第917回 (続) 鳥のうんちく
①https://www.sozailab.jp/sozai/detail/36620/より引用のフクロウの博士のイラスト
鳥、特に野鳥に対する不思議は、例えばなぜ自由に空を飛べるのか、またその飛行にしても、渡鳥はどうやって繁殖して生まれた地域から、越冬なりの第二の故郷に間違いなく渡って行けるのか。鳥なのに飛べない種がいたり、水中を潜る種がいたり、走るのが得意だったり、鳥に対してのうんちくと言うよりは鳥のことを知ってもらいたいと思います。本当はもっともっとたくさんの鳥類に対する不思議やここで言ううんちくがありますが、ここでは五つに絞って語りたいと思います。
②人の視力の八倍の眼の良いノスリ(体長約52〜57㌢)
⑴鳥の視力 鳥は鶏やペンギン、ダチョウなどの飛ぶことの出来ない鳥は別にして、スズメであろうが、鷲鷹、鶴だって空高く飛ぶことができます。その分高い空から地上や樹上の獲物や餌を見つけることが出来ないと慣れば、それは今現在の鳥の存続にも関わることだと思います。人間の歩く速度より自動車並みの速度で移動しますから、瞬間に探す獲物を見つける視力が必要です。②の写真はノスリです。鋭い視力を使って小さな哺乳類、鳥、爬虫類、昆虫を狩る猛禽類です。
③https://matome.naver.jp/m/odai/2136535054168847901より引用のドバト(体長約33㌢)の首振り歩きのイラスト
⑵鳩はなぜ歩く時に首を振るのか 鳩は首を振らずに歩くことは出来ないのだろうかと思ったことはありませんか。スズメはホッピングで、カラスは首振りをせずに歩きます。当たり前ですが歩くと体は前に進みます。しかし顔の真横に眼がある鳩にとって、首も一緒に前に進むと風景がぶれて見え、移動する限界ギリギリまで首をその場にとどめておこうとして、首を静止しているのです。こうすることによって、鳩は焦点を定めることができるのです。これが鳩の首振りの原因です。
④http://iam-publicidad.org/article/メジロと間違えられる鶯たちの高画質な画像まとより引用のウグイスとメジロの比較写真
⑶取り違え ④の写真はウグイスとメジロですが「梅に鶯」を語る訳ではありません。ただどうしてもウグイスの「ホーホケッキョッ」のさえずりにはメジロが出てきます。よく野鳥がさえずる時に始めからウグイスなら谷渡までさえずるかと言うと、ウグイスこそ毎日三千回くらいの練習をして立派にさえずります。そのウグイスも鳴き始めは下手くそです。そのさえずりを昔からメジロとかけ違いました。また「仏法僧」と鳴くのはコノハズクですが、ブッポウソウと間違われました。
⑤https://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/breeder-blog/diary/20171019-26978.htmlより引用クジャクの尾羽
⑷見間違い ⑤のイラストはクジャクです。なんと立派なふさふさした尾羽を持って、求愛行動の折には大きく広げてメスにアピールします。野鳥にはサンコウチョウのオスや小さな身体に長い尾羽のエナガやオナガ、カササギなど、体の半分以上の長さを持つ野鳥はたくさんいます。そしてサンコウチョウなどは尾羽長さがメスへの求愛行動です。しかし、このクジャクの立派なふさふさの尾羽とおぼしき綺麗な羽飾りは実は上尾筒で、クジャクの場合、尾羽を隠すようにあります。
⑥https://akiba2960.com/jp/mimizuku/より引用のフクロウてミミズクの違いの写真
⑸フクロウとミミズクの違い 猛禽類の鷲鷹の区別は、鷹よりも大きなものが鷲、鷲より小さなものが鷹となっています。フクロウとミミズクの違いも、⑥の写真のように左の耳のような羽角がないのがフクロウで、羽角があるのがミミズクとされました。しかし鷲にはカンムリワシという体長約55㌢がいて、反対に鷹でクマタカという体長約72~80㌢と逆転があり、同じようにフクロウなのに羽角のあるシマフクロウや、ミミズクなのに羽角のないアオバズクもいて、曖昧な区別です。
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