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第1955回 春の鳥の俳句

①https://sozai-good.com/illust/nature/flower/sakura/branch-s/83325より引用のウグイスメジロのイラスト

   私はいつもやってくるのですが、季節の春が来るのをわくわくして待ち望みます。春になりますと、私の苦手な寒い冬が去り、暖かい季節の春がやってくるからです。そして春には春に相応しい鳥たちが動き出します。そうですね冬眠していた動物が眠りから目覚めて、その寝床の穴から跳びだすように、今まで寒くて暖かい居場所にいたものがもといた場所に戻ってきたり、また留鳥でも今まで息を潜めるように鳴かなかった鳥もさえずり始めたり、また南国に越冬のために渡っていた鳥が繁殖するために生まれ故郷に戻ってきたり、今まで街中にはいなかった鳥が春が来たと街中にやってきて、民家の庭の低木に姿を見せたりと。

②https://www.birdfan.net/2019/06/21/71571/より引用の新春を告げて鳴くオスのキジ(体長約80㌢)

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   ②の写真は新春、つまり一月半ば以降に七十二候によりますとオスキジが年明けて春が来ることを告げるため鳴きます。実際に春が近くなりますと餌が少ない冬を乗り切り、また繁殖期になり、つがい相手を求めて、縄張りを構築し、子育てのために餌を追い求め、北から越冬に来ていたものは北の国に帰っていき、反対に越冬のため南の国に渡っていました鳥たちは産まれ故郷に戻ってきます。何かと春はどんな鳥にとっても忙しい季節です。昔からの春の鳥はどんな鳥の仲間でしょう。

③-1.https://www.weblio.jp/content/%E5%86%85%E8%97%A4%E4%B8%88%E8%8D%89より引用の俳人内藤丈草(ないとう じょうそう)、寛文2年(1662)~元禄17年(1704.2.24)

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③-2.https://orbis-pictus.jp/article/uguisu.phpより引用のさえずるウグイス(写真はオス体長約16㌢)

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   ⑴  内藤丈草                                                         『 鶯や茶の木畠の朝月夜 』
季語:鶯(春)
現代語訳:鶯が鳴いている。月が残っている明け方の茶畑で

④-1.https://igakanko.net/?p=83より引用の松尾芭蕉(江戸時代前期の俳諧師)

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④-2.https://mainichi.jp/articles/20190608/ddl/k42/040/300000cより引用のさえずるヒバリ(体長約16㌢)

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   ⑵  松尾芭蕉
『 雲雀鳴く中の拍子や雉子の声 』
季語:雲雀、雉子(共に春)
現代語訳:春の星が落ちてきて飾ったかのような髪飾りだ                                                                   ※  私には文才がないのでわからないのですが、この句は『草枕』の一節、月と女の題材で次々と連想していく場面に登場するようです。この前後で女性について詠んでいるため、女性の髪飾りを連想しているらしいです

⑤-1.https://www.library.sumida.tokyo.jp/info;jsessionid=104E03CFA2958E50A6E2EDBBB9E83B33?0&pid=3472より引用の日本の俳人小林一茶

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⑤-2.http://photozou.jp/photo/show/304620/64041321より引用の地面に群がるスズメ(体長約15㌢)

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   ⑶  小林一茶
『 雀の子そこのけそこのけお馬が通る 』
季語::雀の子(春)
現代語訳:雀の子よ、そこを退(の)かないと馬が通ってしまうよ

⑥-1.https://edo-g.com/men/view/148より引用の俳人与謝野蕪村

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⑥-2.https://inaka.tkj.jp/archives/5434/より引用の軒先に営巣するツバメ(体長約17㌢)

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   ⑷  与謝蕪村                                                           『大和路の宮もわら屋もつばめかな 』
季語:つばめ(春)
現代語訳:春の大和路では、お宮にも藁葺き屋根にもツバメが巣を作っていることだなぁ

⑦-1.http://www.kakimori.jp/2012/03/post_158.phpより引用の上島鬼貫(うえじまおにつら  江戸時代中期の俳諧師)

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⑦-2.https://www.eco-green.jp/column/kobayashi20140829.htmlより引用の雁の群れ

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   ⑸  上島 鬼貫江戸時代中期の俳諧師
『 雨だれや暁がたに帰る雁(かり) 』
季語:帰る雁(春)
現代語訳:軒先に雨水が落ちてくるなぁ。そんな明け方に雁が帰っていく


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