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第951回 鳥はなぜ鳴く?

①https://www.google.co.jp/amp/s/pichyupun.exblog.jp/amp/9394424/より引用のイラスト

   鳥の鳴き声は、単純に一つの「音声」とは表現できません。様々な音が組み合わされた合唱でありそれ自体が言語なのです。スズメやカラス、ウグイスのそれぞれの鳴き声に目的があって、極めて特別な状況で使われるのです。鳥好きにとって、鳥の秘密の言語を「解読」する方法を学ぶことは種を識別したり、鳥の行動について理解をより深めたりするのに最適な方法です。スズメの「チュンチュン」やカラスの「カァカァ」、ウグイスの「ホーホケッキョッ」みんな意味があるのです。

②http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/170728_1.htmlより引用のシジュウカラの言語を表す表

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   人の言葉や文章が母音と子音を基盤にしているように、鳥は一連の地鳴き、さえずり、鳴き声を言語とし、これは私たちの文字にも匹敵します。鳥の声は、鳴管と呼ばれる肺の気管と気管支の分岐点に位置する豆くらいの大きさの特別な発声器官によって発せられます。種によって異なりますが、その構造があれほど多彩な鳴き声を可能にしているのです。それぞれの音には異なる目的があり、鳥が様々な状況でお互いに意思の疎通を図る手段を②のシジュウカラは単語化しています。

③https://wbsj-kyoto.net/yachoulist/イソヒヨドリ/より引用のさえずりながら飛翔するイソヒヨドリ

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   シジュウカラなどは警戒音には鋭く、よく通る音が含まれ、鳥が危険を感じ、仲間に危険を警告する時に使われます。通常、短く、かなり遠くからでも聞こえるほど強い音です。同様の鳴き声は猛禽類などの鳥が獲物を襲うときにも使われます。子供が母親を呼ぶように、幼鳥も親鳥の注意を引くために翼をバタバタさせながら、小さなうめき声や甲高い声を発します。この声は強くはありませんが、巣の近くでははっきりと聞き取ることが出来ます。幼鳥は巣立ち後にも頻繁にこの声を使い続けます。親鳥はいつだって親鳥だからです。

④https://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/e/43d19ca72f939ba9bde3a4e76b419831より引用の野鳥のさえずりは音楽

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   接触鳴きは私たちが挨拶で様子を確かめる言葉とほぼ同じです。群で飛ぶ時やお互いに呼び掛けたい時、良い餌のある場所の情報を共有する時にも使います。接触声は鼻歌に似ていますが、警戒音ほど鋭くはなく、適度な強さの甲高い音が特徴です。鳥の飛翔のさえずりは、人で言うなら礼儀作法上の理由から丁寧に挨拶します。同様に、鳥には飛翔中にのみ使う特別な声があり、面白いことに、この声は他の種と区別する時に大事なこれらの音は非常に音楽的で、渡りの時期に盛んです。

⑤https://www.birdfan.net/2011/04/28/14429/より引用のやはりさえずるといえばウグイス

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   野鳥のさえずりは時には音楽まで模索させ、ビバルディは有名な協奏曲「ごしきひわ」を作曲し、ベートーベンの交響曲第6番「田園」の第2楽章も、フルートとオーボエで演奏されるサヨナキドリウズラの鳴き声を入れました。ウグイスのように朝早くからのさえずりは健康であることを示し、鳥は主に日中に食事をします。朝はまだ餌を取れず空腹な状態である早朝は彼らが最も弱い時です。夜明けのさえずりは自分の健康と力強さをつがいとなるメスに示すオスの表現なのです。

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