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第1030回 身近な野鳥にもことわざ ⑵

①https://vegl.biz/illustration/2018/10/08/雀の涙の動くイラスト素材/より引用の「雀の涙」

   ⑴勧学院の雀は蒙求を囀る(かんがくいんのすずめはもうぎゅうをさえずる)→ふだん見慣れたり聞き慣れたりしていることは、習わなくても自然に身に付くという例え。「勧学院」は、平安時代に藤原氏の子弟を教育した学校。「蒙求」は、中国唐の時代に書かれた歴史教訓書。勧学院に住んでいた雀は、学生が蒙求を読むのを聞き覚えて、それをさえずるようになったということから。[類義語]  門前の小僧習わぬ経を読む  鄭家の奴は詩をうたう  ⑵雀、海に入って蛤となる(すずめ、うみにいってはまぐりとなる)→思いがけない変化があることの例え。晩秋の海辺で騒ぐ雀が蛤になるという中国の古い俗信から。出典 『国語』[類義語]  山の芋  鰻になる  ⑶雀の千声  鶴の一声(すずめのせんこえつるのひとこえ)→つまらない者がいろいろ言うよりも、すぐれた者の一声のほうが勝っているという例え。「鶴の一声」だけでも使われる。[類義語]  愚者の百行より智者の居眠り  千人の諤諤は一賢の唯唯に如かず  ⑷雀の涙(すずめのなみだ)→ごく僅かなものの例え。雀が流す少量の涙の意で、多くは金銭について言われる。[類義語]  爪の垢ほど  ⑸雀の糠喜び(すずめのぬかよろこび)→喜んだのに当てがはずれることの例え。雀が籾を見つけて喜んだ後、米はなくて糠ばっかりでがっかりしたという意から。

②https://www.kakejikudo.com/item/HJ-1011/?mode=pcより引用の「竹に雀」

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   ⑹雀百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず)→小さい頃に身についた習慣は、年をとっても改まりにくいという例え。雀は死ぬまで、踊るように飛び跳ねるて歩くという意から。[類義語]  三つ子の魂百まで  ⑺鷹の前の雀(たかのまえのすずめ)→鷹の前にいる雀のように、身がすくんでどうすることもできないことの例え。[類義語]  蛇ににらまれた蛙  猫の前の鼠  ⑻竹に雀(たけにすずめ)→取り合わせのよい一対のものの例え。竹にとまった雀が図柄として取り合わせのよい画であるところから。[類義語]  松に鶴  梅に鶯  ⑼闘う雀、人を恐れず(たたかうすずめ、ひとをおそれず)→何かに無我夢中になっている者は、思いがけない力を発揮するという例え。雀のような弱い鳥でも戦っている時は、人間が近づいても逃げようとしないという意から「闘雀人を恐れず」ともいう。[類義語]  噛み合う犬は呼び難し  ⑽燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや(えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや)→小人物には、大人物の志は理解できないということの例え。「燕雀」は小さな鳥の意から転じて小人物、「鴻鵠」は大きな鳥の意から転じて大人物のこと。出典 『史記』[類義語]  升を以て石を量る

③https://blog.goo.ne.jp/masakicambel/e/90a6f8f5859d9e4e5a03ac646d487aeaより引用の「鳩に豆鉄砲」

