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第558回 野鳥のシナントロープ

①https://fireside-essay.jp/miyazaki/bird/704.htmlより引用のイメージ画像

   シナントロープって難しい言葉だなあと思ったら、なんとギリシャ語ということです。Wikiによると「syn-(共に)anthrôpos(人間)とは、人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する、野生の動植物を指していう」とあります。哺乳類ではクマネズミ、ドブネズミ、アブラコウモリ、爬虫類はニホンヤモリにアオダイショウ、節足動物ではゴキブリです。

②一番身近な存在のスズメ(体長約15㌢)

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   何はなくても一番私たちの身近な存在でありすぎるスズメが一番だと思います。民家の屋根裏や雨樋、通風孔と民家の隙間に営巣するスズメ。「留鳥」であるがゆえに年がら年中私たちの身近に生活しているのですから。その民家がだす流れた米粒やパン屑なんかを食べているスズメ。また外では草の若葉や種子をついばみ、また田植えの季節では害虫も食す「益鳥」でもあります。

③https://www.hatotaisaku.jp/guide/2100/より引用の人の集まるところにはドバト(体長約33㌢)

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   どんな街のドバトもほとんどが「留鳥」で、スズメと同じく年がら年中私たちの身近な場所に現れます。特に公園や寺社仏閣はお年寄りや子供連れの家族が集まるところでは、特にこのドバトは集まります。ご存知のようにドバトは集団行動の野鳥で、ほかの野鳥にはない行動は、人の足元に集まって、パンやお菓子をねだります。何か憎めない野鳥です。近年キジバトも真似してきました。

④https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32060000575より引用のゴミを漁るハシブトガラス(体長約56㌢)

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   もう皆さんお馴染みのハシブトガラスは黒装束の嫌われものです。昔は森林などの樹木で暮らしていて、たまにしか街中に現れず、街のドブネズミやオオネズミを捕食して、少しは人の役に立っていましたが、近年私たちのゴミの出し方が変わった時に、今やこの招かれざるハシブトガラス
街に「留鳥」として現れ続けています。本人たちはゴミを漁ることで減らしてやってると。

⑤民家の軒先に営巣するツバメ(体長約17㌢)

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   最近ではマンションや鉄筋コンクリートの建物が増え、ツバメが営巣できなくなりました。また田畑が開発され少なくなり、ツバメの巣を作るのに必要な泥や枯れ草、また子育て、自分たちの生活に必要な虫の減少とだんだんツバメの生息数は減っています。ツバメは「夏鳥」で、この日本で堂々と私たちの住む民家の玄関先に営巣し、子育てしをして、その子供を連れて南の国へと。

⑥https://blog.goo.ne.jp/arimay/e/ae7b99ad39f0fc24468fbaf999e545eaより引用の魚に群がるカモメ(体長約44㌢)

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   最後に登場は私にとってはあんまり身近ではないカモメです。人が漁をして確保した魚などの魚介類や人が養殖して育てている魚などを横取りしているというのならば、私のやや身近にいるアオサギなどのサギ類やカモメの仲間のユリカモメウミネコなどの海鳥だって横取りする常習犯だと思うのですが、カモメと名指しされているのは、それだけ多くの被害があるからかもしれません。


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