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第1052回 仏法僧の謎(ブッポウソウ2回目)

①https://miyoshi-kankou.jp/?p=136より引用の「森の宝石」ブッポウソウ

   ①の写真のブッポウソウといえば、影武者のような存在感がありますのに、いつのまにかその姿形がいいので、主役をせしめたような存在です。メジロを見てウグイスと勘違いすることに似ているかも知れません。ブッポウソウの漢字表記は「仏法僧」とやはりこの鳴き方もウグイスの「法、法華教」と日本では仏教が絡むと凄く注目されるようです。日本には夏鳥として飛来し、本州、四国、九州で繁殖し、冬は東南アジアに渡ります。平地から山地の水辺に近い森林に生息します。

ブッポウソウの仲間のカワセミ(体長約17㌢)

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   「森林の宝石」と言われるブッポウソウの仲間には「清流の宝石」と言われるカワセミがいます。この二種に言えることは構造色と言われる青色を持った文字通りの『宝石』です。特に明るい構造色の青色を持つカワセミはその美しさから、宝石の名前にもなりました。カワセミの漢字表記は「翡翠」ですが、宝石も「翡翠」と表記してヒスイと読みます。こんな構造色の青色を持つブッポウソウがは日本では夏鳥として帰ってきて、夜になると「仏法僧」と鳴くとされていたのです。

③https://fundo.jp/272328より引用の「ブッポウソウ」と鳴くのはコノハズク

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   ブッポウソウのあだ名に「姿のブッポウソウ」と言うものがあります。③の写真はミミズクの仲間のコノハズクです。漢字表記は「木葉木菟」で、日本では北海道、本州北部では夏鳥で、本州南部では留鳥です。場所によってはブッポウソウと同じ時期に日本に帰ってくると言うことになります。コノハズクフクロウの仲間ですから夜に鳴きます。あの綺麗な野鳥がやってきて、夜になると「仏法僧」と鳴き声が聞こえる。目立った野鳥が頭にあり、暗い夜には間違えられたのです。

④https://www.google.co.jp/amp/s/tidoriashi.exblog.jp/amp/25449552/より引用のアブラゼミをフライングキャッチするブッポウソウ

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   そんなブッポウソウには他にも謎があります。④の写真は空中で、アブラゼミをフライングキャッチした様相です。別にこんな捕獲をするのはやはり夏鳥のツバメがいます。色んな野鳥がこのように昆虫を捕獲します。ブッポウソウが変わってくいるのは、このアブラゼミをはじめとした昆虫の種類が硬い物が中心です。一番好きな昆虫は甲虫です。あの甲羅の硬い羽が好きです。ブッポウソウは大変な悪食で、親鳥もヒナもクワガタやカナブンなど、他の鳥が敬遠する硬い物がすきです。

⑤https://gardenstory.jp/gardening/28811より引用のハイビスカスはブッポウソウ

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   硬いと言ってもアブラゼミやクワガタは昆虫です。ブッポウソウは生き物以外も捕食します。それはドングリとかクルミとか植物ではなく、鉱物や金属まで捕食してしまうといいます。まさか岩をかじったり、鉄の塊を飲み込むのではなく、空き缶のプルタブや貝殻なんかを飲み込みます。この習性はヒナがこれらの堅いものを飲み込み、消化器官の砂嚢に入れておく事で、消化を促進するためです。⑤はハイビスカスです。別名をブッポウソウとかブッソウゲといい、お墓に飾ります。

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