第756回 ヒヨドリ(10回目)
①https://www.asahi.com/amp/articles/photo/AS20191011001279.htmlより引用のヒヨドリの渡り
私たちの身近にいるヒヨドリは年がら年中に私たちの目の前に現れている留鳥だと言う印象が強いです。しかし、この①の写真はヒヨドリの大群が山口県の関門海峡を渡っている様子です。秋になり、冬鳥が北国から飛来するこの時期、至る所で鳥が渡っていますが、その場面を目にすることは少ないです。ヒヨドリは所によっては「漂鳥」となので、世界的な長距離の渡りではなく、国内の寒冷地から暖かい地域に移動する個体群もういるということになります。ヒヨドリの謎かも。
②http://gaityuu.com/yasai/burokkorii/tyougai/page0001.htmより引用のヒヨドリの食害
私の住むマンションのベランダ越しにも、冬の時期にヒヨドリの群れと言うほどではないにしろ、ヒヨドリが十羽くらいまとまってくることがあります。「ヒーヨ、ヒーヨ」とヒヨドリが来たことを知らせるように。でもこの時期以外のヒヨドリはこんなに集まってはいません。単独行動か、もしくは繁殖期に於いてはつがいでやってくる。そうなれば、この集まりは渡って来たヒヨドリなのかもしれません。その群れが腹を癒すために②の写真のような食害が起こるのかもしれません。
③http://walkeriana1.rssing.com/chan-17506578/all_p1.htmlより引用のヒヨドリのつがい(左側がメス、右側がオス)
③の写真はヒヨドリのつがいです。ヒヨドリは雌雄同色で成鳥は全体に灰褐色。頭部や喉、頚は青灰色みが強いです。カラスの仲間もそうですが、雌雄同色の種の雌雄の区別はオスがメスより少し身体周りががっちりしているか、体色がはっきりしているか、また行動的にはオスの方が先に餌をついばみます。でも遠目に見ると分かったものではありません。ではヒヨドリ同士ではどう判断しているかと言うことになりますが、それは鳥類のほとんどが紫外線を見ることで判断します。
④ヒヨドリ(体長約27㌢)
④の写真のヒヨドリは日本とかその周辺にしかいない野鳥です。里山や公園などある程度樹木のある環境に多く生息し、都市部でも見られます。ツグミやムクドリよりも体を直立させてとまり、おもに樹上で活動しますが、地上に降りることもあります。飛ぶときは数回羽ばたくと翼をたたんで滑空する行動を繰り返して飛ぶため、飛ぶ軌道は波型になります。これを「波状飛行」と呼びます。ほかのほとんどの野鳥は「羽ばたき飛行」です。ほかにセキレイやキツツキも同じ飛行です。
⑤ムクドリ(体長約24㌢)
よくヒヨドリの事を調べていると、⑤の写真のムクドリと似ているとか、ムクドリとの違いとか何か間違いやすい野鳥たちのように書かれています。ムクドリは、以前は農産物の害虫を捕食する益鳥でしたが、都市開発が進み、住みやすい場所がどんどん減っていったことで都会に進出してきた鳥です。ヒヨドリの食害どころか、ムクドリは集団生活をする野鳥なので、今では街中で鳴き声やフン害のためすっかり害鳥とされる存在になってしまいました。鳴き声も叫び声のようです。
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