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第1977回 鳥のクチバシの話し ⑴

①https://www.ehonnavi.net/shop_pro/pro_ehon00.asp?no=33300より引用の色んなクチバシ

   クチバシとは、鳥類他の採食器官で、上下のアゴが突出し、口周辺がひと繋がりの角質の板によって硬くなったものをいいます。頭部の他の部分から滑らかに続くものもあるが、鳥類ではその間に区別があります。唇のような柔軟性がないが、硬いために突くなどする際には効果が大きいです。一般に鳥のクチバシの事を指す事が多いです。クチバシのキャラクターと言いましたら、ドナルドダックや森永製菓のキョロちゃん、チキンラーメンのひよこちゃん、ピングー、セサミストリートのビッグバード等、色んなクチバシがあります。

②-1.https://exoroom.jp/rikugame/2019/09/19/kuchibashi/より引用の亀のクチバシ

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②-1.https://ameblo.jp/takusansusume/entry-12129218357.htmlより引用のカモノハシのクチバシ

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②-3.https://zooing.honpo21.net/archives/425より引用のハリモグラのクチバシ

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   体重を軽くするため、鳥には歯はありません。哺乳類の歯や牙が、鳥のクチバシに当たります。鳥類以外では②-1.の写真のカメ類、-2.の写真の哺乳類のカモノハシ、-3.の写真のハリモグラにもありますが、その代わり歯はありません。顎骨を薄い真皮が覆い、間には血管と神経が通う層があります。さらにその外側はケラチン質で被覆されていて、ケラチンは蛋白質の一種で、シスチンというアミノ酸が主成分です。伸び続けるので磨り減ることはありません。鳥は歯が無く、クチバシが歯と唇の役割をしています。前肢が翼となっているため、手の役目もしています。そのため、クチバシには感覚細胞や血管が豊富に分布されています。また、磨耗しても再生します。先端が折れても再生します。多孔質で空気をたくさん含んだ構造なので、大きな種でも軽いです。クチバシが20㌢もあるオニオオハシは15㌘弱です。上クチバシは頭骨と癒合して、蝶番式につながり、二重の大きく裂ける関節から成っています。そのため、サギやウのように大きな魚も丸呑みできます。また、ウトウなどは小魚を何匹も咥えていながら、更に咥える事ができます。哺乳類と異なり、口を開く時下顎だけでなく、上顎も上方に開くので、口を大きく開ける事ができるクチバシなのです。

③-1.https://www.birdfan.net/2018/09/07/64757/より引用の細長いクチバシのタシギ(体長約27㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2020/04/03/78696/より引用の太いクチバシのシメ(体長約19㌢) 

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③-3.https://www.birdfan.net/2020/02/28/77512/より引用の扁平なクチバシのヘラサギ(体長約86㌢)

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③-4.https://www.birdfan.net/2019/05/10/70435/より引用の鉤状のクチバシのオオタカ(体長約50〜56㌢)

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   ⑴  細長いクチバシ→昆虫食、花蜜食、節足動物、小魚
⑵  円錐形→種子食
⑶  扁平→藻類などを濾して食べるカモなど
⑷  鉤型→肉食の猛禽類
   繁殖期には生殖腺ホルモンの作用で変色したり、付属物が生じたりすることがあるります。また、体温を下げるのにクチバシが有効です。気温の高い地域の鳥はクチバシが大きい傾向があります。

④-1.https://tubamedayori.blog.fc2.com/?no=529より引用の効率よく確実に虫を捕れる口には幅広いツバメ(体長約17㌢)のクチバシ

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④-2.http://www.hyogo-c.ed.jp/~shizen-bo/naturepage/110201hasibiro/110201hasibiro.htmより引用のハシビロガモ(オス体長約51㌢、メス体長約43㌢)の櫛歯のようなクチバシ

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   触覚定位→クチバシの触覚によって餌を探す方法のことを言います。③-3.の写真のヘラサギのようにしゃもじのようなクチバシを開いて水中に差し入れたり、左右に振ったりして、獲物を探して採餌できるクチバシ。また④-1.の写真のツバメのクチバシのように幅広く、大きく広げますと、六角形になる大きな口に、クチバシに餌動物が触れると、瞬間的にクチバシを閉じて捕まえることが出来ます。④-2.の写真のハシビロガモのクチバシにはご覧のように、櫛歯が生えていて、濁った水中、泥の中、植物が密生した場所、夜間での採食を可能にします。シギ類、コウノトリ類、トキ類、ヘラサギ類などで機能的として知られます。

⑤-1.http://sophie-net.com/wp/?p=1437より引用のクチバシの先だけ開いて舌を出せるメジロ(体長約12㌢)

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⑤-2.https://www.hatotaisaku.jp/about/3842/より引用の水を吸い上げて飲めるキジバト(体長約33㌢)のクチバシ 

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⑤-3.https://wowokurage.com/larus-argentatusより引用のセグロカモメ(体長約61㌢)のクチバシの下の赤い斑点

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⑤-4.https://karapaia.com/archives/52278577.htmlより引用のハヤブサ(体長約42〜49㌢)の鼻先とクチバシの間の蝋膜

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   ⑴  嘴端開閉(したんかいへい)
→⑤-1.の写真のメジロやシギ類、カモ類、ウ類の上クチバシには支えになる骨が先端まで通じ、クチバシの元を閉じたまま、先端だけを開閉できます。写真はクチバシの先に舌を出し蜜を吸えることが出来ます。                                                         ⑵  ⑤-2.の写真のキジバトをはじめとするハト類はクチバシをストローのようにして、水を飲む。⑶  ⑤-3.の写真のセグロカモメなどは、クチバシの下にある赤い斑点はヒナがつつく目印になっています。親鳥はヒナに突かれると餌を吐き出し与えます。ヒナの親鳥への食事の催促に使います。⑷  ろう膜→⑤-4.の写真のチョウゲンボウなどのタカ類、ハト類、オウム類などの上嘴基部を覆う柔らかく、多少とも肥厚し、裸出した皮膚のことを言います。触覚小体が分布しています。ハトの蝋膜はやや隆起し内部は海綿状になっています。セキセイインコのオスでは青、メスは褐色で、
メスのろう膜を青く塗ると親鳥に攻撃されます。

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