見出し画像

第576回 季節の野鳥 -春の野鳥-

①https://www.photolibrary.jp/img413/225151_4004500.htmlより引用の野鳥のイラスト

②「国鳥」キジ(体長左側オス約80㌢、右側メス約60㌢)

画像1

   春一番の野鳥はといえば、七十二候にも登場します「国鳥」でもあるキジです。この七十二候の一番はじめに載っているキジはなんと世間で言う真冬の1月15日〜19日の「雉始鳴」に「ケンケンケーン」と鳴くのです。昔から年明けの一月から「新春」と言いますから、それをじでいくキジの「春告鳥」行動と言えます。何しろ昔話ながら桃太郎のお供として、鬼退治に行ったのですから。

③「春告鳥」の代表のウグイス(体長オス約16㌢、メス約14㌢)

画像2

   「春告鳥」として一番有名なのがこの日本「三鳴鳥」の一つでもあるウグイスです。春前では藪中で「ジジジ、ジ」としか地鳴きしなかったのが、七十二候で言う「黄鴬見睨」の2月9日〜13日には藪中から飛び出して、みんなに聞こえよとばかりに「ホーホケッキョッ、ケキョ」お馴染みの名調子で、世間さまに本当の春が来たぞって知らせ周ります。一日に千回ほど鳴く事があります。

④世界的にも「目白」なメジロ(体長約12㌢左側オス、右側メス)

画像3

    その偉大な③のウグイスの影武者的な存在がこの④のメジロです。有名な日本画にも梅の木でさえずるウグイスが描かれていますが、実はその正体はこの小さいけど、明るい鶯色で非常に目立つメジロがその正体なのです。梅や椿などの花の蜜に目がなく、人に対して警戒心の薄い野鳥のメジロ。それに対してウグイスは警戒心が強く体色もくすんだ鶯色と正反対。メジロが目立ちます。

⑤春一番にやってくるツバメ(体長約17㌢)

画像4

   そしてこの⑤の写真は皆様お馴染みの夏の渡り鳥ツバメです。「虫食って、土食って渋い」の「ききなし」は有名だと思います。民家の軒先にただいまとばかりに巣を作り、子育てをしたらその若鳥と一緒に南の国に旅立ちます。七十二候の「玄鳥至」4月5日〜9日にこの生まれ故郷である日本に帰ってきて、春本番に飛び回ります。

⑥もう一つの「春告鳥」ヒバリ(体長17約㌢)

画像5

   ⑥の写真のヒバリは昔人間の私にとっては、絶対的な存在価値のある人物の根幹とも言うべき野鳥です。そうなんです。あの大歌手「美空ひばり」はこの「春告鳥」ヒバリ。天高く舞いながらさえずります。漢字表記は「雲雀」で、ほかに告天子(こうてんし、こくてんし、ひばり)「叫天子(きょうてんし)「天雀(てんじゃく)」「噪天(そうてん)」など空でさえずる関係の名前ばかりです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?