見出し画像

第749回 大地のクマゲラ

①https://www.google.co.jp/amp/s/yah55.exblog.jp/amp/239214311/より引用のクマゲラの巣

   今まで「キツツキ」といえば一番身近なコゲラを語りましたが、今回は日本に於いて最大級の体長約46㌢のクマゲラを語りたく思います。「キツツキ」を語るに切り離せないのがその木を突いて営巣することです。クマゲラの巣は真っ直ぐに伸びた木(樹齢250年のブナなどの高木)に、樹皮にコケが少なく、蔦のからまっていないほぼ平滑なもので、平均樹高27m、胸高直径67cm、地上9mに雨の浸入を防ぐため谷側に向けます。地上から巣穴まで枝が一本もないのが条件です。

②木登り中のクマゲラ(体長約46㌢)

画像1

   「キツツキ」はどの種も木登りをして採餌したり、木を突いたりします。垂直に登るわけですから、滑り落ちるわけにはいけません。その趾(あしゆび)は第二指、第三指が前、第一指、第四指が後ろで第二~四指を主に使い、第一指はほとんど使いません。第四指は後ろにも横にも向けられる外対趾足で、木に登る際に側方運動を助け、垂直に止まれます。両脚と硬い尾羽の三点で体を支えます。その尾羽は硬く、特に太くて硬いのは中央の四枚。両端の二枚は柔らかいということです。

③http://www.koueki-suntory-aityou.jp/topics/1702.htmlより引用のクマゲラのねぐら

画像2

   他の野鳥たちは繁殖期につがい相手を見つけられない限り営巣はしません。しかし「キツツキ」は穴を開けてその巣をねぐらとします。そのねぐらは繁殖期用の巣穴は家族を外敵から守るためひとつで、行く手を阻みますが、ねぐらはその繁殖期が終わった後に継ぎ足しのようにもうひと穴を開けるのです。 ねぐらは蛇などの外敵が侵入してきたら別の穴から逃げるためです。もっと複数の穴もあります。ねぐら用は細い木でも可能で、掘り方が雑でも外縁部まで腐朽していても可能。

④https://nmoriya.exblog.jp/tags/クマゲラ/より引用のクマゲラの巣穴のアップ

画像3

   「キツツキ」の巣穴はコゲラが3.5㌢で枯れ木に、3.7㌢のコアカゲラは枯れ木、4.4㌢アカゲラ
生木(内部は腐朽)で、高さ5~6mの複数の木に小さな穴(試掘穴)を開け、一つを巣穴にします。5㌢のミユビゲラアオゲラは生木(内部は腐朽)桜が多く、桜類幹心腐病の桜は心材が腐朽すると丈夫な割りに掘りやすい。5.5㌢のオオアカゲラヤマゲラは主に生木の高さ13mくらいに。6.5㌢にノグチゲラは心材腐朽した生木や枯死木の高さ3~9mに。12㌢のクマゲラキタタキ生木。真っ直ぐな高木に5年以上使用するといいます。

⑤https://pukapuka-note.blogspot.com/2018/03/blog-post_21.html?m=1より引用のクマゲラのドラミング

画像4

   「キツツキ」はさえずらない代わりに繁殖期や縄張り宣言するときにドラミングを行います。ドラミングは雌雄共に行いますがオスのほうが多いです。秒速6.1m(時速24km)ほど。一突き1,000分の1秒も突きます。コゲラは一秒間に25回で1スパンが0.3秒で、8~9打、1打目が最も強く、だんだん弱く、アカゲラは18~22回で0.6秒で13打の平均間隔0.05秒。オオアカゲラは16回で1.8秒で29打、平均間隔0.06秒。アオゲラは19回。クマゲラは18回、凄いのは一日に8,000~12,000回も。

⑥https://www.google.co.jp/amp/s/todosan.exblog.jp/amp/28060991/より引用のクマゲラの舌

画像5

   以前にも「キツツキ」の重要な役目の舌を語りましたが、その木を突く際のクチバシは人の爪のように少しずつ伸びるので、磨り減って短くなりません。またクチバシの付け根に生えている毛は、木屑が目や鼻に入るのを防ぎます。舌はクチバシの先から10㌢ほど伸び、舌はゆうほど長くないですが舌につながる舌骨と舌筋が長く、舌がカギ状で、穴の中の虫を引っ張り出します。クマゲラは舌+舌骨=20cmで舌はクチバシの先端から顎部分で二手の舌骨に分かれ、鼻孔に達します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?