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第887回 鳥が語源の言葉

①https://okjiten.jp/sp/kanji58.htmlより引用の「鳥」の文字の語源

   この世の中に『鳥』にまつわる語源は山ほどあります。それは大昔から鳥が私たちの生活と切っても切り離せない役割を担っているからだと思います。今ではよく使われる「風見鶏」もそのひとつで、ヨーロッパに鶏が伝わり、悪魔は雄鶏を恐れるとされていましたから、雄鶏は夜明けに高らかに歌い上げるので、『闇夜の悪魔を追い払い、恵みと幸せの太陽を呼ぶ』と信じられていました。
屋根の上などに悪魔除けとして雄鶏の姿を取り付け、最初は鶏の肉を食べたりしませんでした。

②-1.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/mahounokotonoha/entry-11690858777.htmlより引用のアイスブルーのイメージ

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   あ行  ⑴アイス・ブルー(カワセミ)→ドイツ語のカワセミ”eisvogel”の緑がかった青を”eisblau"そこから英語”ice blue"に転用された。                                                             ⑵アジサイ(トモエガモ)→トモエガモの古名がアヂ。美しいトモエガモ(アヂ)が鳥網に掛かる光景(さえぎる→サハフ)が紫陽花の花に似ることから。
⑶飛鳥→ア(美称的接頭語)+スカ(州処、洲処)
アス(崩地)+カ(処)                                                      ⑷頭隠して尻隠さず(キジ)→草むらに隠れるキジの姿から。
⑸斑鳩(イカル)→『イカルのいる処(ところ)』が、『イカル処(が)』法隆寺の別名を斑鳩寺といい、聖徳太子が法隆寺のそばに建てた宮殿は斑鳩宮と呼ばれていた。イカルガに、あえて斑鳩の文字を当てたのは、斑はアカツ→イカツ、鳩はキウで、イカルガの近似音用字。
⑹鶍継(イスカ)→接木の方法の一つ。イスカのクチバシのように、上下の木材を互い違いに組む。重量が一点に掛かるのを防ぐ効果が有る。
⑺イチョウ(鴨の脚)→イチョウの葉が鴨の脚に似ているので付けられた。鴨脚(ヤーチャオ)→イチョウ 

②-2.https://www.shimamura.co.jp/shop/nagoyachaya/other-inst/20180612/2289より引用のオカリナ

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   あ行  ⑻ウイングカラーシャツ(翼)→襟の先端が前方に折れた立ち襟。前折れの部分が鳥の羽に似ている。
⑼ウオノメ=鶏眼(鶏)→医学用語でウオノメは鶏眼(けいがん)、ドイツ語でHuhn(鶏)   auge(眼)=Huhnerauge
⑽ウグイス嬢(ウグイス)→ウグイスの美しい声にたとえて、電話交換手、競技場のアナウンス担当者。電話で言う『もしもし』は、鶯嬢から発した。元来は女性語。
(11)a(イヌワシ)→止まっている鷲の外形を様式化したもの
(12)燕尾服(ツバメ)→後見頃が長く、燕の尾に似ることから。英語では(スワロー)テールコートTail coat
(13)オカリナ(ガチョウ)→イタリア語で小さなガチョウ。形状が似る。oca=ガチョウ rina=小さい
(14)オーメン=omen(鳥)→不吉な予兆(omen)
ギリシャ語で鳥を表すオルニス(ornis)が元

③-1.https://macaro-ni.jp/84507より引用のカクテルのイメージ

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   か行  (15)カクテル(鶏)→酒を混ぜるのに使った木の棒(コックテール)と勘違いした。行方不明になった鶏を発見した縁で結婚し、お祝いに酒場で色々なお酒を混ぜて飲んだのが起源
(16)カモノハシ→学名が鴨に似たクチバシ、英名 がアヒルのクチバシ。これを参考に『鴨の嘴』
(17)烏口(烏)→製図用具で、線の太さを自由に変えられるペン。カラスのクチバシに似ている。
(18)カラン(鶴)→オランダ語で蛇口はクラーン
鶴のクチバシに似ているため。
(19)雁渡し(かりわたし)→9月から10月頃に吹く北風。元々、漁師言葉で波が高く漁には危険。この頃雁が渡って来る。
(20)雁首(がんくび)→雁の首に似ていることから、
キセルの先の部分に名付けられた。
(21)がんじがらめ(雁)→雁字搦め(雁字搦み)
雁の編隊飛行のように、文字が整然と並ぶ様子から手紙や書状を「雁字」と呼んだ。それに束縛されて縛る(からめる)と、身動きが取れなくなる事による。(強盛〝がんじょうの唐音〟の訛り説も)

③-2.https://xtech.nikkei.com/kn/article/knp/news/20131210/643789/より引用のクレーン

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   か行  (22)がんもどき(雁)→雁の肉に似せて作られた。がんもどきの中にキクラゲでなく安物の昆布で代用したら、雁が飛んでいるように見えた。
(23)キウイフルーツ(キーウィ)→鳥のキーウィに外見が似ているから
(24)きしめん(キジ)→キジの肉を麺の具にしたという説も。
(25)グアニン(鳥の糞)→DNAの4種類の塩基の一つ、グアニンはグアノ(鳥の排泄物)が語源。
(26)クォーク(鴎の声)→素粒子、鴎の鳴き声から。
(27)クレーン(鶴)→鶴の英名はクレーン。形が似ているので起重機にもクレーンと付けられた。
(28)けんもほろろ(キジ)→キジの鳴き声から。キジは美しい姿なのに、声が無愛想な感じだから。
(29)コックピット(鶏)→Cockpitは闘鶏場のこと。
Cockは雄鶏 pitは『囲い』などの意味。

