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第1329回 野鳥の和名からの名前の由来 ⑵

①https://blog.goo.ne.jp/katodesuryoheidesu/m/201707より引用の日本書記の鳥の絵

②https://www.birdfan.net/pg/kind/ord17/fam1713/spe171303/より引用の草むらに潜入するエゾセンニュウ(体長約18㌢)

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   (16)  センニュウ→仙入  草むらに潜入している鳥
仙遊  仙人となって自由自在に飛び歩く『敏捿である、すばしこい』ことを憲(しぃえん)。『恥ずかしがる、はにかみや、内気』を忸(にゅう)。人に中々姿を見せないので、『敏捿で内気な鳥』。
『エゾ』も『シマ』も北海道のこと
(17)  鷹→猛き鳥から  高く飛ぶ  ツマカタ(爪堅)の反  ツメイカ(爪厳)  凡鳥でないところからケタカシの義  手飼鳥(タカドリ)から
(18)  千鳥→チヨチヨ、チンチンという鳴き声から
千羽単位の群れがたくさんいるのでチヂドリ(千々鳥)  チガヘドリ(交鳥)(差鳥)

③https://www.birdfan.net/2008/03/21/2323/より引用のつがいのタンチョウ(左側がメス体長約130㌢、右側がオス体長約140㌢)の舞

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  (19)  鶴→古くは口語でツル、文語で田鶴(タヅ)と言った。鶴は鴻(コウ)を含めた広義の名だったので、特に田鶴と限定した。富山では鶴も蔓(つる)もツリと言う。蔓の原義は『細り、筋』だが、鶴も同趣旨でほっそりした鳥。連なって(つるんで)飛ぶ
連なり飛ぶので、ツラナル  諸鳥に優れるので、スグルの略転  諸鳥に優れ丈高く立つので、タツ、ラクの反  つるむ(交尾)に由来。鳴き声のクルルルから  朝鮮語のトゥルミから
(20) 鳥→飛翔(とびかけり)の中略。『と』は『上に登る』と言う意味の登(とん)や、『空中に上がる』と言う意味の騰(とん)から。『り』は飛び立って地上を離れるので離(り)のこと。朝鮮語の鶏(talkタッ)から。
(21)  白鳥→古くからシラトリとも呼ばれていた。
安土桃山時代からハクチョウ。白鳥の音読み。

④https://www.birdfan.net/2020/03/13/78034/より引用の火を焚いたような身体の色のジョウビタキ(体長約15㌢)

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   (22)  鳩→ハヤトリ(速鳥)を略してハト。いつも二羽が離れず八の形をなすところから。鳴き声から  羽音のハタハタから。
(23)  ヒタキ→火の焼けるように赤味の色があるから「火焚」ジョウビタキ  石叩きからの訛り
声が火打石を叩く音に似る。ジョウビタキ
(24)  ヒワ→小さく繊細なこと、古語『ひわやか』から。弱いことをヒワヒワシというところから、弱鳥  ヒワヅ  『ひ弱』から  篭で飼うとすぐに死んでしまうことが多い。ハシハヤの反、嘴の先の速いところから  マヒワの鳴き声ビインビワンから。

⑤https://www.birdfan.net/2018/07/13/63787/より引用の本当はフクロウのアオバズク(体長約29㌢)

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   (25)  マシコ→猿子と書き、猿の古名(まし)に由来。猿の顔のように赤い羽色。
(26)  ミミズク→奈良時代から「つく」 羽角が付く、突き出ている  平安時代から「みみつく」江戸時代から「みみずく」ツクは本来フクロウの一名。八丈島ではフクロウをツクと言う。アオバズクには耳羽がないが、それでもツクと呼ぶのはそのため。フクロウの鳴き声をツクグルホーコーとも聞くが、そのツクグルという声を略してツク。
耳付  耳突  ミミツク(耳鳥)
(27)  ムシクイ
見た目は似ているが、囀りが異なっている(鳥)。

⑥https://www.birdfan.net/2020/06/12/78894/葦の葉を割くような大きな鳴き声のオオヨシキリ(体長約18㌢)

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  (28)  ヨシキリ→室町時代から「よしすずめ」
安土桃山時代から「よしどり」「よしはらすずめ」「あしすずめ」江戸時代前期から「よしきり」江戸時代中期から「おほよしきり」と「コヨシキリ」ヨシクグリ(葦潜)  葦を裂くような鳴き声の漢語、剖葦から  ヨシの葉を切り裂いて中の虫を食べるから。
(29)  レンジャク→平安時代からレンジャク
江戸時代中期からヒレンジャクとキレンジャクに区別。連尺は物を背負うための背負子。この連尺を担ぎ各地を往来する行商が渡り鳥のようだから
(30)  鷲→悪い鳥なのでアシ(悪し)から。強引に物を奪う悪鳥  走ることをワルシとも言った。強力な飛翔力で群鳥を追い詰め捕らえるところから、
走(ワ)シノ鳥の意。自分の羽の素晴らしさを知っているところから、ワサシリの反。ワサは姿。シリは知る。動作が敏捷であるところから、ハシ(捷)の義。動物は皆強い者に殺されるが、鷲は敵無しであるところから、ワシ(我死)  ヲソロシ(恐)の略転
ウヱハミサシ(飢喰嘴)  輪過ぎ(輪を描いて空を過ぐる)→わす→わし
車輪のように飛ぶことをワシ(輪如)というから。

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