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   (11)雁がたてば鳩もたつ(がんがたてばはともたつ)→身のほども考えず、むやみに人まねしようとすること。渡り鳥である雁が飛び立つのを見て、遠くまで飛べない鳩も飛び立つことから。[類義語] 鵜の真似をする烏  雁が飛べば石亀も地団駄  (12)鳩首(きゅうしゅ)→人々が集まって、額をくっつけるようにして相談すること。「鳩」は、集めるという意。 (13)鳩が豆鉄砲を食ったよう(はとがまめでっぽうをくったよう)→突然のことに驚いて、きょとんとしている様子の例え。鳩がおもちゃの豆鉄砲で好物の豆をぶつけられて、びっくりして目を丸くしている様子から。「鳩に豆鉄砲」ともいう。 (14)鳩に三枝の礼あり、烏に反哺の孝あり(はとにさんしのれいあり、からすにはんぽのこうあり)→子の親に対する礼儀や孝養の大切さをいった言葉。鳩の子は親鳥より三本下の枝にとまり、成長した後は恩を忘れずに老いた親鳥に口移しに餌を運ぶという意。そのことから、鳥でさえ親の恩に報いるのだから、人は礼儀を尊び親孝行せよということ。[類義語]  烏に反哺の孝あり 反哺の孝  三枝の礼  (15)鳩を憎み豆を作らぬ(はとをにくみまめをつくらぬ)→つまらないことにこだわって、大事なことをしないために、自分や世間に損害を招くことのたとえ。鳩が豆を啄むのを嫌がって、豆を作るのをやめてしまうということから

④http://wildlife-d.xsrv.jp/?p=2273より引用の「鳶に油揚げ」

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   (16)鳶の子は鷹にならず(とびのこはたかにならず)→平凡な人間の子は、やはり平凡な人間になるという例え。[類義語]  瓜の蔓に茄子はならぬ
蛙の子は蛙  (17)鳶も居ずまいから鷹に見える(とびもいずまいからたかにみえる)→どんな人間でも、立ち振る舞いをきちんとすれば、立派に見えるという例え。見栄えのよくない鳶でも、振る舞いしだいで鷹のように見えるという意から  (18)鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)→平凡な親から優れた子どもが生まれるたとえ。「鳶が孔雀を生む」ともいう  (19)鳶に油揚げを攫われる(とびにあぶらあげをさらわれる)→大事な物を、ふいに横合いから奪われることの例え。空を悠々と飛んでいる鳶が、さっと降りてきて、すばやく油揚げを奪っていくということから。(20)鵜の真似をする烏(うのまねをするからす)→自分の能力をわきまえず、人の真似をして失敗することの例え。鵜は水に潜って巧みに魚を捕るが、烏が真似をして魚を捕ろうと水に潜っても溺れるばかりであるということから。「鵜の真似をする烏水に溺れる」「鵜の真似をする烏水を呑む」ともいう  (21)鵜の目鷹の目(うのめたかのめ)→鵜や鷹が獲物を狙う時のように、一生懸命にものを探し出そうとする様子。また、その目つきのこと。

⑤https://imagenavi.jp/search/detail.asp?id=40521447より引用の「梅に鶯」

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   (22)鶯鳴かせたこともある(うぐいすなかせたこともある)→若いころは魅力的で異性にもてはやされたこともあったと、老女が昔を自慢していうことば。女性の美しさを梅、男性を鶯にたとえて枝にとまらせて鳴かせたという意味  (23)梅に鶯(うめにうぐいす)→美しく調和する二つのもののたとえ。鶯が梅の枝にとまっている光景がよく似合っていることから。[類義語]  松に鶴  竹に虎  竹に雀 紅葉に鹿  牡丹に蝶  (24)目白押し(めじろおし)→
たくさんの人や物が込み合って並ぶこと。鳥の目白が仲間と枝にとまるとき、押し合うように並ぶ習性があることから。(25)雉も鳴かずば撃たれまい(きじもなかずばうたれまい)→無用な発言をして、自ら災いを招くことの例え。雉も鳴かなければ、人間に撃たれることもないのにという意から。[類義語] 口は禍の門  蛙は口から呑まるる (26)焼野の雉子、夜の鶴(やけののきぎす、よるのつる)→子を思う親の情愛が深いことの例え。「雉子」は雉(きじ)のことで、巣のある野を焼かれても、雉は危険を顧みずにわが子を助け、霜の降りる寒い夜に鶴は自分の羽を広げて子を暖めるということから


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