![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/131647193/rectangle_large_type_2_8c5f45134a35fe5c42593140ba870381.png?width=800)
第1876回 シギチ ⑶
①https://wayouen.jp/?tid=4&mode=f38より引用の千鳥模様
千鳥模様で有名なチドリの仲間は世界中で約60種が知られ、南極大陸を除いて世界的に分布しています。温帯、熱帯に留鳥として暮らしているものが多いですが、北半球の極地で繁殖するものは長い渡りをいたします。体はスズメよりやや大きいぐらいのものから、ハト大のものまでいます。雌雄の羽色はほとんど同色、体つきはずんぐりしていて、頭と目が大きいのが一般的特徴です。日本には、ダイゼン、ムナグロ、コバシチドリ、オオメダイチドリ、メダイチドリ、ハジロコチドリ、コチドリ、オオチドリ、イカルチドリ、シロチドリ、ケリ、タゲリの12種が生息していて、そのうちに繁殖しているのは北日本では夏鳥、その他の地域では漂鳥のイカルチドリとシロチドリで、夏鳥のコチドリ、留鳥のケリ、殆どが冬鳥で、稀に春に旅鳥として立ち寄るタゲリの5種で、シギの仲間よりかは少ないですが個性豊かです。
②-1.http://www.birdfan.net/2018/06/15/63140/より引用のチドリの中の代表的なコチドリ(体長約16㌢)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68440364/picture_pc_6b6dd7786af073b39a68290124242e03.jpeg)
②-2.https://twiman.net/user/709962132872404993/illust/1367817139621486597より引用の千鳥足のイラスト
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68440372/picture_pc_7411c1e615637eedb3f3ecc63b1daed9.jpeg)
②-3.https://www.google.co.jp/amp/s/sdknz610.exblog.jp/amp/19696443/より引用の擬傷するコチドリ
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68440377/picture_pc_b8bee701a687dfe6d0f85dc6fd69cbb8.jpeg?width=800)
パイロット帽を被った②-1.のコチドリは、黄色いアイリングが特徴的な日本最小のチドリです。頭から背にかけては灰色の混じった褐色で、額から目にかけては黒い帯があり、目の周りははっきりとした黄色。 アイリングの外側の色が黒いのがオスで褐色なのがメスです。人間の酔っ払った時に歩く姿を表す「千鳥足」という言葉は、実は②-2.のチドリの歩き方が由来です。千鳥足の由来は、チドリがヒナを守るために、親がケガをしているように演技してオトリとなる②-3.の「偽傷」という行為が由来になっています。千鳥格子は、輪郭を崩したチェック模様で、おおまかな方形のパターンを持つ、二色からなる織り模様および染め模様です。白黒の場合が多いですが、他の色の組み合わせも用いられます。 通常の千鳥格子は、平面充填の一例であり、現在でも親しまれます。
③-1.http://www.birdfan.net/2021/06/11/82462/より引用の夏羽のムナグロ(体長約24㌢)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68440894/picture_pc_3ce45078cfe942da37fd1124356c48e4.jpeg)
③-2.http://www.birdfan.net/2011/05/27/14736/より引用の夏羽のダイゼン(体長約29㌢)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68440919/picture_pc_137ab307ee2b777158dc5937fee8bd15.jpeg)
③-3.https://zukan.com/jbirds/question/11205より引用のムナグロとダイゼンの違い
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68441345/picture_pc_83f82e493aa2bcc37a80a05e7c569abd.jpeg?width=800)
③-1.の写真はチドリの仲間のムナグロです。漢字表記は「胸黒」で本当に見たままの名前の由来です。日本へは旅鳥として春と秋の渡りの時期に全国に飛来し、ヒバリのように飛翔しながら「ピョピョー」「キビョー」などの声で鳴きます。渡りの時期や越冬時には、水田や草原、干潟や河原、河口などに生息します。一方のやはりチドリの仲間の③-2.のダイゼンのその漢字表記は「大膳」です。この名前の由来は平安時代には宮中での食事を司る大膳職において、特に美味であったことから食材としてしばしば用いられたことが由来とされます。日本には渡りの途中で飛来します旅鳥か、越冬のため関東地方以南に飛来する冬鳥です。二種は大変似ており(③-3.の比較写真参照)、比較しますとダイゼンの方が大きくて、ムナグロは一回り小さいです。次いで、ムナグロとダイゼンでは羽衣の色合いが違います。ムナグロの羽衣は全体に黄褐色味が強く、ダイゼンの白黒の模様とは異なっています。これらが決め手です。
④-1.http://www.birdfan.net/2016/09/02/45875/より引用のケリ(体長約36㌢)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68454543/picture_pc_78bb367d141328d2e749464e0bf3430f.jpeg)
④-2.https://rakutai.jp/2018/11/07/satoyama03/より引用の爪の生えたケリの威嚇
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68455694/picture_pc_ebf5d7429e419585c6f64570fa632410.jpeg)
シギチのシギの仲間は凄い種がいて、頭がこんがることがありますが、チドリの仲間は少なくて個性的な種が多いです。この④-1.の写真のケリは漢字表記で「鳧」「計里」「水札」と何故こんな当字なのか分からないことだと思いますが、その由来は「キリッ、キリッ、ケリッ、ケリッ」という鳴き声で鳴くことからケリと。またいつも水田の番をしているから「水札」という説がありますが、ケリは水田の畔や畑に営巣している時に、カラスやイタチなどが近づきますと、④-2.の写真のように、恐竜からの習わしの様に、まだ翼に爪が残っていて、その翼を広げて相手を威嚇します。
⑤-1.http://www.birdfan.net/2021/02/05/81200/より引用の田んぼの貴婦人のタゲリ(体長約32㌢)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68474859/picture_pc_160177f436315489e1e32db4b39c435c.jpeg)
⑤-2.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/toukaku2019/entry-12643340561.htmlより引用のつがいのタゲリ(左がオス、右がメス)
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68475035/picture_pc_4513950f7291523a39710a9d32f80d38.jpeg?width=800)
⑤-1.の写真のタゲリは、日本には冬季に越冬のため本州に飛来する冬鳥で、中部地方や関東地方北部で繁殖した記録もあるようです。北海道と東北地方北部では旅鳥として訪れます。ケリと少し違う名前の由来は、田んぼにいるエサとなるミミズなどを捕らえて食べる時、地面を足で蹴って土から追い出し出てきたのを捕まえるようで、その様子を「田を蹴る鳥」からタゲリという様です。⑤-2.の写真をご覧になってお解り頂けると思いますが、雌雄同色の背面は光沢のある暗緑色で、腹面は白い羽毛で覆われ、脚は赤黒いです。頭部には黒い冠羽が発達し、頸部には黒い首輪状の斑紋が入ります。その容姿は田んぼの貴婦人です。
追記
![](https://assets.st-note.com/img/1708544447973-iPB6D9IxsW.png?width=800)
柴野弘志さま、
私の拙い記事を紹介して頂き、ありがとうございます。感謝致します🙇♂️
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