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第613回 フクロウとミミズク

1)https://illustimage.com/?id=1199より引用の『フクロウ』のイラスト

   ただ単に『フクロウ』とイラストで検索してみましたら、いろんな『フクロウ』が出てきますが、多さの割合で私は1)のイラストを選んでみました。なんの割合かというと、『フクロウ』と呼ばれる猛禽類の「フクロウ」と、その定義付けで耳と呼ばれる「羽角」のある「ミミズク」の二種です。ワシ、タカの線引きが身体の大きさとされましたが、タカの部類に入ったクマタカが、ワシの部類に入ったカンムリワシより大きいとか、その生息地の違いで逆転もあり得るのです。

2)https://kururu-owl.com/wild-owl/#i-8より引用の日本最大のシマフクロウ(体長約60〜72㌢)

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   世界には『フクロウ』と呼ばれるその種類はなんと、この地球上に218種類も存在します。その中で今回は日本国内の『フクロウ』です。総称して『フクロウ』と呼ばれる猛禽類はいちばんややこしい部類の野鳥です。一応、耳の形をした羽角のない「フクロウ」と羽角のある「ミミズク」の二つの仲間に分かれます。その日本には十一種の『フクロウ』がいます。そのうちの四種が「フクロウ」で、残り七種が「ミミズク」です。でも果たして羽角有る無しで判別出来るでしょうか。

3)https://kururu-owl.com/wild-owl/#i-5より引用のこれも大型シロフクロウ(体長約53〜70㌢)

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   この日本で四種いる「フクロウ」のうちのひとつがこのシマフクロウです。2)の写真のシマフクロウは世界でも大型クラスの「フクロウ」です。魚を好んで食べ、水の中に脚を突っ込み、自分の体重の数倍もあるサケやナマズを捕らえることがあります。日本では北海道に生息し、テンやネズミなどのげっ歯類がよく捕食されています。そして比較的大きな哺乳類であるウサギ、キツネ、ネコ、小型犬もシマフクロウのエサ現在では絶滅危惧種に指定されています。アイヌの守護神です。

4)https://ailovei.com/?p=73535より引用の小型キンメフクロウ(体長約22〜27㌢)

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5)https://kururu-owl.com/wild-owl/#i-4より引用の本家本元フクロウ(体長約50〜62㌢)

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   そして3)のシロフクロウは映画「ハリーポッター」に登場するベドウィンはこのシロフクロウのことです。やはりこの日本では北海道にしか生息しませんが日本の「フクロウ」では大型です。ほとんどの「フクロウ」は夜行性ですが、このシロフクロウは昼夜問わず行動します。また多くの「フクロウ」が樹上や樹木の中に営巣しますが、シロフクロウは開けた大地に作る地上生活者です。いつでも狩猟が行える視界が良好な雪の無い高台を好み、ワシの古巣を使うこともあります。

   また4)キンメフクロウと5)の本家本元フクロウも羽角のない「フクロウ」です。日本のフクロウフクロウ」の中では最小で、ハトよりも小さな猛禽類です。またこのキンメフクロウも北海道にしか生息していません。頭でっかち野郎です。そして本家本元フクロウは日本全国に生息する一般的な「フクロウ」で、亜種として北海道にエゾフクロウ、本州中部にモミヤマフクロウ、九州・四国にキュウシュウフクロウがいます。北にいるほど体色が白に近く、南にいくほど暗色になります。

6)一番小さなリュウキュウコノハズク(体長約20㌢)

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7)小ささの一二を争うコノハズク(体長約17〜21㌢)

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8)名前に大が付くのに小型のオオコノハズク(体長約21〜26㌢)

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   『フクロウ』の中で「ミミズク」と名が付いているこの日本での種類は七種います。この「ミミズク」で羽角があるのは、リュウキュウコノハズクコノハズクオオコノハズクトラフズクコミミズクワシミミズクの六種で、羽角がない「ミミズク」は身近な存在のアオバズクただ一種です。「フクロウ」で羽角があるシマフクロウ一種と合わせてみると、なおさら羽角がない「フクロウ」と羽角がある「ミミズク」という分別方法はそんなに間違ってはいない気がします。

   6)リュウキュウコノハズク、7)コノハズク、8)オオコノハズクの三種は羽角のある「ミミズク」の仲間の内のまた【コノハズク】という血縁です。名前からして「木の葉」で、身体が小さいことを意味し、この三種もヒヨドリくらいの大きさでしかありません。でもその反面に木の葉に対する擬態や保護色もかなりのものです。また本家コノハズクは「声の仏法僧(ブッポウソウ)」の別名をもち「ブッ・ポウ・ソウ(仏法僧)」と聞こえ、この鳴き声はブッポウソウだとされました。

9)一番長い羽角を持つトラフズク(体長約35〜40㌢)

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10)一番小さな羽角のコミミズク(体長約32〜42㌢)

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11)http://biggame.iza-yoi.net/raptor/eagleowl.htmlより引用の世界一の大きさワシミミズク(体長約58〜75㌢)

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   この日本で三種のコノハズク以外の「ミミズク」は9)のトラフズクと10)のコミミズク、11)のワシミミズクの三種も羽角のある「ミミズク」です。トラフズクは中型の「ミミズクかにあたり、また最大の特徴は羽角が『フクロウ』の中では一番大きいです。珍しく単独もしくはペアで生活し、冬季には小規模な群れを形成し集団で眠ります。その反対にコミミズクは場合においては羽角が見えないほど小さいです。その名の通り、漢字表記は「小耳木菟」です。

   ワシミミズクは特記しなければならないほどの大きさです。漢字表記は「鷲木菟」です。猛禽類で一番大きいのはワシタカの部類の『鷲』です。そのワシのように大きいです。世界最大のフクロウでお腹が空くと他のフクロウも襲ってしまう強いフクロウです。北海道で少数記録されています。ワシタカと同じく、メスが大きく、翼の開張188㌢、体重4,6kgに達するものがあり体重13kgのシカを倒した記録があり、キツネ、テン、イタチ、アライグマなどの雑食動物を捕食します。

12)ミミズクなのに羽角のないアオバズク(体長約29〜33㌢)

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   最後に登場するのは12)の写真のアオバズクです。「ミミズク」の中でも羽角はありません。私たちにとって、もっとも身近な「ミミズク」といえば、このアオバズクです。神社やお寺の植え込みがあるところ、また駅のロータリーの大きな楠木に、私の住むまちではゴールデンウイークの頃に夏鳥として飛来し繁殖して、子育てをして秋にはもう去っていきます。漢字表記も「青葉木菟」。実感として青葉が芽吹く頃にやってきます。「ホッ、ホッ」と鳴きなぜかホッとします。

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