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第751回 フクロウとは?

①https://jp.123rf.com/photo_69388238_モノクロで部族のフクロウ.htmlより引用のイラスト

   以前にも『フクロウ』を語りましたときに「フクロウ」と「ミミズク」に分けて紹介したつもりが『フクロウ』の区別の曖昧な区分け方に自分自身でもわからなくなりそうでしたので、改めて語ってみました。現在日本にいる『フクロウ』は八種いて、フクロウアオバズクコノハズクコミミズクトラフズクオオコノハズクシマフクロウワシミミズクです。夜行性の鳥類の比率として七割を占める猛禽類で、夜目が利くだけでなく、昼間も見えるので昼も狩りをします。

フクロウ(体長約50㌢)

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   この②の写真が全体の総称である『フクロウ』の中のフクロウです。顔がパラボラアンテナ状で集音効果を持ちます。ハート型の顔の表の羽毛は柔らかく、右側の羽毛はやや上向き、左側の羽毛は下向きで、垂直方向の音の感受性が高いので、右側の音はほとんど右耳だけに聞こえます。翼は体の割りに大きく幅広の翼なので、自分の体重以上の獲物も運べ、翼が大きいので羽ばたく回数が少なくてすみ、その分、羽ばたき時の音も少ないです。その構造を新型新幹線は利用しました。

③https://ikimonoaz.ikimonopal.jp/article/16811より引用の『フクロウ』の耳?

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   ③の写真の左右の耳のような羽を羽角といいます。しかしそれは耳ではありませんが、この羽角があるなしで『フクロウ』の括りがあるものを「ミミズク」、ないものを「フクロウ」としました。①の項にも名前が上がっているように『〜ズク』と名前の後ろにつくのが「ミミズク」です。しかし、そう定義付けしていてもアオバズクには羽角はないし、またシマフクロウには羽角があります。このあたりの取り組みでも「フクロウ」と「ミミズク」の区別は割りきれないものです。

④https://www.google.co.jp/amp/s/chatadon.exblog.jp/amp/17595128/より引用のフクロウの耳

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   では本当の『フクロウ』の耳はどうなっているのか。多くの種では、耳の形、位置、大きさが左右対称でなく、非対称性の耳を持つのは『フクロウ』だけです。両耳時間差により音の水平位置を決め、両耳内強度差(音圧の差)により垂直位置を決めるので、聞き取れる周波数は人とほぼ同じですが、感度が極めて良いく立体聴ができます。非対称はげっ歯類を食べる種で、フクロウトラフズクコノハズクで、対称はアオバズクだけです。

⑤https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/african-eagle-owl/entry-10658768648.htmlより引用の『フクロウ』の眼

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   普通の鳥は下まぶたを上に閉じますが、『フクロウ』は上と下のまぶたを同時に閉じます。寝るときは下まぶたを上に閉じます。瞬膜は不透明で丈夫。獲物を捕らえる瞬間や枝に止まる瞬間に瞬膜を閉じ眼を守ります。また単眼視と両眼視ができ、眼球は普通の鳥は扁平ですが、『フクロウ』は奥行きのある筒状です。焦点距離が長く、遠くの物が大きく見えます。しかし眼は球形でないので動かせるのはたった2°(人は100°)でその分『フクロウ』の首の回転を広く回すことができます。

⑥https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/summer-cat-neco/entry-11944987816.htmlより引用の『フクロウ』の首

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  『フクロウ』は視野角が極端に狭いので、首にある頚椎の骨は12~14(哺乳類は7)と多く、鞍状に連結しスムースに回転できます。左右どちらからも水平方向に320度も回せます。首かしげは『フクロウ』は正面を向いたまま首をかしげ、頭を上下逆さにできます。『フクロウ』は網膜の上半分に視細胞が集中し網膜のいろいろな部分に像を写して確認するためといわれ、幼鳥が良く行ないます。下からの像がよく見え、上を見るときには頭を回転させた方が、上がよく見えるのです。

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