④https://ja.m.wikipedia.org/wiki/BAe_シーハリアーより引用のシーハリアー

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   さ行  (30)しとどめ=鵐目(ホオジロ)→金属などの製品に開けた穴の縁を飾る金具。形がホオジロの目に似るという。
(31)シーハリヤー(チュウヒ)→イギリス海軍のジェット機(垂直離陸機)の愛称
(32)鴟尾=しび(トビ)→トビの尾の形をした屋根の飾り。
(33)シャトルコック(鶏)→シャトルshuttle(往復運動するもの)+コックcock(雄鶏)  最初は鶏の羽が使われた。現在では主にガチョウの羽を使用
(34)ジンクス(アリスイ)→ギリシャ語のアリスイJynxイユンクスから  英語綴りでjinxジンクスと変化  アリスイは爬虫類のように首を後ろに曲げるので、不吉の象徴とされた。ジンクスは本来縁起が悪い習慣を意味する言葉
(35)すっぱ抜く(鷲の羽)→「すっぱ」は「水破(すいは)=鷲の羽で作った矢」という説も。
(36)Sniping=狙撃(タシギ)→狙撃が難しいタシギ(スナイプ)snipeを仕留める、優れたハンターをスナイパーsniperと呼ぶ。

⑤-1.https://www.roterose-welcome.net/phone/product/4100より引用の千鳥格子の柄

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 た行  (37)千鳥格子(千鳥)→群れで飛ぶ千鳥の姿に似る。千鳥の足跡説も  英国ではハウンドトゥース・チェック(犬の牙) 仏国ではピエ・ド・プール(鳥の脚)
(38)つるはし(鶴)→鶴嘴  形が鶴のクチバシに似ているから。
(39)とび職(トビ)→トビのクチバシに似た消防用具を鳶口。その鳶口を持っていたから。

⑤-2.https://kurashinista.jp/articles/detail/62790より引用のパイ

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   は行  (40)パイ(カササギ)→英名magpieまたはpie、仏名La pie(ラ・ピ)  色々な具を使って焼くから(カササギは色々な物を集める)
(41)育む→『育む』と表記することが多いが、本来は『羽ぐくむ』。『くくむ』は『包む』の古語。
親鳥が雛を羽で蔽い包むという意味を持つ。
(42)バージン(アネハヅル)→ラテン語のvirgoヴァーゴ(処女、乙女)から
(43)鳩目(鳩)→紐などを通す小穴。鳩の目に似る。
(44)パラグアイ(鳥の冠)→グアラニ語で『鳥の冠を被った人々の国』説も。
(45)バンタム級(チャボ)→バンタムはチャボのこと。チャボの原産地がジャワ島の町、バンタムだから。ファイティング原田、矢吹丈が有名。

⑥-1.https://kanoh.tokyo/nihon/style/style_time/style69fukurasuzume.htmlより引用の日本髪のゆいかたのふくらすずめ

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   は行  (46)ビーカー→クチバシ(猛禽類)  猛禽類のクチバシ(ビーク)に似た注ぎ口だから。鳥のクチバシはビルbillで、猛禽類ではビークbeak人の鼻でも『ワシ鼻』のことはビーク
(47)ヒスイ=翡翠(カワセミ)→カワセミの美しい色に由来。
(48)ふくらすずめ=脹雀(スズメ)→帯びの結び方や、日本髪のひとつ。冬にスズメが羽を膨らませた姿に似ることから。福良に通じ、縁起が良い。
(49)フザンダージュ=仏語で熟成(キジ)→フランス語でキジはフザン(メスキジはフザンヌ)
(50)ブービー賞(カツオドリ)→カツオドリは簡単に人に捕まるので『まぬけな鳥』
(51)ペン(羽根)→ラテン語のpenna→英語でpen
(52)炎(フラミンゴ)→フラミンゴflamingo→炎flame

⑥-2.http://www.zuzu.bz/ownerblog/2008/02/post_9.htmlより引用の目白押し

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   ま行〜わ行  (53)翠=みどり(カワセミ)→翠はカワセミの色。翠鳥色(そにどりいろ)→そみどりいろを略したもの。
(54)目白押し(メジロ)→多くのものが込み合って並ぶこと。メジロの習性から。
(55)メルロー=ブドウ→フランス語のツグミを意味するメルルに由来。ツグミが早熟なメルローを真っ先についばむ。
(56)夜鷹(ヨタカ)→夜行性であり、客引きの「ちょっとちょっと」がヨタカの声、チョッチョッに似る。何の変哲もない場所で寝ることから。
(57)落雁(雁)→表面に点々と散らされた黒胡麻を、舞い降りる雁に見立てた。
(58)ワンダーフォーゲル(渡り鳥)→青少年による野外活動  ドイツ語のWander vogelは直訳すると渡り鳥。wanderは彷徨う、vogelは鳥

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