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第1442回 色んなやり方の鳥葬

    ※ 閲覧注意ください

①https://www.gettyimages.co.jp/イラスト/葬儀?family=creative&phrase=葬儀&sort=bestより引用の葬儀のイラスト

   広い世界には色んな葬儀の仕方があり、今の日本では100%火葬に対して、外国にはまだまだ土葬の国も多いです。しかし、まだまだ葬儀の仕方があります。ざっと思い浮かべてみると、火葬では一般的にその後遺骨を納骨するか散骨、土葬は棺桶に入れて埋葬、もしくは沖縄県のように数年後、掘り出し、洗骨して再び埋葬。河や海に投棄する水葬、自然に帰す風葬、他にはオーストラリアのアポリジニは故人を食葬。獣に食べさせる獣葬、そして今回のハゲワシを使った鳥葬があります。

②https://xtreeem.com/I0010422より引用の鳥葬の様子

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   何も鳥が好きだからって、こんな悍ましい葬儀の実態を記事にしなくともと、自分でも思いましたが、やはりこれも世界的に見ても、その行われている国や部族に至っては、昔ながらの伝統的な儀式であり、またそれを行う理由があり、鳥葬がその国や地域、部族に認められている行事です。鳥葬の目的は、故人の魂を天へと送り届けることと、人間以外への生命への施しと言います。鳥葬は遺族と共、お祈りが行われた後に、鳥が食べやすいよう遺体が解体され、鳥が遺体を食べます。

③https://www.google.co.jp/amp/s/mphot.exblog.jp/amp/12829063/より引用のインドゾロアスター教の鳥葬場所

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   鳥葬を行う民族は、中国のチベットや内モンゴル、チベット仏教の伝播している地域で広く行われ、中国のチベット文化圏だけでなくブータンやネパール北部、インドのチベット文化圏の一部、モンゴルのごく一部でも行われます。また、宗教的にいいますと、チベット仏教だけでなく、インドのゾロアスター教もそのひとつで、別名拝火教として、亡くなった人を自然に帰す意味で、沈黙の塔、ダフマという、ゾロアスター教における鳥葬を行う施設に遺体を集めて鳥葬を行います。

④http://karapaia.com/archives/52293798.htmlより引用の鳥葬に使われるヒマラヤハゲワシ(体長約115〜125㌢)

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   チベット高地で鳥葬が一般的になった理由のひとつとして、火葬や土葬は環境に対する負荷が大きすぎることもあり、大きな木がほとんど生えないチベット高地では鳥葬という選択肢がベストだったといえます。ハゲワシには世界で、八種類の仲間がいて、その鳥葬に関わるハゲワシは④の写真のヒマラヤハゲワシによって行われます。ヒマラヤ山脈、パミール高原、チベット高原などの高地で見られるハゲワシですが、冬には少し南までやってきます。日本にはクロハゲワシが迷鳥です。

⑤https://hamarepo.com/story.php?story_id=1826より引用の日本にも鳥葬?のイラスト

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   そんな『鳥葬』がこの日本にもあったのではないかという調査があったということです。所は神奈川県横浜市戸塚区鳥が丘で、鳥葬が行われていたという話があるらしいです。鳥が丘で鳥葬、またはそれに近い野葬が行われていた史実はありませんが、戸塚周辺地区には古代の埋葬地としての歴史があったようです。⑤の絵画は文献などによると、江戸時代前期まで行われていた遺体を野に放置の埋葬方法である「野葬」から発生したものであるとされています。鳥葬に近い埋葬方法です。

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