見出し画像

第1912回 もう一度鳥の容姿から

①https://www.flopdesign.com/freedownload/bird-silhouette.htmlより引用の鳥のシルエット

   前回の「色んな鳥の姿」では、鳥のシルエットのタイトルイラストがあり、個々の鳥たちが暮らしていくのに、必要不可欠なクチバシの形状だとか、また私たちにとっては益鳥であるとされている野鳥の身体の仕組みであるとかで、生きていくための自然界の知恵であるとか、同じく生きていくために樹木の硬い木の実を食べることによって、植樹への共生になっているとか。まったく近種でもない別種であるはずなのに、同じ身体の機能を持っているとか。鳥の身体の仕組みでした。

②-1.http://www.geocities.jp/kamosuzu/isohiyodori.htmlより引用のメスのイソヒヨドリ(雌雄共に体長約25㌢)

画像1

 ②-2.https://www.city.ito.shizuoka.jp/gyosei/soshikikarasagasu/shiseisenryakuka/shiseijoho/1/1/1814.htmlより引用のオスのイソヒヨドリ

画像2

   どうして派手な鳥と地味な鳥がいるのでしょう。鳥における体色と周り背景には、まずは保護色という外敵の眼を欺くように、周りに溶け込む仕組みです。②-1.の写真はメスのイソヒヨドリの地味な体色が周りの風景に溶け込み、恐らくいくら視力の良い猛禽類でも見つけるのは難しいと思います。また鳥類は色鮮やかな生物とも言われています。②-2の写真はオスのイソヒヨドリです。性的二型ゆえに-1.の地味なメスより派手な色合いをしています。これはイソヒヨドリに限らず、性的二型の鳥はオスは繁殖期にメスを惹きつけるために、派手な色合いをし、メスは繁殖して子育ての時期に外敵から我が身と我が子を守るために地味な色合いです。オスの幼鳥も地味な色合いです。

③-1.http://www.birdfan.net/2005/06/03/378/より引用のつがいのオシドリ(左がメス、右がオス共に体長約45㌢)

画像4

③-2.http://www.birdfan.net/2015/05/15/34991/より引用の一夫多妻のキジ(左がオス体長約80㌢、他二羽はメス体長約60㌢)

画像3

   鳥の雌雄の区別には、二種類がありまして、ひとつは雌雄別々の色合いの性的二型の種類です。その代表的な野鳥として、③-2.の鴛鴦夫婦で有名なオシドリがいます。オシドリの漢字表記「鴛鴦」が示しますように『鴛』がオスを表し『鴦』がメスを表しています。オスが派手な色合いで、メスは目立たない地味な色合いです。また③-2.の昔話の桃太郎に登場し、その話しの中で、その勇敢さが買われた国鳥のキジは、写真をご覧になられてお解り頂けるようにオスはやはり派手な色合いで、メスややはり地味な色合いですが「勇敢」さを示していますのか、身体はオスが大きいです。

④-1.Twitterより引用のつがいのスズメ(左がメス、右がオス共に体長約15㌢)

画像5

④-2.http://initial-m.jp/wp/2010/01/15/550より引用のつがい?のウグイス(左がオス体長約16㌢、右がメス体長約14㌢)

画像6

   性的二型に対抗するかのように、雌雄の区別がわかりづらい雌雄同色があります。雌雄同色の鳥は性的二型に比べて、雌雄共に外敵に狙われにくい野鳥のようです。代表的な鳥としては、④-1.の写真のスズメがいます。ツバメと同様に人と共に生活の場を持っているからだと思います。スズメのオスはメスに比べて、顔の黒斑と喉下の黒さが黒いです。また雌雄共に体長は同じです。私たちのもとに身近に、春を告げる④-2.の写真のウグイスもやはり雌雄同色の野鳥です。前項のオシドリキジと同じく一夫多妻の野鳥です。この二種は性的二型ですが、ウグイスはオスが大きいです。

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/nori0429.exblog.jp/amp/29710836/より引用のつがいのソウシチョウ(左がメス、右がオス共に体長約15㌢)

画像7

⑤-2a.https://www.google.co.jp/amp/s/eijietudes.exblog.jp/amp/28838848/より引用のつがいのヒレンジャク(雌雄共に体長約17㌢)

画像8

⑤-2b.https://www.google.co.jp/amp/s/eijietudes.exblog.jp/amp/28838848/より引用のつがいやヒレンジャク(左がメス、右がオス)

画像9

⑤-3.https://www.google.co.jp/amp/s/eijietudes.exblog.jp/amp/28838848/より引用のつがいのカワセミ(左がオス、右がメス共に体長約17㌢)

画像10

   雌雄同色の野鳥には、普通は雌雄共に地味な色合いの鳥が多いのですが、これから紹介する鳥たちは雌雄ともに、綺麗で派手な色合いです。⑤-1.の外来種のソウシチョウは中国やインドが原産の鳥で、雌雄共にさえずりも致します。オスがつがいのメスを探すようにさえずれば、それに答えるぶくメスがさえずります。丁度イソヒヨドリと同じです。雌雄の区別は胸元の黄色い部分が濃いのがオスです。⑤-2a.と-2b.の写真の冬鳥のヒレンジャクは、東日本に飛来し、もう一つのレンジャクであるキレンジャクは西日本に飛来します。尾羽の先っぽが赤いか黄色いかの判断です。雌雄の判断はオスは喉の黒い部分の境目がはっきりしており、メスはその境目が不明瞭にぼやけてることで判別という解りにくさです。ソウシチョウヒレンジャクも雌雄の判別が付きにくい中、⑤-3.の留鳥のカワセミは構造色の綺麗な雌雄同色の青い鳥です。しかし、この鳥は前述の二種より分別がしやすいです。写真をご覧下されば、左のオスのクチバシは上下に於いて黒いのに対して、右のメスのクチバシの下部は赤く口紅を塗ったようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?