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第801回 日本のアトリ15種

①夏羽に移行中のアトリ(体長約16㌢)

   前回のカワラヒワにしろ、同じく顔の怖いシメにしろ「アトリ科」とアトリの仲間である表示がされています。アトリと言う野鳥を私は実際に見たことがありません。しかし色んな野鳥を調べているうちになんと「アトリ科」の多いこと。「アトリ科」ってなんだと調べてみましたら、アトリ亜科は世界に三種しかいないとのこと。日本にはアトリのみで、ズアオアトリゴシキヒワの三種です。あとの「アトリ科」の残りの仲間はヒワ亜科がその仲間のほとんどを占めるみたいです。

②http://bird-sakai.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/post-3141.htmlより引用のアトリのつがい(左がオス、右がメス)

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   最初にアトリと言う鳥はどんな鳥なのか調べてみましたら、日本に一種しかいないアトリなのに、漢字表記が「獦子鳥」「花鶏」とに通りありました。なるほど言われてみれば「花鶏」は花の鶏ってなんとなく鶏冠がありそうで、また身体の雰囲気がなんとなくわかる気がします。日本には冬鳥として秋にシベリア方面から渡来して、主に日本海より山形県、富山県等に飛来し、それから各地に散らばるとあります。私の住む街にはみたことはありません。そんなアトリの仲間です。

アトリと同じように赤っぽいベニヒワ(体長約13㌢)

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   前回に登場したシメもヒワ亜科なのですが、ちょっとカワラヒワといい、怖い顔の印象があるので、今回はこの③の写真のベニヒワにしました。他にヒワの仲間にマヒワコベニヒワの四種がいます。そのほかシメに似ているのでは、イカルウソがいます。ヒワの四種の漢字表記は「鶸」で弱い鳥と書きますが、顔を見る限りは怖いです。またシメは一文字で「鴲」。イカルは豆転がしのあだ名があり、「鵤」「桑鳲」。ウソは「鷽」で各地で新年に「鷽替神事」が行われます。 

シメとは違う明るさがあるウソ(体長約16㌢)

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   イカルウソシメの中で一番小さな身体は体長約16㌢のウソで、イカル約23㌢、シメ19㌢と続きます。イカルはその名の通りから?斑鳩時代から美しい鳴き声が気に入られ、貴族に可愛がられていたようです。この三種はどれもずんぐりした体型に鋭いクチバシが目印です。もう一つのアトリの仲間にアカマシコオオマシコギンザンマシコハギマシコベニマシコの五種がいて、漢字表記は「猿子」で、その身体の色合いがニホンザルの顔の色に似ているからだといいます。

⑤https://ja.m.wikipedia.org/wiki/イスカより引用のクチバシがくいちがったイスカ(体長約17㌢)

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   アトリの仲間で異色な野鳥といえば、この⑤の写真のイスカです。いままで語りましたアトリ亜科でない、ヒワ亜科の野鳥です。イスカの仲間は少しだけ小さなナキイスカがいます。漢字表記は「交喙」「鶍」の二つですが「交喙」のクチバシが交わると言う字がぴったりだと思います。イスカ以外のアトリ科はずんぐりした身体にペンチのような短いクチバシが、イスカの場合、主食の松ぼっくりの松の実を啄むが故にこのように進化しました。イスカは日本では冬鳥で繁殖もします。

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