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第873回 「烏」は『ウ』のことでもあります

①http://earthresources.sakura.ne.jp/er/ES_BI.htmlより引用の「ウ」

  『ウ』と検索すると『カラス』同様に「烏」と「鵜」が漢字で現れます。また「鵜」は中国ではペリカンを表します。魚を主食とするカツオドリの仲間です。『ウ』といえば「鵜飼」で『ウ』はは桿(かん)状体細胞が多く、暗くても良く見えるので、鵜飼のウは松明だけの灯りの中、暗い水中で魚を獲ることができます。また長良川などの河川を利用する「鵜飼」の『ウ』はウミウです。ウミウの方が首が太くて、身体もカワウより大きく、ウミウの方が大人しいと言う理由があります。

②https://blog.goo.ne.jp/erimaylove/e/25d452dcf24f963755325246f3756b86より引用の「ウ」の営巣

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   『ウ』の繁殖期は野鳥一長いといいます。繁殖開始年齢はオスが2.1±1.1年、メスが2.6±1.1年。繁殖期は驚くことに9月~7月で、日本のような温帯の野鳥は日照時間が長くなったり、短くなったりすることで繁殖期が始まりますが、カワウ自体が日照時間に左右されない繁殖機能なので、冬でも繁殖します。これほど長い繁殖期間は、雨季と乾季の変化しかない熱帯の鳥に似ます。抱卵で『ウ』には抱卵斑がなく、卵は全蹼足の上で温めます。繁殖羽は頭部と腿部に白い羽毛が混じります。

③https://kotobank.jp/word/ウミウ-35145より引用の日本にいる『ウ』

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   また眼の下の斑紋が黄色から紅色に変わります。目先や喉の皮膚裸出部が黒くなります。営巣のコロニーでは個体により止まる場所が決まっています。繁殖期になると、メスは自分の止まり場を捨て、つがいのオスの止まり場に移り、つがいを形成します。カワウは樹上に営巣し、巣造りも『ウ』で唯一オスが巣材運び、メスが組み立てます。『ウ』の仲間は日本ではカワウを始め、ウミウチシマウガラスヒメウの四種で、チシマウガラスは紫色光沢があり「カラス」みたいです。

④http://divinghamamatsu.blog.fc2.com/blog-entry-1843.html?spより引用の潜水する「ウ」

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   『ウ』の能力のひとつに潜水があります。人は水中眼鏡をかけなければ、水中では物が良く見えませんが、これは水の屈折率と角膜の屈折率がほぼ同じで、角膜がレンズとして機能せず、強い遠視状態になるためですが『ウ』は人間の五倍程度の調整能力があり、陸上でも水中でもよく見ることができます。『ウ』の鼻の穴は潜水の邪魔になるためありません。孵化後一週間~10日でふさがってしまいます。水中で舵を取りやすいように、尾羽で舵を取り、尾は硬くて短くなっています。

⑤http://bungo.or.jp/don2gawa/haguregumo/2015_11_20umiu-kawau/umiu_kawau.htmlより引用の日光浴する「ウ」

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 『ウ』が大きな魚を丸呑みできるのは、上クチバシの付け根を上に反り返らせて、クチバシを70~80°の角度まで開けることができ、下クチバシの骨を左右に広げることも可能です。上クチバシは、先端だけを動かすことができます。『ウ』は尾脂腺が未発達で、脂分の少ない羽毛が水をよく吸うため、浸水性が高く羽毛の中に、空気がたまらずよく潜水できますが、濡れた羽毛は体温保持能力が低く、日光浴で羽を乾かす必要があり、浮かぶ時は体が沈み、強風や荒波に影響を受けません。

⑥http://www.cec-web.co.jp/column/bird/bird40.htmlより引用の『ウ』の魚の丸呑み

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   潜水は脚を交互に蹴り、離水は両脚で同時に水面を十歩前後蹴ります。水中で魚を飲み込むことができないので、魚をくわえて水面に出てから飲み込みます。趾(あし)は四趾間に水かきがある全蹼足で、柔軟な構造で細い枝を掴むこともできます。後趾は前方にも向き、その趾には爪があり、第三趾の内側に櫛歯があります。カモなどは尾羽の下に尾脂腺があり、油脂のような分泌物が出るので、水分を弾きますが『ウ』は潜水しますから潜水しやすいように、浸水性の良い羽根です。

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