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第1256回 忍者のような鳥

①Twitterより引用のイラスト

   これまでも何回かに渡り、忍者みたいな野鳥のことを紹介してきましたが、今回も同じ野鳥が関わるとは思いますが、忍者のような野鳥の姿を紹介します。 忍者といっても①のイラストのように野鳥がものを使うことなんて出来ないですし、野鳥たちが忍者と称されるのは、捕食される相手の眼を背くことや、眼を逸らすための野鳥なりの自然から受け継がれた知恵があると思います。またただ単に身を守るだけのためなのか、今回もいろんな忍法を使う野鳥か現れ、人をも驚かせます。

②-1.https://www.google.co.jp/amp/s/eijietudes.exblog.jp/amp/28075637/より引用の松の枝に隠れんぼするキクイタダキ(体長約10㌢)

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②-2.https://www.google.co.jp/amp/s/sdknz610.exblog.jp/amp/19696443/より擬傷するコチドリ(体長約16㌢)

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   ②-1.の写真はキクイタダキです。たった体長約10㌢の小さな野鳥です。その小さな身体ゆえに自分より大きな野鳥に餌を横取りされたり、襲われる率が高い鳥なので、こんな樹木の狭い間でもちょこちょこ動き回れます。エナガなんかも樹上生活です。②-2.の写真はコチドリです。ヒバリウズラなどの小さな地上生活の強い野鳥は襲われる率が高いです。そのためにこのコチドリなんかは、ヒナを守るために、あえて自分の方が弱っているから捕食しやすいと擬傷して逃れます。

③-1.http://zuityouan.cocolog-nifty.com/blog/cat22749360/index.htmlより引用の枝下に隠れるキバシリ(体長約14㌢)

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③-2.http://www.mit-acs.com/sawa/sawa_album_bbs_tori01.htmlより引用の逆さまに止まれるゴジュウカラ(体長約13㌢)

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   やっぱり小さな野鳥たちにとっては狭い間でもちょこちょこ動き回ることや、擬傷も忍法のひとつだと思いますが、やはり、ちいさな野鳥は目立たないように外敵に気づかれず逃げるか隠れるかすることが大事だと思います。③-1.のキバシリはキツツキの仲間ですから、当然に木の幹に垂直に止まれることと、また写真のように枝の裏側に止まって、うまく隠れることができます。キツツキの仲間でもない③-2.のゴジュウカラは木の幹の下向きに止まれます。素早く逃げる事ができます。

④-1.http://takenaka-akio.org/img/2015/02/Fulica_atra_2.htmlより引用の水上を走るオオバン(体長約39㌢)

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④-2.http://blog.livedoor.jp/maiaitsuki/archives/1039427633.htmlより引用の潜水するカイツブリ(体長約26㌢)

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④-3.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の水中を歩くカワガラス(体長約22㌢)

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   この項で紹介する野鳥の忍法は本物の忍者も使っています。忍者が水蜘蛛を使って水上を歩くのと同様に水上を走る野鳥が④-1.のオオバンと④-2.のカイツブリです。翼が小さく飛ぶのに勢いをつけるためですが、さらにカイツブリは上から襲われた時には水中へとダイブします。水深約2mまで潜れます。同じようにウの仲間も潜水できる野鳥です。もっと凄いのは、④-3.のカワガラスは泳ぐこと、潜水することでき、その上に水中を歩くこともでき、また滑りやすい川の岩も飛び跳ねます。

⑤-1.https://raicho-mimamori.net/jp/ecology/moult.htmlより引用のライチョウ(体長約37㌢)の保護色

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⑤-2.http://d.hatena.ne.jp/digibirds/touch/20130603/1370185238より引用の周りの葦に擬態するヨシゴイ(体長約36cm)

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⑤-3.https://note.com/hiho2351/n/nb2f1225b7433/editより引用の爬虫類に擬態するアリスイ(体長約17 ㌢)

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   さあ今度はやはり忍者も使う術です。⑤-1.はあまり見慣れないライチョウです。ライチョウキジの仲間で冬は白い雪の色、夏には写真のような岩肌の色に化身します。ぱっと見どころかまったく景色と一体化します。⑤-2.はヨシゴイです。葦原に身体を細く伸ばして、変身します。仲間にササゴイサンカノゴイミゾゴイがいます。⑤-3.はキツツキの仲間ですが、木を突かないアリスイです。このアリスイは変わっていて、地上の蟻を主食として、身を守るため爬虫類に擬態します。

⑥https://www.hideyuki-kato.com/single-post/2016/07/07/闇夜に潜む影(フクロウさん)より引用の闇夜に音も絶てず狩をするフクロウ(体長約50㌢)

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   真打の登場です。⑥の写真のフクロウは夜行性の猛禽類で知られています。フクロウにはいくつもの種類がいて、その中には大まかに耳のような形をした羽角を持つものに分かれます。またその中の種に耳の位置が互い違いに付いていて、音差を聴き分け、暗闇の中のその落ち葉の下に潜むノネズミの動きを感知し、視界には見えない獲物まで見つけ出し、音切り羽と言われる消音で、音も絶てずに獲物に忍び寄り、あっというまに捕獲してしまいます。これぞまさに忍者そのものです。

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