切さをいった言葉。烏は成長後、恩を忘れずに老いた親鳥に口移しに餌を運ぶという意から、鳥でさえ親の恩に報いるのだから、親孝行せよということ。単に「反哺の孝」ともいう  [類義語]  鳩に三枝の礼あり、烏に反哺の孝あり(はとにさんしのれいあり、からすにはんぽのこうあり)、反哺の孝(はんぽのこう)  三枝の礼

③https://kotori-pastry.com/karasunogyouzui/1988/より引用の「烏の行水」

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   ⑼烏の頭の白くなるまで(からすのあたまのしろくなるまで)→いつまで経ってもその時がこないことの例え。中国、戦国時代に燕の太子丹が人質になった時、奏王が「烏の頭が白くなり、馬に角が生えたら国へ帰す」と言ったという故事から(出典 『史記』)  [類義語] 烏頭白くして馬角を生ず  百年河清を待つ  (10)烏の行水(からすのぎょうずい)→
入浴時間が、きわめて短いことの例え。烏が短い時間で水浴びをする様子から。(11)烏の雌雄(からすのしゆう)→外見では、ものごとの善悪や優劣が判断しにくいことの例え。また、よく似ていて区別するのが難しいことの例え。真っ黒な烏の雌と雄を誰が見分けにくいという意から。「誰か烏の雌雄を知らんや」の形でいう。(12)烏を鷺(からすをさぎ)→明らかに間違っているのに、強引に押し通そうとする例え。真っ黒な烏を鷺だと言い張るという意から  [類義語]  這っても黒豆  鹿を指して馬となす  柄のない所に柄をすげる  (13)権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる(ごんべえがたねまきゃからすがほじくる)→人が苦労してやったことを、あとからぶちこわす例え。また、無駄な骨折りの例え。「権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる、三度に一度は追わずばなるまい」という俗歌の歌詞から。 

④https://proverb-encyclopedia.com/saruniebosi/より引用の「猿に烏帽子」

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   (14)鷺と烏(さぎとからす)→まったく正反対のことの例え。鷺は真っ白、烏は真っ黒なことから。[類義語]  雪と墨  (15)鷺を烏と言いくるめる(さぎをからすといいくるめる)→明らかに間違っているのに、強引に主張して押し通そうとする例え。真っ白な鷺を烏だと言い張るという意。「言いくるめる」は、相手を言葉で丸め込むという意。[類義語]這っても黒豆  鹿を指して馬となす 柄のない所に柄をすげる  (16)猿に烏帽子(さるにえぼし)→外見だけ装って、実質の伴わないことの例え。また、相応しくないことをする例え。猿に烏帽子をかぶせても似合わないという意から  (17)誰か烏の雌雄を知らんや(たれかからすのしゆうをしらんや)→外見では、ものごとの善悪や優劣がつけにくいことの例え。また、よく似ていて区別しにくいことの例え。真っ黒な烏の雌と雄を誰が見分けることができるだろうかの意から。(18)月落ち烏啼いて霜天に満つ(つきおちからすないてしもてんにみつ)→月が西に傾いて落ち、烏が鳴いて、霜の気配が夜空に満ちあふれている。夜半の情景をうたった詩句。出典 張継「楓橋夜泊」

⑤http://ibnt.blog.fc2.com/blog-entry-2293.htmlより引用の「闇夜に烏、雪に鷺」

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   (19)亭主の好きな赤烏帽子(ていしゅのすきなあかえぼし)→非常識なことでも、一家の主人のいうことには家族は従わなければいけないという例え。烏帽子は黒塗りと決まっているが、一家の主人が赤い烏帽子が良いといえば家族は同調しないわけにはいかないという意。(20)どこの烏も黒さは変わらぬ(どこのからすもくろさはかわらぬ)→どこに行ってもそう目新しいものはなく、変わったことはないということ。また、どこの国でも人間の本性同じだということ。「どこの烏も黒い」「どこの鶏も裸足」ともいう。[類義語]  似たものは烏  (21)似たものは烏(にたものはからす)→よく似ているさまの例え。また、世の中には似たものがたくさんあるということ。(22)鳩に三枝の礼あり、烏に反哺の孝あり(はとにさんしのれいあり、からすにはんぽのこうあり)→子の親に対する礼儀や孝養の大切さをいった言葉。鳩の子は親鳥より三本下の枝にとまり、成長した後は恩を忘れずに老いた親鳥に口移しに餌を運ぶという意。そのことから、鳥でさえ親の恩に報いるのだから、人は礼儀を尊び親孝行せよということ。[類義語]  烏に反哺の孝あり 反哺の孝  三枝の礼  (23)闇夜に烏、雪に鷺(やみよにからす、ゆきにさぎ)→まわりとよく似ていて、はっきりと区別がつかないことのたとえ。単に「闇夜に烏」ともいう。


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